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第1189話 戦争準備
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「シュウ様、初めに1つ確認をしてもいいでしょうか?」
現状把握が終わった所でレイリーからそんな風に質問があった。手で問題ないと伝えると、
「今回……一応、戦争としておきましょうか。この戦争でシュウ様の力を、どれほど貸していただけるのでしょうか?」
「最前線に出て戦ってもいいと思うけど、そう聞くって事は何か考えがあるんだよな?」
「そうですね。いざという時のために前線にいてほしいですね。ですが、基本的にはディストピアとゴーストタウン、ヴローツマイン、グレッグの戦力で対応したいと考えています。戦力的に厳しいとは思いますが、後詰めよろしくお願いします」
「結構な被害が出ると思うけど、そこら辺は考えているのか?」
「もちろん考えています。すぐに撤退できる野戦病院を作る予定です。シュウ様からいただいたウォーホースを使った馬車を、撤退用に準備しています」
「もしかして、治療院の人たちを動員する気か?」
治療院で働いている人たちは、軍人でもなく兵士でもない。子どものために一生懸命働いている一般人だ。それを動員しようとしているのだろうか? 自分で思っている以上に鋭い声が出ていたようだ。そのせいで、大会議場がピリッとした空気になる。
「まさか、そんな事はしませんよ。軍で確保している治療師、ヒーラーを野戦病院に置きます。シュウ様が教えてくださった衛生兵のシステムですが、やはり数をそろえるのが難しかったので、兵士たちに応急処置ができる知識と技術にポーションを持たせて、野戦病院に運ばせる形をとる予定です」
なるほど、1小隊に1人の衛生兵、ヒーラーは厳しいけど、兵士全員に応急処置ができるようにして、野戦病院まで運べるようにしたのか。
「戦闘は避けられないと考えています。なので、相手が到着するまでに戦場を整えようかと考えています。そこで、土木組に戦闘工兵のように色々作業していただこうと思いますが、問題ないでしょうか?」
「戦闘には出さないんだよな? 工兵として作業している間の周辺警護についてはどう考えている?」
レイリーに聞くと、ディストピアの兵士は全員すぐにでも現地に向かい、作業を始める予定だとの事。土木組がいようといまいと、やる事は変わらないらしい。
どれだけの物を作る予定なのだろうか?
土木組が手伝ってくれるのであれば、城砦のような物を作り広範囲にわたって壁を作ろうと考えているようだ。今まで国境線が定かではなく、無防備の状態だったのがおかしいのだ。それを解消して、防備を整えたいと考えているようだ。
「なるほどね。それなら、俺らも全力で手伝うか。バザールや綾乃にも手伝わせよう。ミューズを一定の距離で覆う様に作ればいいんだよな?」
「そうですね。城壁のように上に歩けるようにしていただければと思います」
とりあえず、年少組に連絡を入れて一緒にいるであろう土木組に急な仕事が入ったと伝える。もちろん、妻たちは戦争の事を知っているので、合わせて土木組に伝えてもらっている。
城砦の部分は最悪後回しにして、戦争後に整えればいいだろう……という話になった。まずは簡単に侵入できないような壁作りだ。
なら土木組は何をするのかと言えば、城を作るようだ。壁とミューズの中間にしっかりとしたものを作り、今回は野戦病院として使うようだ。逃げるための道、地下道をミューズまで作るそうだ。
地下通路への入口のセキュリティーはどうするのかと思ったが、それに関してはゴーストタウンの領主代理をしている老ドワーフから、ピッキングが難しいカギをつけた扉をつけるとの事だ。
ミスリル合金製の扉なので、無理に壊そうとすれば相当な労力がかかるだろう。そして、壊して入ってきたとしても、トラップを仕掛けてやると不敵な笑みを浮かべながらつぶやいている。自分の身の危険を感じるような物じゃないよな?
