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第489話 俺の知らない所で!
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バザールは思ってた以上に、ゲームが好きなようだ。通信機を切ったのに、ゴーストタウンからあいつの声が聞こえてきた……感じがするんだからな。あれ? これって俺がそう思ってるだけじゃね?
「で、グリエルよ。なんかいう事は?」
「問題を解決してくださり、ありがとうございます! これで大きな問題が二つも解決できました」
俺の神速チョップで、脳天をブッ叩く。
「~~~~っ!!! シュウ様! 痛いじゃないですか!」
結構強くたたいたけど、グリエルは痛いで済ませていた。お前も強くなったな。どこぞの馬鹿王子だったら、今のでスプラッターな状況になっただろう。グリエルがなぜそんなに強いかといえば、死なれたら困るので、強制的にパワーレベリングであげたからだ。
戦士としての教育はしていないので、戦闘訓練をしている土木組の方がおそらく強い。それでもレベル一〇〇位の騎士とかには負けないだろう。フレデリクの騎士団長なら、いい勝負で来たんじゃねえかな? あいつって、まだ生きてんのかな? 生きてても戦闘には、参加できるわけないだろうな。
「ってか、今回の事なら素直に俺に依頼しろよ! おかげで面倒な過程を挟んじまったじゃないか!」
「何怒ってるんですか? たまには領主らしく、街の事を色々考えてもらいたいという……親心? なんていうんですかね? 親切心ってことにしておきましょう!」
「まぁいい、他に何かあったりするのか? 俺向きの仕事があればやるけどないのか?」
「そうですね。先程の問題が解決したので、シュウ様でなければできない事は今の所ないと思います」
「俺っていてもいなくても大して変わらんな。グリエル、このままこの街治めちゃう?」
「絶対に嫌です。シュウ様がいるから、ディストピアやゴーストタウン、グレッグにミューズが治められているんですから。シュウ様がいないのであれば、私はすぐに何処かへ亡命しますね」
「俺なんもしてないじゃん。いらなくね?」
「いりますって! シュウ様がいなければ、街で暴動がおこりますよ。良くも悪くもシュウ様の武力も治める能力も、この街には必要不可欠なんですから。シュウ様が他国の貴族であっても切り捨ててくださるから、他国の貴族がシュウ様の管理している街では、狼藉を働くことがあまりないですからね。
そのストッパーが無くなれば、多くの貴族が我が物顔でグレッグやミューズ、ゴーストタウンを歩きだしますよ。なんだかんだ理由を付けて、ディストピアにも入ろうとされるでしょうね」
「ん? その程度なら、この街の兵士でもゴーストタウンの兵士でも、防ぐ事できるんじゃね?」
「できないとは言いませんが、誰が兵士たちを守ってくださるんですか? シュウ様がいるから、兵士たちも安心して、貴族みたいなクソ野郎どもを取り締まれるんですよ」
「そんなもんか? 面倒な所はグリエルたちが受け持ってくれてるし、自由にさせてもらってるからいいか。もう他にする事は無いってことか?」
「そうですね。今の所はシュウ様の出番はないと思われます。何か緊急の用事があれば、連絡を入れますのでのんびりしていてください」
「了解。する事もなくなったし、孤児院でも見に行こうかな」
「気を付けてください」
グリエルに見送られ部屋を後にする。のんびり孤児院に向かって歩いていると、列になって孤児院の子どもたちが、どこかへ向かって歩いていた。気になったので、後をつけていく。
良く知っている道を歩いているため、違和感がぬぐえないが、本当にどこへ向かうのだろう?
良く知っている道を歩いていることから、何となく目的地の見当はついていたが……俺の見当をつけていた場所に到着する。俺の家だ。家の前で子どもたちはまたされて、引率していた孤児院の先生たちの一人が、俺の屋敷に入っていく。
一緒に出てきたのはスカーレットだった。孤児院のみんなは、先生を含めスカーレットに誘導されて、ダンジョン農園に入っていく……え? ダンジョン農園に孤児院の人間が入ってるの?
