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第924話 準備中
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結局話し合いは、いったん解散したのだが、次の日から1週間程続いた。
おっかしいな。俺の予定では、2~3日準備して何日かかけて島にたどり着いて、何日か探索して朱雀を捕まえたら帰ってくる感じだったのにな。
今行われてるのは、海岸に造る街の設計、この世界にも潮の満ち引きがあるので、それを考えて色々作っていく予定だとか。
潮の満ち引きでどれ位の差があるのかを魚人に確認したのだが、1~3メートルと幅が広い。大潮とか関係なしに満ち引きの差が激しいというのだから困ったものだ。
だがとった方針は簡単だった。上限が3メートル位なら、それ以上に底上げをすればいいという話になった。
この街では漁業も進める方針で、街を中心に半径10キロメートル程を囲う予定なのだとか。その範囲内で漁業をしてもらうらしい。そんなに狭くて大丈夫か? とも思わなくない。
で、この囲う予定の場所はある程度のサイズの魚を通れるようにして、魔物クラスになると通れないサイズに考えるそうだ。中には小さな魚の魔物もいるが、そういった魔物はたいして強くないので問題にならないとか?
津波が来た時はどうするのかと思ったが、この世界の例にならって街は防壁で囲むので、おそらくそれで問題ないだろうとの判断だ。確かに俺たちの作る防壁なら、防壁と同じ高さの津波が来ても耐えてくれそうだしな。
一番驚いたのは、すでに海岸の街の作成が始まっている事だ。朱雀のいる島が使えるか使えないかに関わらず、海岸の街は作ることが決定していて、モーリスとテオが父たちと同じように、その街の領主代行を務めることまで決まっているそうだ。
2日前あたりから土木組が見当たらないから仕事に行ったのかと思ったら、その新しく作る街の防壁を作りに行っているとか。行き当たりばったりな計画な気がするのに、しっかりと事が運んでいるこの怖さ。
1週間の話し合いが終わり、やっと行動に移れるかと思ったら今度は、準備をするので後2~3日は出発できないと言われて、しょんぼりする事になってしまった。
何の準備をするのかと思えば、作り置きの料理を大量に作成する事だった。今回は長期間島の中に入っていないといけない可能性があるので、その分大量に食料を準備しておくのだとか。と言っても、一緒に島まで付いてくるので、船を亀戦隊と一緒にまかせる予定だ。
準備が整った。朱雀を捕まえに行くと言ってから10日後、俺はディストピアを出発する。ちなみに亀たちは9日目、出発の前日に戻ってきており、俺がダンジョンマスターのスキルでLvをあげる必要のない所まで行っていたので、結構な無茶をしたのだろう。少しは優しくしてやれよ。
「お~もう防壁ができてるんだな、それにしても広くねえか?」
魔導列車に乗ってここまで来たのだが、外に出てビックリ。街の中心となる場所に立っているのだが、海からだいたい4キロメートル位離れていて、反対側の防壁までは8キロメートル位離れていると思われる。その防壁も7割程完成していた。
どれだけ広い街にするのかと思ったら、俺が今立っている場所から海側に向かって街を作って、外側は畑を作るのだとか。街の中に畑まで作る設計なのね。
水に関しては、ヴローツマインの方から流れてくる川がいくつかあるので、作物用の水は問題ない様だ。水もたくさんあるしここなら水田も作れるんじゃね? とか思わなくもない。
さて、土木組に話をしに行きたいが、あの子たちも仕事中だしな。また今度話をしよう。
そういえば土木組は、俺たちがダンジョン攻略している時に使っていた、コンテナ型野営施設がほしいと言って、俺が作ってプレゼントしたんだったな。俺的にはプレゼントしたつもりだったのだが、土木組からもグリエルやガリアからもタダは良くないとの事で、適正価格を支払っているようだ。