バザールと綾乃が来るまでの間、俺はレイリーと壁について話し合っていた。
壁の高さは15メートル、聖国側に10メートル程の幅で5メートル程の溝を作る形だ。土魔法を使って溝を掘り、ダンマスのスキルを使って石材を大量に召喚して、それを使い壁を作っていく事に決まった。
今回作る壁の特徴としては、溝端にそって壁を作るので溝の底から見ると、壁の上まで20メートルある形だ。そして、溝から壁の境目は登るのが難しいように反っている形だ。これで簡単に侵入はできないだろう。
とはいえ、俺なら問題なく乗り越えられるので、ダブルの冒険者であれば、問題になる物ではないだろう。これ以上の対策はできないからしょうがないよな。
俺だったら、魔法を使って乗り越えることができる。シュリなら力に任せて爪付きの手甲でもあれば、壁に爪を食いこませて登っていくだろう。
なので、規格外の事を考えても仕方がない。
バザールたちが到着したら、俺たちはすぐに出発した。後から妻たちが馬車で来るので、食事の準備などは考えなくても問題ない。
移動の間にバザールと綾乃には、する事を伝え二手に分かれて作業を開始した。
4日後には、ミューズから15キロメートル程離れた所に壁が完成した。国境はどこからか分からないので、防衛を考えた際の境界線がこのあたりだという事になった。
その間に土木組は、規模はそこまで大きくないが、野戦病院として使う事ができるであろうサイズの城を完成させていた。はぁ~土木組の成長が激しいな。
壁につける城砦に関しては、当初の予定通り時間が無いので戦争後に整える事になった。後3日で敵が来るので、その前にミューズ側に攻めにくくするように工兵が作業する様だ。
塹壕を作ったり、トーチカみたいなのを作ったりする様だ。トーチカ? 何で作るのかと思ったら、魔法攻撃職が安全に攻撃できるようにしたようだ。
それにしても、魔法攻撃に特化した部隊が作られてるなんてな。魔法を使える人が少ないので、戦争で魔法を使われる事はあまりなかったのだが、遠距離魔法は効果が大きい事は分かっているので導入したらしい。
魔法を使えるようになるノウハウは、妻たちの訓練の際に判明していたので、それを取り入れたそうだ。
10人と数は少ないが、遠距離広範囲に特化した魔法を覚えたとの事で、戦争では活躍してくれるだろうって、戦争で活躍と言っても俺は嬉しくないけどな。この世界では、武勲になるから誇れる物なんだろうな。
着々と戦争準備が整っていく。
現状把握が終わった所でレイリーからそんな風に質問があった。手で問題ないと伝えると、
「今回……一応、戦争としておきましょうか。この戦争でシュウ様の力を、どれほど貸していただけるのでしょうか?」
「最前線に出て戦ってもいいと思うけど、そう聞くって事は何か考えがあるんだよな?」
「そうですね。いざという時のために前線にいてほしいですね。ですが、基本的にはディストピアとゴーストタウン、ヴローツマイン、グレッグの戦力で対応したいと考えています。戦力的に厳しいとは思いますが、後詰めよろしくお願いします」
「結構な被害が出ると思うけど、そこら辺は考えているのか?」
「もちろん考えています。すぐに撤退できる野戦病院を作る予定です。シュウ様からいただいたウォーホースを使った馬車を、撤退用に準備しています」
「もしかして、治療院の人たちを動員する気か?」
治療院で働いている人たちは、軍人でもなく兵士でもない。子どものために一生懸命働いている一般人だ。それを動員しようとしているのだろうか? 自分で思っている以上に鋭い声が出ていたようだ。そのせいで、大会議場がピリッとした空気になる。
「まさか、そんな事はしませんよ。軍で確保している治療師、ヒーラーを野戦病院に置きます。シュウ様が教えてくださった衛生兵のシステムですが、やはり数をそろえるのが難しかったので、兵士たちに応急処置ができる知識と技術にポーションを持たせて、野戦病院に運ばせる形をとる予定です」
なるほど、1小隊に1人の衛生兵、ヒーラーは厳しいけど、兵士全員に応急処置ができるようにして、野戦病院まで運べるようにしたのか。
「戦闘は避けられないと考えています。なので、相手が到着するまでに戦場を整えようかと考えています。そこで、土木組に戦闘工兵のように色々作業していただこうと思いますが、問題ないでしょうか?」
「戦闘には出さないんだよな? 工兵として作業している間の周辺警護についてはどう考えている?」
レイリーに聞くと、ディストピアの兵士は全員すぐにでも現地に向かい、作業を始める予定だとの事。土木組がいようといまいと、やる事は変わらないらしい。
どれだけの物を作る予定なのだろうか?
