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第629話 エルフの街の事
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遊び倒した一週間が終わった。俺は一・三・五日目にプールへ遊びに行っている。遊びというよりは、皆と一緒に過ごして、リフレッシュと言ったところだろうか? プールに行っていない日は、部屋に引きこもり、新作の小説を読んで、読み終わったら新作のゲームで遊んでいる。
俺があまり得意ではないアクションアドベンチャーゲームだが、女性のトレジャーハンターが主人公でいろんな街や遺跡を探検する、あのゲームをやっている。追加要素の遺物がなかなか見つからずに、ウガーッとなる事もあったが、それはそれで楽しいので良しとしよう。
この期間にクリアする事は出来なかったので、ちまちまやっていこう。
休みも終わって、何をしようか悩んでいると、リンドが俺の部屋に来て話があると椅子に座り向かい合っている。
「突然だけど、エルフの街の事覚えてる?」
「覚えてるけど、何かあったっけ?」
「後で見に行くみたいな事行ってたけど、それってどうなったの?」
「……? あれ、見に行ってなかったっけ?」
「そうよ、私にまかせたってことで、一応グリエルと相談しながら話を進めているけど、どうするの?」
「……特にあれから問題は起こってない?」
「人間に恨みはあるようだけど、大きなトラブルは起きてないわね」
「無理に俺が行くよりは、今のままの方がいいか? エルフたちとはどういう話になってる?」
「そうね……」
リンドが、エルフの街の事について話してくれた。
人間がいなければ攻撃的になる事も無く、すんなりと話が進んでいるそうだ。別にこちらから何かが欲しいという事は無かったが、森の住人らしく薬草等は高品質の物をとって来れるようで、きちんとした取引が成立しているとの事だ。
向こうはもっぱら、食料を求めているそうだ。長く生きているだけあって、高品質の武具は自分たちで作れるらしく、娯楽としての食事を求めているみたいだ。
敵対する様子が無いのなら、そのままでいいだろう。リンドには、過剰供給にならないようにだけ注意して、取引を続けるように話しておく。
「最後の案件なんだけど、私が交渉に行った時に、エルフの街には壁が無かったの。常に魔物の襲撃におびえるような状態、と言えばいいのかな? そのせいで、少なくない割合で幼子たちが、犠牲になっているようです。
樹海の中に街を作った話をした時に、そんな危険な所でどうやって街を作って、維持しているのかと聞かれたので、自分たちで壁を作って中に街を作ったと話したの」
エルフの街って壁無しなのか。よくそれで滅びずに何とかなってるもんだな。エルフって魔法が得意なら、壁位は何とかなるんじゃねえか?
「一応魔法の事を伝えてはいるけど、土魔法に特化した人がいないみたいで、頑丈な壁を作れる人材が居ないみたいなの。対価を払うから、壁を作ってほしいと言われたの」
「人間を恨んでいるのに、人間に壁を作らせるだろうか? 作ったとしても壁が壊れれば、俺たちに手を抜いたとか言って、責任を擦り付けたりするんじゃねえか? それに、土木組の子たちは、ほとんど人間だからな」
「何か重い誓約書みたいなものを、作くろうか?」
「向こうがこっちに敵意を持たないなら、何もする気は無いんだけどね。さてどうしたもんだか……じゃぁさ、もし壁を作ったとしてエルフたちが俺たちに、攻撃的になるとかあると思う?」
「どうかな……私たちドワーフには、特に何もないと思うけど、守られる壁があるってわかったら、人間は可能な限り排除されるかもしれないわね。そういう意味では、攻撃的になる可能性はゼロではないと思うかな」
「攻め滅ぼせ! みたいな事が無ければ、問題ないか。条件付きで壁を作ろうと思うけどどうかな?」
「条件って何?」
「俺たちも一緒に行って、作った壁をゴーレム化して魔核を埋め込んで、堅牢な壁を作るけど、その魔核に自壊するような設定も、入れておこうかなって思ってね。
そんなことしなくても、力技で壊せるけどね。念のための保険みたいな物だと思って。こっちの目に余る事をするなら、壁を取っ払ってやろうかと思っただけで、エルフには知らせないでそれを作る」
「いいんじゃないかな? 土木組の子たちの安全も私たちで確保できるし、いざという時の手段もあるしね。その方向で話を進めていい?」
「オーケー、日程が決まったら土木組の子たちを連れて出発しようか。後、俺たちに反感的なエルフは、近付けないように配慮してもらってくれ。妨害とかされたら面倒だからな。
他にも俺たちに敵意がない、もしくは壁を作ってもらえるなら我慢できる、って奴を壁を作っている時の見守り人として、派遣するようにも言っておいて」
「わかったわ。調整してくるわね」
夕食時にリンドがエルフの街からは、可能な限り早くしてほしい。土木組の子たちの予定を聞いて、一週間後の出発になったと話があった。
夕食後に気になった事があったので、リンドに質問をしてみた。内容は、人間の街にある壁ってどうやって作ったのかという事だ。
答えは、魔法使いを動員して壁の素材の石を作らせたり、石を切り出して作っているが、それだけで足りないので、レンガのような物を作っていることもあるそうだ。
魔法で素材を作ると言っていたが、壁は作れないのか疑問に思っていると、土魔法使いは戦闘に向いていないので、パーティーに入れずレベルをなかなか上げられない事もあるが、街の中でもこういった事でお金が稼げるので、土魔法使いはハイレベルの人がいないそうだ。
