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第1058話 従魔たちの苦悩
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昨日は二日酔いで、娘たちの散歩……外出デビューに立ち会えなかったが、庭で従魔たちと戯れている姿を写真に収めている。
まぁ、妻たちに抱かれている3人に、従魔たちが顔を近付けて擦り付けたりして、挨拶しているような感じだった。特に喜んでいたのが、クロとギンだった。俺たちと長い付き合いのお前たちも、娘に早く会いたかったのだろう。娘たちに鼻を触ってもらえると、めっちゃ喜んでいた。
一番人気は、小さいサイズのダマだった。従魔たちの最後あたりであいさつしに行って、手を……足か? を娘たちの前にもっていくと、掴まれて引き寄せられ抱き着かれていた。
手は長くないので、抱き着くと言うよりはモフモフしている感じだったが、ダマは相手が赤ちゃんなのでオロオロしてなされるがままだった。耳を触られたりもしていたな。
娘たち3人共同じ反応だったので、その様子を見ていた先輩従魔たちにめっちゃ睨まれていた。こらお前ら! ダマに嫉妬したからってイジメるな。本気になったらお前らじゃ勝てないんだからな。
種族差なのだろうか、同じレベルでステータスタイプの似ている、四足歩行のクロやギンと比べると、3割位ステータスが高いのだ。しかも、魔法も普通に使いこなすので、魔力に関する分野は倍くらいは軽く離れている。
一対一で勝てないからって、数の暴力は良くないぞ! こらクロ! ダマを池に落とそうとするのはやめなさい!
危うく池に落とされそうになったダマを救出して、先輩従魔たちを軽くけん制する。こいつらは最近、というか、俺の娘たちに対してヤバいほどの執着を見せる事がある。その結果、今までは遊び半分でダマをいじっていたのが、今はイジメ……暴力を含むパワハラまがいな事までするのだ。
この状況は拙いので、どうにかしないといけないな。こいつらが一番言う事を聞くのは、俺じゃなくてシルキーたちだから、スカーレットにお願いして少し調教……ゲフンゲフン……躾けてもらおう。
「……っていう事なんだけど、スカーレットたちで何とかならないかな?」
すぐにダマを連れて、従魔たちの現状を説明する。
「仕方がないペットたちですね。ご主人様の手を煩わせるなんて……少しお仕置きが必要かもしれませんね。少々お待ちください。すぐにでも」
ふっふっふ、と怪しい笑みを浮かべながら、従魔たちの集まっているであろう場所へとふわふわ飛んでいった。一応様子を見るためにこっそりと付いていった。ダマを抱えながら。離せとジタバタしているが、俺は無視して連れていく。
「あなたたち、そこに並びなさい!」
スカーレットが従魔たちの前に行き指示を出すと、しっかりと列になって並んでいた。おぉ~すげえな。モンスターテイマーみたいでカッコいい。そして従魔たちの顔色が若干悪くなっているような気がする。毛の塊が多いから顔色なんて分からないはずなのに……
「ご主人様から聞きましたよ。理不尽ないじめをしているそうですね? ご主人様は、皆さんを等しく愛しているのに、あなたたちは自分たちで優劣をつけているのですか? それがご主人様の望むものなのですか? ご主人様の娘様が可愛いのは分かります。羨ましいからと仲間をいじめる事は許せません!」
スカーレットがそう言うと、クロがワンワン! と抗議の声を上げている。
「自分だけ小さくなれて抱き着かれたから……なるほど、そういう理由でしたか。ですが、それはダマが取得したスキルなのですから、自分たちがその努力をしていないのに、嫉妬するのはよろしくないですね」
ギンも抗議の声を上げている。
「ダマ、シエル、グレンの霊獣に許されたモノ……だと言いたいのですか? 何を言っているのです? リヴァイアサンだって小さくなれますよ? あれは例外? ならバハムートのバッハはどうなんですか?
バッハは私たちの食事が食べたい一心で、小さくなる術を身に着けましたが? あなたたちはそういった努力をしたのですか? ご主人様のお子様たちが可愛いのであれば、その位やってみせなさい!」
それでも従魔たちから抗議の声が聞こえる。と言うか、コンとソウ! お前らはダマと大してサイズは変わらんだろ! 何でそっち側で抗議してんだ?
