ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第1173話 国王の依頼と汚職?

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 あれから5日が経過した。

「シュウ様、この書類に目を通しておいてください」

 今俺がいるのは、グリエルの執務室だ。何やら報告があると言われて到着するとすぐに、こんな感じで色々な資料を渡されペッタンペッタンと判子を押している。

 今まで話は聞いていたが、決済されていなかったディストピアのあれこれや、他の街からの報告書と要望書みたいな書類を確認しながら判子を押している状態だ。

 最近、ここに来ることはあっても、領主の仕事でここに来ていなかったのでまとめて作業している形だ。

 おろ?

「グリエル、長期休暇の届け出書類が出てるけど、何か予定あるの? 2ヶ月とか結構な期間だけど」

「前に言っていた、書類の中に報告書とは別に、しっかり確認しているかを見極めるための書類ですので無視してください」

「何かそんな事言われた覚えがあるな。結構適当な所はあるけど、さすがに書類作業する際は、ここ最近しっかり確認するようにしてるから、本当に意味のあると思った物には判子を押してるんだけど、本当に長期休みはいらないの?」

「本当にとっていいのですか?」

「さすがに意味なく2ヶ月というのは俺も困るけど、意味のある2ヶ月であれば許可を出すよ。まぁ何か対策をしないといけないから、すぐにと言われると困るけど」

「次回の確認作業から、長期休暇の届け出は紛れ込ませずに、違う内容の書類を紛れ込ませます」

「あ~、きちんと確認しているかの書類はしっかりと紛れ込ませるのを止めないのね。余計なひと手間がかかるけど、グリエルがそれでいいっていうなら見るよ」

 と、前にグリエルたちに判子なら勝手に押していいのに……とか言う話をした際に、グリエルたちが確認した後なら全部押す、みたいな事言ってから書類関係の仕事をする時に信用がほんとに無いよね。

 自業自得だからしょうがないけど、今は確認の意味を込めて概要は読むようにして、気になった所は聞いているしもうそれなくてもいいと思うんだけどな。

「……なんて、考えていませんよね?」

 思っている事をドンピシャで言い当てられてしまった。考えてたけど追い打ちで、その手の書類が無くなったと分かれば、確認せずに押しそうなのでこれからも続けますね。と……

 作業開始から2時間程かけて、確認作業と判子押しが終了した。

 60枚程あった書類の内4枚がダミーの書類だった。1~2枚でよくね? とか思ったけど、あまり少ないとダミーの書類を確認したら、その後の書類を適当に読み流させないためです! だってさ。信用ないのは分かったけど、手加減してね。

 後、2枚程数字が気になる書類があったので、ガリアに確認作業を頼んでいる。ミューズからの報告書とジェルジャンからの報告書で、微妙におかしい数字を発見したのでそれの調査をしてもらっている感じだ。

 どうおかしいかと言えば、納品している金額に比べて微妙に払われている金額が少ないのだ。こっちからお金を請求しているのに、どうしてこんな事が起こるのか分からなかったための確認だ。

 30分程お茶を飲みながら報告を待っている間に、グリエルが本題を切り出した。

「そういえば、今日は報告したい事があると言ってシュウ様に来てもらってたのでした」

 といって話し始めた、そういえばってどういうことだよ!

「本題なのですが、王国の国王から連絡が入りまして、移動にワイバーンを1体借りられないだろうか? という話でした」

「ん? それなら俺に確認しなくても、グリエルたちが使える竜騎士はいるだろ? 何で俺に確認を?」

「ワイバーンと竜騎士が弱いというわけでは無いのですが、派遣させる場所にいる兵士のレベルを考えると、もしもの事が無いとは限らないので、山の上の一家でないと厳しいと判断して、シュウ様に許可をいただきたいと思いまして」

「もしもって事は無いと思うけど、それでもワイバーンと竜騎士は貴重な存在だから分からなくもないな。じゃぁ、国王に単独だと戦力的な心配があるから、5騎の派遣でよければ受けるって言って、向こうが拒否するなら派遣は無しでいこうか」

「了解しました。派遣にあたる費用はいかがなさいますか?」

「貸してる間の食事代でいいんじゃね? 数増やすのはこっちの都合だし、別に儲けなんて必要ないから、協力してやってるんだぞ? って思わせればいいと思うけどどうかな?」

「そうですね。良いのではないでしょうか? あの5匹はワイバーンの中でも、よく食べますからね。乗る竜騎士の方は、いつも通りワイバーンの一家にきめさせればいいですよね?」

 俺が肯定すると、グリエルは別室に移動してしまった。

 グリエルの執務室にポツンと1人……いや、足元にダマとシエル、入口付近にある何かよくわからないオブジェの上にグレンがいるけどね。

 ガリアが苦い顔をして執務室に戻って来た。

「シュウ様、私たちも確認していたのですが、数字の違和感に気付かず……本当にすいませんでした」

 入ってくるなり頭を下げたグリエル。

「謝るって事は、何かあったのか? 普段から任せきりになってるから、気にしなくてもいいけど……もう少し文官系の人数増やすか?」

「文官系の人間は随時増やしていますので問題はないですが、街の管理に人手が取られるようになって、ミューズの現地採用の人間への監視が、甘くなっていたのが問題だったようです」

 どうやら、1つの街に派遣できる人員の数に限りがあり、その中で現地採用の人間が増えると目の届かない部分が出てしまうようで、今回の話につながったようだ。

 汚職というか、中抜き? をしていたそうだ。物資担当の人間で、納品された品の数を減らして単価を増やして、物資をちょろまかしていたらしい。その際にゆがみが出た数字の違和感に俺が気付いた形で発覚したようだ。

 だけど、ちょろまかしていた量が少なかったので、気付けなかったようだ。

 ジャルジャンの方は、物資の減りが以前より早く、納品を多くしていたのだがそれでも足りない様子だったのだ。フェピーにお願いされた通りの納品だったはずなんだけど、どうやらその納品された数があっていなかったそうだ。

 これは、ジャルジャンで受け取った人間が物資を横流ししていたようだ。どこの世界にも、こういった事をするやつがいるんだな。

 ガリアは、ずっと恐縮した様子だったが、大きな被害は無かったから気にしないように言っといた。後、物品関係は専門に任せる人がいた方が、いいかもしれないという話に落ち着いた。

 今は、人数的な問題もあって色々な業務をかけ持ってもらっている状態なので、ディストピアで監視できる体制にしておいた方がいいという事になった。すべての書類は、ここに集まるので他所の街へ派遣するよりは現実的だと判断した。

 もし問題があったら、また考える事にした。
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