理由を聞いて何となく納得できた。本来土魔法は物理属性という意味で、結構効果的にダメージを与えれるんだけどな、その使い方を知らないからか。そういう事なら、俺たちは土木工事をして、稼げばいいか。
一週間が過ぎて出発する日が来た。
俺があまり得意ではないアクションアドベンチャーゲームだが、女性のトレジャーハンターが主人公でいろんな街や遺跡を探検する、あのゲームをやっている。追加要素の遺物がなかなか見つからずに、ウガーッとなる事もあったが、それはそれで楽しいので良しとしよう。
この期間にクリアする事は出来なかったので、ちまちまやっていこう。
休みも終わって、何をしようか悩んでいると、リンドが俺の部屋に来て話があると椅子に座り向かい合っている。
「突然だけど、エルフの街の事覚えてる?」
「覚えてるけど、何かあったっけ?」
「後で見に行くみたいな事行ってたけど、それってどうなったの?」
「……? あれ、見に行ってなかったっけ?」
「そうよ、私にまかせたってことで、一応グリエルと相談しながら話を進めているけど、どうするの?」
「……特にあれから問題は起こってない?」
「人間に恨みはあるようだけど、大きなトラブルは起きてないわね」
「無理に俺が行くよりは、今のままの方がいいか? エルフたちとはどういう話になってる?」
「そうね……」
リンドが、エルフの街の事について話してくれた。
人間がいなければ攻撃的になる事も無く、すんなりと話が進んでいるそうだ。別にこちらから何かが欲しいという事は無かったが、森の住人らしく薬草等は高品質の物をとって来れるようで、きちんとした取引が成立しているとの事だ。
向こうはもっぱら、食料を求めているそうだ。長く生きているだけあって、高品質の武具は自分たちで作れるらしく、娯楽としての食事を求めているみたいだ。
敵対する様子が無いのなら、そのままでいいだろう。リンドには、過剰供給にならないようにだけ注意して、取引を続けるように話しておく。
「最後の案件なんだけど、私が交渉に行った時に、エルフの街には壁が無かったの。常に魔物の襲撃におびえるような状態、と言えばいいのかな? そのせいで、少なくない割合で幼子たちが、犠牲になっているようです。
樹海の中に街を作った話をした時に、そんな危険な所でどうやって街を作って、維持しているのかと聞かれたので、自分たちで壁を作って中に街を作ったと話したの」
エルフの街って壁無しなのか。よくそれで滅びずに何とかなってるもんだな。エルフって魔法が得意なら、壁位は何とかなるんじゃねえか?
「一応魔法の事を伝えてはいるけど、土魔法に特化した人がいないみたいで、頑丈な壁を作れる人材が居ないみたいなの。対価を払うから、壁を作ってほしいと言われたの」
「人間を恨んでいるのに、人間に壁を作らせるだろうか? 作ったとしても壁が壊れれば、俺たちに手を抜いたとか言って、責任を擦り付けたりするんじゃねえか? それに、土木組の子たちは、ほとんど人間だからな」
「何か重い誓約書みたいなものを、作くろうか?」
「向こうがこっちに敵意を持たないなら、何もする気は無いんだけどね。さてどうしたもんだか……じゃぁさ、もし壁を作ったとしてエルフたちが俺たちに、攻撃的になるとかあると思う?」
「どうかな……私たちドワーフには、特に何もないと思うけど、守られる壁があるってわかったら、人間は可能な限り排除されるかもしれないわね。そういう意味では、攻撃的になる可能性はゼロではないと思うかな」
「攻め滅ぼせ! みたいな事が無ければ、問題ないか。条件付きで壁を作ろうと思うけどどうかな?」
「条件って何?」
「俺たちも一緒に行って、作った壁をゴーレム化して魔核を埋め込んで、堅牢な壁を作るけど、その魔核に自壊するような設定も、入れておこうかなって思ってね。
そんなことしなくても、力技で壊せるけどね。念のための保険みたいな物だと思って。こっちの目に余る事をするなら、壁を取っ払ってやろうかと思っただけで、エルフには知らせないでそれを作る」
「いいんじゃないかな? 土木組の子たちの安全も私たちで確保できるし、いざという時の手段もあるしね。その方向で話を進めていい?」
「オーケー、日程が決まったら土木組の子たちを連れて出発しようか。後、俺たちに反感的なエルフは、近付けないように配慮してもらってくれ。妨害とかされたら面倒だからな。
他にも俺たちに敵意がない、もしくは壁を作ってもらえるなら我慢できる、って奴を壁を作っている時の見守り人として、派遣するようにも言っておいて」
「わかったわ。調整してくるわね」
夕食時にリンドがエルフの街からは、可能な限り早くしてほしい。土木組の子たちの予定を聞いて、一週間後の出発になったと話があった。
夕食後に気になった事があったので、リンドに質問をしてみた。内容は、人間の街にある壁ってどうやって作ったのかという事だ。
答えは、魔法使いを動員して壁の素材の石を作らせたり、石を切り出して作っているが、それだけで足りないので、レンガのような物を作っていることもあるそうだ。
魔法で素材を作ると言っていたが、壁は作れないのか疑問に思っていると、土魔法使いは戦闘に向いていないので、パーティーに入れずレベルをなかなか上げられない事もあるが、街の中でもこういった事でお金が稼げるので、土魔法使いはハイレベルの人がいないそうだ。
理由を聞いて何となく納得できた。本来土魔法は物理属性という意味で、結構効果的にダメージを与えれるんだけどな、その使い方を知らないからか。そういう事なら、俺たちは土木工事をして、稼げばいいか。
一週間が過ぎて出発する日が来た。
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