「そうですか、あなたたちがそういう態度でしたら……ご主人様、見てますよね?」
急に呼ばれたので、びっくりして返事をして背筋を伸ばして直立してしまった。
「この子たちには少し身の程を弁えて頂かなければならないようです。私に任せていただいてもよろしいですか?」
スカーレットの笑っていない笑顔を見ると、ダメとは言えなかったので、許可を出す。
「では、ご主人様の許可をいただいたので、あなたたちはペットらしく自分たちの家で過ごしていただきましょうか。食事は、しっかりと栄養の取れる、ペットフードでいいですね?」
スカーレットがそう宣言すると、従魔たちの顔が絶望に染まった。気持ちは分かるが、俺に文句を言うなよ? お前たちが仲良くしてくれれば、何の問題も無いんだからな!
それでも俺たちは悪くない! と、いうかと思ったら、全員がその場で頭を下げた。だが、スカーレットは許す素振りを見せない。言葉だけでないことを証明しなければ、スカーレットの怒りは収まらないだろう。
ならどうするかと言えば、まずはダマの近くに寄ってきて頭を下げる。どうやら謝っているようだ。そして、寝転がり腹を見せる。これって服従のポーズじゃなかったっけ? っと思っていたら違うようだ。俺たちで言う土下座みたいな物らしい。伏せみたいなのが謝る最上級ではないんだな。
とりあえず、ダマはそれを見てクロやギンたちが、本気で謝っているのが分かったようで、許していた。俺的には、後で復讐みたいな事されないか、ビクビクしているようにも見える。
そして、体を起こしたと思ったら再度頭を下げて何やらダマに言っているようだ。
『分かりました。体のサイズを変えるのは、スキルと言うよりは1つの特殊技能のような物です』
スキルと特殊技能は違うのか? そういえば、ダマのスキル欄にも他の2匹にもバッハにもリヴァイアサンにも、それらしいスキルはないな。でも、体の大きさを変える事は出来る……謎だ。
『私たち霊獣も魔物の一種です。魔物とは魔石を持った生き物の事です。魔物とは、魔力の塊に生命が宿っています。なので、魔力を直接操作する事によって、ある程度体のサイズを変化させられるのです!』
と言うのが、ダマの説明だ。と言う事は、人種には無理と言う事か。精霊は魔石はないけど、魔力の塊だから出来るのか?
そんな事を思ってガルドの方を見ると、手のひらサイズになってポージングをしていた。あれはダブルバイセップスと言っただろうか? ボディービルダーみたいだ。
まぁ、妻たちに抱かれている3人に、従魔たちが顔を近付けて擦り付けたりして、挨拶しているような感じだった。特に喜んでいたのが、クロとギンだった。俺たちと長い付き合いのお前たちも、娘に早く会いたかったのだろう。娘たちに鼻を触ってもらえると、めっちゃ喜んでいた。
一番人気は、小さいサイズのダマだった。従魔たちの最後あたりであいさつしに行って、手を……足か? を娘たちの前にもっていくと、掴まれて引き寄せられ抱き着かれていた。
手は長くないので、抱き着くと言うよりはモフモフしている感じだったが、ダマは相手が赤ちゃんなのでオロオロしてなされるがままだった。耳を触られたりもしていたな。
娘たち3人共同じ反応だったので、その様子を見ていた先輩従魔たちにめっちゃ睨まれていた。こらお前ら! ダマに嫉妬したからってイジメるな。本気になったらお前らじゃ勝てないんだからな。
種族差なのだろうか、同じレベルでステータスタイプの似ている、四足歩行のクロやギンと比べると、3割位ステータスが高いのだ。しかも、魔法も普通に使いこなすので、魔力に関する分野は倍くらいは軽く離れている。
一対一で勝てないからって、数の暴力は良くないぞ! こらクロ! ダマを池に落とそうとするのはやめなさい!