そのまま後をつけていくと、放牧エリアに向かう事が分かった。動物のお世話でもするのだろうか?
「「「お兄ちゃん! 何してるの?」」」
おっと、三幼女に見つかってしまった。ん? お兄ちゃんって呼んだってことは、今この子たちは自由時間なのだろうか?
「いや、孤児院に遊びに行こうと思って歩いてたら、どこかに向かう孤児院の子たちがいたから、後をつけてたらダンジョン農園に来てしまったんだよ」
「え? 孤児院のみんな、時々ダンジョン農園に農業や畜産の勉強にきてるよ?」
「そうなのか? 初耳なんだが……スカーレットも知ってるみたいだし、ノーマンあたりが許可でも出したんだろ? あの二人が許可出したのなら問題ないか。で、今日はあの子たちがここに来ている理由は、知ってるか?」
「知ってるよ! 今日はね!」
「シェリルちゃん、そろそろ向こうから来るから、見てもらった方がいいんじゃない?」
シェリルとネルに両手を引っ張られ、イリアに背中を押されて進んでいくと、二メートル弱の毛の塊が近付いてきた。なんだこいつ?
「名前わかんないけど、モコモコの羊さんです!」
うん、俺の知っている羊じゃない。俺が召喚できるものにこいつがいたのか?
「あ、ご主人様! どうなさいましたか?」
三幼女と遊んでいたら、スカーレットに声をかけられてしまった。
「孤児院のみんなが何してるのか気になって後をつけてたら、毛の塊を発見してこいつは何なのだろうか? と思ってたところだ」
「これは、羊の魔物ですね。比較的穏やかな気性で、毛を刈ってくれる人になつく習性があるんです。魔物の中でも珍しい奴等ですね。ジャルジャンのフェピー様からいただいた、貴重な魔物です。
ノーマンでは召喚できませんでしたが、いただいたので繁殖させてました。良質な毛が取れるので、孤児院の皆さんに仕事を覚えてもらうために、体験してもらっています」
俺の知らない所で色々やってるんだな。俺もあのモコモコを刈ってみたいな。楽しそうだ!
「で、グリエルよ。なんかいう事は?」
「問題を解決してくださり、ありがとうございます! これで大きな問題が二つも解決できました」
俺の神速チョップで、脳天をブッ叩く。
「~~~~っ!!! シュウ様! 痛いじゃないですか!」
結構強くたたいたけど、グリエルは痛いで済ませていた。お前も強くなったな。どこぞの馬鹿王子だったら、今のでスプラッターな状況になっただろう。グリエルがなぜそんなに強いかといえば、死なれたら困るので、強制的にパワーレベリングであげたからだ。
戦士としての教育はしていないので、戦闘訓練をしている土木組の方がおそらく強い。それでもレベル一〇〇位の騎士とかには負けないだろう。フレデリクの騎士団長なら、いい勝負で来たんじゃねえかな? あいつって、まだ生きてんのかな? 生きてても戦闘には、参加できるわけないだろうな。
「ってか、今回の事なら素直に俺に依頼しろよ! おかげで面倒な過程を挟んじまったじゃないか!」
「何怒ってるんですか? たまには領主らしく、街の事を色々考えてもらいたいという……親心? なんていうんですかね? 親切心ってことにしておきましょう!」
「まぁいい、他に何かあったりするのか? 俺向きの仕事があればやるけどないのか?」
「そうですね。先程の問題が解決したので、シュウ様でなければできない事は今の所ないと思います」
「俺っていてもいなくても大して変わらんな。グリエル、このままこの街治めちゃう?」
「絶対に嫌です。シュウ様がいるから、ディストピアやゴーストタウン、グレッグにミューズが治められているんですから。シュウ様がいないのであれば、私はすぐに何処かへ亡命しますね」
「俺なんもしてないじゃん。いらなくね?」
「いりますって! シュウ様がいなければ、街で暴動がおこりますよ。良くも悪くもシュウ様の武力も治める能力も、この街には必要不可欠なんですから。シュウ様が他国の貴族であっても切り捨ててくださるから、他国の貴族がシュウ様の管理している街では、狼藉を働くことがあまりないですからね。
