ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
1,167 / 2,518

第1167話 フラグは回収される

しおりを挟む
 思っていた以上に面倒な、裏の事情がありそうな戦争に辟易する。

 何が起きてもいいように、俺は宿に戻ってみんなを集める。もちろん、魔導無線で簡易シェルター型ダンジョンにいるメンバーも呼び出して会議を始める。

 会議を始める前に、向こうに残ったメンバーがミーシャ・スミレ・ブルムと遊んでいた様子が見えたため……悔しい思いをしている。俺も娘たちと遊びたい! でも、この街には連れてこれないな。比較的綺麗な方ではあると思うが、糞尿の臭いが結構しているので、衛生面に問題がある。

 おっと、思考がそれてしまったな。

 真紅の騎士団で聞いた内容をかいつまんでみんなに説明する。

「で、俺たちの目的は、ミリーの家族をディストピアに連れて帰る事だよね。なので、今のうちに優先順位をつけていこうと思って、みんなに話をしているんだ」

 集めてわざわざ話す事か? と思っていた年少組のメンバーだったが、納得したのか相槌を打ってなるほど! と言っていた。現状把握も大切だからな!

 優先順位1位は、もちろん俺たちとミリーの家族の安全だ。もしこれが脅かされるようなら、全力で危険を排除する事に決まった。

 優先順位2位は、特になかった。

 無いというか、邪魔をするなら排除という方向になったのだ。無理に戦争に介入する事は無いので、助言位はしてあげてもいいのでは? という事に落ち着いた。

 話し合った結果だけを見ると、何か微妙な感じがするが、明確な目的があるので芯が揺らぐ事は無いだろうと思う。

 状況はミリーにも伝えている。だからと言って準備が早くなるわけでもないので、無理に早く準備しなくても大丈夫だと伝えている。

 そして2日が経った。ミリーも準備が終わり、いつでも移動を開始できる状態だ。

 ミリーの家の前に到着しており、馬車も3台並べている。12人も人が増えたので、さすがに全員が乗ると狭く感じるな。もう1台持ってくるべきだったか? まぁすぐに簡易シェルター型ダンジョンにいるメンバーと合流できるし問題ないか。

 と思ったが、そうは問屋が卸さなかった……

 俺たちが出発する段階になって、捕らえられていた勇者たちが脱走したようだ。もう街から出て行ったようだが、なぜこのタイミングで抜け出したのだろうか? と思い、マップ先生を見ると、

 戦争でこの街の援軍に来ていた軍団と合流していたのだ。やはり、この戦争には王国の貴族が何らかの形でかかわっている事が確定したな。脱走も誰かの手引きだろうな。捕らえられていた場所の様子を見ていたので、自分たちでは抜け出せないと考えている。

 しかも、あいつらがいる所がサラディルと簡易シェルター型ダンジョンの中間。まぁ少し方向外れているのだが、このままいけば確実に絡まれるだろう。この前は国境側にいたのに、何で今はその真逆の位置にいるんだよ!

 迷惑な奴らだな。

 こちらの打てる手としては、真紅の騎士団に出向いてらうか。あいつらなら、俺のいう事を無下にする事もないし、戦力的にも問題ない。任せれば間違いなく解決しないか。あっちには俺に捕らえられたとはいえ、勇者でSランク冒険者がいるんだもんな。

 となると共同作業がベターか?

 個人的にはこの戦争は負けても勝ってもどっちでもいいのだが、真紅の騎士団が無暗に殺されるのは避けたい所なんだよな。

「ご主人様。何をお悩みですか?」

 ピーチにそう尋ねられて、俺は頭の中で考えていた事をみんなに説明する。第一にミリーの家族の安全を上げているので、下手に戦闘を行うわけにもいかないし、どうしたものやら?

「別に、正直にまっすぐみんなの所へ戻る必要はないのでは? 違う門からでて、勇者たちを迂回するようにダンジョンへ向かうのはどうですか?」

 そっか、迂回していけば合流するには、何の問題もないな。そこで一旦、ミリーの家族を預けてそう戦力で勇者を壊滅させればいいか? 妻たちも、真紅の騎士団は好ましい相手のようで、こんな罠みたいなもので死ぬのは惜しいと思っているようなので、ついでに手助けを! という事になった。

 でも、行動する前に団長さんに話を聞きに行こう。

 真紅の騎士団が集まっている場所は、慌ただしかった。勇者に逃げられたんだから、それは当たり前か。近くに来た団員を捕まえて団長に話を通してもらう。

「シュウ殿、すまない。勇者に逃げられてしまって、少しバタバタしている。何か用事があってこちらに来たという事だが、何だろうか?」

「その勇者なんだけど、国境とは反対側のあっちに、援軍で来ていたこの国のどっかの貴族の軍隊と合流して何かしているぞ。それと勇者が脱走する前に、あんたたいを排除したい一派の貴族の兵士か何かが、ここに来てないか?」

「貴族の兵士……そういえば、情報が欲しいと言って、勇者たちに会いに来たやつらがいたな。あいつらが脱出の手引きをしたのか? シュウ殿の言っている事は、半信半疑だったがここまで状況証拠を突き付けられると……信じざるを得ないですね」

 騎士団の戦力だけでは、勇者たちを捕らえる事は出来て、もかなりの被害を受ける事になるかもしれないので、協力要請を受けた。素直に頭を下げて、願い出てくるところは好感が持てる。こちらも助ける方向で話がまとまっているので、タイミングを合わせての襲撃となった。

 もちろん俺は、街の外に妻たちを待機させているので、そっちと合流してからの参戦となる事を伝えている。

 そうすると、初めは真紅の騎士団がやられないように戦闘を開始するので、そこに助ける形で援軍に入っていただきたいとお願いされた。

 理由としては、一応王国の貴族の兵士なので、俺から手を出すと面倒な事になるので、援軍という形であれば、その貴族がどんなに権力があろうと問題ないとの事だった。

 面倒事というのは、俺たちがまた暴れて街の1つや1つを得てしまう事だと、遠回しに言われた。わざわざ街が欲しいわけでもないし、アホな貴族を相手にするのはこっちも面倒なので、その作戦に乗る事にした。

 騎士団は、準備ができ次第討伐に向かうようで、戦闘を開始する前に大きな花火を上げるので、それを合図に近付いて来てもらえれば、との事だった。

 さっさと合流して、向こうのメンバーに状況を説明しないとな。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...