危うく池に落とされそうになったダマを救出して、先輩従魔たちを軽くけん制する。こいつらは最近、というか、俺の娘たちに対してヤバいほどの執着を見せる事がある。その結果、今までは遊び半分でダマをいじっていたのが、今はイジメ……暴力を含むパワハラまがいな事までするのだ。
この状況は拙いので、どうにかしないといけないな。こいつらが一番言う事を聞くのは、俺じゃなくてシルキーたちだから、スカーレットにお願いして少し調教……ゲフンゲフン……躾けてもらおう。
「……っていう事なんだけど、スカーレットたちで何とかならないかな?」
すぐにダマを連れて、従魔たちの現状を説明する。
「仕方がないペットたちですね。ご主人様の手を煩わせるなんて……少しお仕置きが必要かもしれませんね。少々お待ちください。すぐにでも」
ふっふっふ、と怪しい笑みを浮かべながら、従魔たちの集まっているであろう場所へとふわふわ飛んでいった。一応様子を見るためにこっそりと付いていった。ダマを抱えながら。離せとジタバタしているが、俺は無視して連れていく。
「あなたたち、そこに並びなさい!」
スカーレットが従魔たちの前に行き指示を出すと、しっかりと列になって並んでいた。おぉ~すげえな。モンスターテイマーみたいでカッコいい。そして従魔たちの顔色が若干悪くなっているような気がする。毛の塊が多いから顔色なんて分からないはずなのに……
「ご主人様から聞きましたよ。理不尽ないじめをしているそうですね? ご主人様は、皆さんを等しく愛しているのに、あなたたちは自分たちで優劣をつけているのですか? それがご主人様の望むものなのですか? ご主人様の娘様が可愛いのは分かります。羨ましいからと仲間をいじめる事は許せません!」
スカーレットがそう言うと、クロがワンワン! と抗議の声を上げている。
「自分だけ小さくなれて抱き着かれたから……なるほど、そういう理由でしたか。ですが、それはダマが取得したスキルなのですから、自分たちがその努力をしていないのに、嫉妬するのはよろしくないですね」
ギンも抗議の声を上げている。
「ダマ、シエル、グレンの霊獣に許されたモノ……だと言いたいのですか? 何を言っているのです? リヴァイアサンだって小さくなれますよ? あれは例外? ならバハムートのバッハはどうなんですか?
バッハは私たちの食事が食べたい一心で、小さくなる術を身に着けましたが? あなたたちはそういった努力をしたのですか? ご主人様のお子様たちが可愛いのであれば、その位やってみせなさい!」
それでも従魔たちから抗議の声が聞こえる。と言うか、コンとソウ! お前らはダマと大してサイズは変わらんだろ! 何でそっち側で抗議してんだ?
「そうですか、あなたたちがそういう態度でしたら……ご主人様、見てますよね?」
急に呼ばれたので、びっくりして返事をして背筋を伸ばして直立してしまった。
「この子たちには少し身の程を弁えて頂かなければならないようです。私に任せていただいてもよろしいですか?」
スカーレットの笑っていない笑顔を見ると、ダメとは言えなかったので、許可を出す。
「では、ご主人様の許可をいただいたので、あなたたちはペットらしく自分たちの家で過ごしていただきましょうか。食事は、しっかりと栄養の取れる、ペットフードでいいですね?」
スカーレットがそう宣言すると、従魔たちの顔が絶望に染まった。気持ちは分かるが、俺に文句を言うなよ? お前たちが仲良くしてくれれば、何の問題も無いんだからな!
それでも俺たちは悪くない! と、いうかと思ったら、全員がその場で頭を下げた。だが、スカーレットは許す素振りを見せない。言葉だけでないことを証明しなければ、スカーレットの怒りは収まらないだろう。
ならどうするかと言えば、まずはダマの近くに寄ってきて頭を下げる。どうやら謝っているようだ。そして、寝転がり腹を見せる。これって服従のポーズじゃなかったっけ? っと思っていたら違うようだ。俺たちで言う土下座みたいな物らしい。伏せみたいなのが謝る最上級ではないんだな。
とりあえず、ダマはそれを見てクロやギンたちが、本気で謝っているのが分かったようで、許していた。俺的には、後で復讐みたいな事されないか、ビクビクしているようにも見える。
そして、体を起こしたと思ったら再度頭を下げて何やらダマに言っているようだ。
『分かりました。体のサイズを変えるのは、スキルと言うよりは1つの特殊技能のような物です』
スキルと特殊技能は違うのか? そういえば、ダマのスキル欄にも他の2匹にもバッハにもリヴァイアサンにも、それらしいスキルはないな。でも、体の大きさを変える事は出来る……謎だ。
『私たち霊獣も魔物の一種です。魔物とは魔石を持った生き物の事です。魔物とは、魔力の塊に生命が宿っています。なので、魔力を直接操作する事によって、ある程度体のサイズを変化させられるのです!』
と言うのが、ダマの説明だ。と言う事は、人種には無理と言う事か。精霊は魔石はないけど、魔力の塊だから出来るのか?
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