そのストッパーが無くなれば、多くの貴族が我が物顔でグレッグやミューズ、ゴーストタウンを歩きだしますよ。なんだかんだ理由を付けて、ディストピアにも入ろうとされるでしょうね」
「ん? その程度なら、この街の兵士でもゴーストタウンの兵士でも、防ぐ事できるんじゃね?」
「できないとは言いませんが、誰が兵士たちを守ってくださるんですか? シュウ様がいるから、兵士たちも安心して、貴族みたいなクソ野郎どもを取り締まれるんですよ」
「そんなもんか? 面倒な所はグリエルたちが受け持ってくれてるし、自由にさせてもらってるからいいか。もう他にする事は無いってことか?」
「そうですね。今の所はシュウ様の出番はないと思われます。何か緊急の用事があれば、連絡を入れますのでのんびりしていてください」
「了解。する事もなくなったし、孤児院でも見に行こうかな」
「気を付けてください」
グリエルに見送られ部屋を後にする。のんびり孤児院に向かって歩いていると、列になって孤児院の子どもたちが、どこかへ向かって歩いていた。気になったので、後をつけていく。
良く知っている道を歩いているため、違和感がぬぐえないが、本当にどこへ向かうのだろう?
良く知っている道を歩いていることから、何となく目的地の見当はついていたが……俺の見当をつけていた場所に到着する。俺の家だ。家の前で子どもたちはまたされて、引率していた孤児院の先生たちの一人が、俺の屋敷に入っていく。
一緒に出てきたのはスカーレットだった。孤児院のみんなは、先生を含めスカーレットに誘導されて、ダンジョン農園に入っていく……え? ダンジョン農園に孤児院の人間が入ってるの?
そのまま後をつけていくと、放牧エリアに向かう事が分かった。動物のお世話でもするのだろうか?
「「「お兄ちゃん! 何してるの?」」」
おっと、三幼女に見つかってしまった。ん? お兄ちゃんって呼んだってことは、今この子たちは自由時間なのだろうか?
「いや、孤児院に遊びに行こうと思って歩いてたら、どこかに向かう孤児院の子たちがいたから、後をつけてたらダンジョン農園に来てしまったんだよ」
「え? 孤児院のみんな、時々ダンジョン農園に農業や畜産の勉強にきてるよ?」
「そうなのか? 初耳なんだが……スカーレットも知ってるみたいだし、ノーマンあたりが許可でも出したんだろ? あの二人が許可出したのなら問題ないか。で、今日はあの子たちがここに来ている理由は、知ってるか?」
「知ってるよ! 今日はね!」
「シェリルちゃん、そろそろ向こうから来るから、見てもらった方がいいんじゃない?」
シェリルとネルに両手を引っ張られ、イリアに背中を押されて進んでいくと、二メートル弱の毛の塊が近付いてきた。なんだこいつ?
「名前わかんないけど、モコモコの羊さんです!」
うん、俺の知っている羊じゃない。俺が召喚できるものにこいつがいたのか?
「あ、ご主人様! どうなさいましたか?」
三幼女と遊んでいたら、スカーレットに声をかけられてしまった。
「孤児院のみんなが何してるのか気になって後をつけてたら、毛の塊を発見してこいつは何なのだろうか? と思ってたところだ」
「これは、羊の魔物ですね。比較的穏やかな気性で、毛を刈ってくれる人になつく習性があるんです。魔物の中でも珍しい奴等ですね。ジャルジャンのフェピー様からいただいた、貴重な魔物です。
ノーマンでは召喚できませんでしたが、いただいたので繁殖させてました。良質な毛が取れるので、孤児院の皆さんに仕事を覚えてもらうために、体験してもらっています」
俺の知らない所で色々やってるんだな。俺もあのモコモコを刈ってみたいな。楽しそうだ!
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