俺は連れてきた亀たちを海に放ち、周辺の魔物を退治してもらう事にした。その間に街の防壁から約10キロメートル程離れた位置までのエリア掌握を行い、ダンジョンマスターのスキルを利用してテトラポットを大量に沈めていく。
最初は壁でもいいかと思ったが、そうすると完璧に外と内が分かれてしまうので、テトラポットを大量に配置しながら、その中に多少大きな魚でも通れるような通路を作っている。まぁ土管みたいなものを配置しているのだ。
これでどれだけ魚が行き来するか分からないが、生存競争の激しいこの世界なら、魚でも魔物から逃げるためにある程度の数は、内側に入ってくるのでは? と予想している。もしダメだったら、養殖でも何とかなるだろう。
うん、波より少し高い位置までテトラポットが積めたな。マジで何個使ったか分からないくらい大量に使った。大量にDPを使うと思ったが、予想以上に安く済んだ。
以前、暇を持て余していた老ドワーフに、地球にある物を色々作ってもらっていたのだが、その時に気付いた事を応用して、DPを安くする事が出来たのだ。
その方法とは、一度この世界で売りに出したものは、魔導具や特殊な加工が施されたものでなければ、召喚リストに反映されるのだ。まぁ細かい取り決めもあるだろうけど、ほぼ材料費だけの値段で何とかなってしまうのだ。
そして今回、テトラポットをこの世界の製法で作って、安く売りに出したのだ。と言っても、原価を割ると登録されないという事もあるので、ほどほどの値段という事にはなるが。
召喚リストを見て初めて知ったが、テトラポットは予想以上にデカい物も存在するのだ。最大5メートル四方で80トンサイズまであるらしい。今回は隙間も多く作りたいと考えているので、一番大きいサイズを元にドワーフたちに造ってもらっている。
この世界でもコンクリートを作る事ができるのだが、それを利用して建築や建設に活かす事ができないので、その素材は安い。原価を安く抑える事が出来たのだ。
地球のリストで召喚する80トンクラスのテトラポットは600DP~1000DPもするのだ。それとほぼ同じものをこの世界で作ると……10DPもかからなかったのだ。それを利用して、今回は無駄に大量に配置している。
まぁDPは掃いて捨てる程あるのだが、節約できると分かっている以上、大量に召喚するなら節約するのが賢いよね?
全部塞いだから、ここから船で移動しても外には出られない。まぁ、船の出れるスペースがあったら、大きめの魔物が入り込んでくるかもしれないので、全部閉じているんだけどね。水門みたいなのを作るのも面倒だったので、割り切っている。外に行くためには囲いの外から出発すればいいだけだしな!
おっかしいな。俺の予定では、2~3日準備して何日かかけて島にたどり着いて、何日か探索して朱雀を捕まえたら帰ってくる感じだったのにな。
今行われてるのは、海岸に造る街の設計、この世界にも潮の満ち引きがあるので、それを考えて色々作っていく予定だとか。
潮の満ち引きでどれ位の差があるのかを魚人に確認したのだが、1~3メートルと幅が広い。大潮とか関係なしに満ち引きの差が激しいというのだから困ったものだ。
だがとった方針は簡単だった。上限が3メートル位なら、それ以上に底上げをすればいいという話になった。
この街では漁業も進める方針で、街を中心に半径10キロメートル程を囲う予定なのだとか。その範囲内で漁業をしてもらうらしい。そんなに狭くて大丈夫か? とも思わなくない。
で、この囲う予定の場所はある程度のサイズの魚を通れるようにして、魔物クラスになると通れないサイズに考えるそうだ。中には小さな魚の魔物もいるが、そういった魔物はたいして強くないので問題にならないとか?