土木組が手伝ってくれるのであれば、城砦のような物を作り広範囲にわたって壁を作ろうと考えているようだ。今まで国境線が定かではなく、無防備の状態だったのがおかしいのだ。それを解消して、防備を整えたいと考えているようだ。
「なるほどね。それなら、俺らも全力で手伝うか。バザールや綾乃にも手伝わせよう。ミューズを一定の距離で覆う様に作ればいいんだよな?」
「そうですね。城壁のように上に歩けるようにしていただければと思います」
とりあえず、年少組に連絡を入れて一緒にいるであろう土木組に急な仕事が入ったと伝える。もちろん、妻たちは戦争の事を知っているので、合わせて土木組に伝えてもらっている。
城砦の部分は最悪後回しにして、戦争後に整えればいいだろう……という話になった。まずは簡単に侵入できないような壁作りだ。
なら土木組は何をするのかと言えば、城を作るようだ。壁とミューズの中間にしっかりとしたものを作り、今回は野戦病院として使うようだ。逃げるための道、地下道をミューズまで作るそうだ。
地下通路への入口のセキュリティーはどうするのかと思ったが、それに関してはゴーストタウンの領主代理をしている老ドワーフから、ピッキングが難しいカギをつけた扉をつけるとの事だ。
ミスリル合金製の扉なので、無理に壊そうとすれば相当な労力がかかるだろう。そして、壊して入ってきたとしても、トラップを仕掛けてやると不敵な笑みを浮かべながらつぶやいている。自分の身の危険を感じるような物じゃないよな?
バザールと綾乃が来るまでの間、俺はレイリーと壁について話し合っていた。
壁の高さは15メートル、聖国側に10メートル程の幅で5メートル程の溝を作る形だ。土魔法を使って溝を掘り、ダンマスのスキルを使って石材を大量に召喚して、それを使い壁を作っていく事に決まった。
今回作る壁の特徴としては、溝端にそって壁を作るので溝の底から見ると、壁の上まで20メートルある形だ。そして、溝から壁の境目は登るのが難しいように反っている形だ。これで簡単に侵入はできないだろう。
とはいえ、俺なら問題なく乗り越えられるので、ダブルの冒険者であれば、問題になる物ではないだろう。これ以上の対策はできないからしょうがないよな。
俺だったら、魔法を使って乗り越えることができる。シュリなら力に任せて爪付きの手甲でもあれば、壁に爪を食いこませて登っていくだろう。
なので、規格外の事を考えても仕方がない。
バザールたちが到着したら、俺たちはすぐに出発した。後から妻たちが馬車で来るので、食事の準備などは考えなくても問題ない。
移動の間にバザールと綾乃には、する事を伝え二手に分かれて作業を開始した。
4日後には、ミューズから15キロメートル程離れた所に壁が完成した。国境はどこからか分からないので、防衛を考えた際の境界線がこのあたりだという事になった。
その間に土木組は、規模はそこまで大きくないが、野戦病院として使う事ができるであろうサイズの城を完成させていた。はぁ~土木組の成長が激しいな。
壁につける城砦に関しては、当初の予定通り時間が無いので戦争後に整える事になった。後3日で敵が来るので、その前にミューズ側に攻めにくくするように工兵が作業する様だ。
塹壕を作ったり、トーチカみたいなのを作ったりする様だ。トーチカ? 何で作るのかと思ったら、魔法攻撃職が安全に攻撃できるようにしたようだ。
それにしても、魔法攻撃に特化した部隊が作られてるなんてな。魔法を使える人が少ないので、戦争で魔法を使われる事はあまりなかったのだが、遠距離魔法は効果が大きい事は分かっているので導入したらしい。
魔法を使えるようになるノウハウは、妻たちの訓練の際に判明していたので、それを取り入れたそうだ。
10人と数は少ないが、遠距離広範囲に特化した魔法を覚えたとの事で、戦争では活躍してくれるだろうって、戦争で活躍と言っても俺は嬉しくないけどな。この世界では、武勲になるから誇れる物なんだろうな。
着々と戦争準備が整っていく。
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