津波が来た時はどうするのかと思ったが、この世界の例にならって街は防壁で囲むので、おそらくそれで問題ないだろうとの判断だ。確かに俺たちの作る防壁なら、防壁と同じ高さの津波が来ても耐えてくれそうだしな。
一番驚いたのは、すでに海岸の街の作成が始まっている事だ。朱雀のいる島が使えるか使えないかに関わらず、海岸の街は作ることが決定していて、モーリスとテオが父たちと同じように、その街の領主代行を務めることまで決まっているそうだ。
2日前あたりから土木組が見当たらないから仕事に行ったのかと思ったら、その新しく作る街の防壁を作りに行っているとか。行き当たりばったりな計画な気がするのに、しっかりと事が運んでいるこの怖さ。
1週間の話し合いが終わり、やっと行動に移れるかと思ったら今度は、準備をするので後2~3日は出発できないと言われて、しょんぼりする事になってしまった。
何の準備をするのかと思えば、作り置きの料理を大量に作成する事だった。今回は長期間島の中に入っていないといけない可能性があるので、その分大量に食料を準備しておくのだとか。と言っても、一緒に島まで付いてくるので、船を亀戦隊と一緒にまかせる予定だ。
準備が整った。朱雀を捕まえに行くと言ってから10日後、俺はディストピアを出発する。ちなみに亀たちは9日目、出発の前日に戻ってきており、俺がダンジョンマスターのスキルでLvをあげる必要のない所まで行っていたので、結構な無茶をしたのだろう。少しは優しくしてやれよ。
「お~もう防壁ができてるんだな、それにしても広くねえか?」
魔導列車に乗ってここまで来たのだが、外に出てビックリ。街の中心となる場所に立っているのだが、海からだいたい4キロメートル位離れていて、反対側の防壁までは8キロメートル位離れていると思われる。その防壁も7割程完成していた。
どれだけ広い街にするのかと思ったら、俺が今立っている場所から海側に向かって街を作って、外側は畑を作るのだとか。街の中に畑まで作る設計なのね。
水に関しては、ヴローツマインの方から流れてくる川がいくつかあるので、作物用の水は問題ない様だ。水もたくさんあるしここなら水田も作れるんじゃね? とか思わなくもない。
さて、土木組に話をしに行きたいが、あの子たちも仕事中だしな。また今度話をしよう。
そういえば土木組は、俺たちがダンジョン攻略している時に使っていた、コンテナ型野営施設がほしいと言って、俺が作ってプレゼントしたんだったな。俺的にはプレゼントしたつもりだったのだが、土木組からもグリエルやガリアからもタダは良くないとの事で、適正価格を支払っているようだ。
俺は連れてきた亀たちを海に放ち、周辺の魔物を退治してもらう事にした。その間に街の防壁から約10キロメートル程離れた位置までのエリア掌握を行い、ダンジョンマスターのスキルを利用してテトラポットを大量に沈めていく。
最初は壁でもいいかと思ったが、そうすると完璧に外と内が分かれてしまうので、テトラポットを大量に配置しながら、その中に多少大きな魚でも通れるような通路を作っている。まぁ土管みたいなものを配置しているのだ。
これでどれだけ魚が行き来するか分からないが、生存競争の激しいこの世界なら、魚でも魔物から逃げるためにある程度の数は、内側に入ってくるのでは? と予想している。もしダメだったら、養殖でも何とかなるだろう。
うん、波より少し高い位置までテトラポットが積めたな。マジで何個使ったか分からないくらい大量に使った。大量にDPを使うと思ったが、予想以上に安く済んだ。
以前、暇を持て余していた老ドワーフに、地球にある物を色々作ってもらっていたのだが、その時に気付いた事を応用して、DPを安くする事が出来たのだ。
その方法とは、一度この世界で売りに出したものは、魔導具や特殊な加工が施されたものでなければ、召喚リストに反映されるのだ。まぁ細かい取り決めもあるだろうけど、ほぼ材料費だけの値段で何とかなってしまうのだ。
そして今回、テトラポットをこの世界の製法で作って、安く売りに出したのだ。と言っても、原価を割ると登録されないという事もあるので、ほどほどの値段という事にはなるが。
召喚リストを見て初めて知ったが、テトラポットは予想以上にデカい物も存在するのだ。最大5メートル四方で80トンサイズまであるらしい。今回は隙間も多く作りたいと考えているので、一番大きいサイズを元にドワーフたちに造ってもらっている。
この世界でもコンクリートを作る事ができるのだが、それを利用して建築や建設に活かす事ができないので、その素材は安い。原価を安く抑える事が出来たのだ。
地球のリストで召喚する80トンクラスのテトラポットは600DP~1000DPもするのだ。それとほぼ同じものをこの世界で作ると……10DPもかからなかったのだ。それを利用して、今回は無駄に大量に配置している。
まぁDPは掃いて捨てる程あるのだが、節約できると分かっている以上、大量に召喚するなら節約するのが賢いよね?
全部塞いだから、ここから船で移動しても外には出られない。まぁ、船の出れるスペースがあったら、大きめの魔物が入り込んでくるかもしれないので、全部閉じているんだけどね。水門みたいなのを作るのも面倒だったので、割り切っている。外に行くためには囲いの外から出発すればいいだけだしな!
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