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第1196話 覚悟
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霊獣たちに慰められる形になったが、ダマたちも妻たちもレイリーもグリエルたちだって、俺の責任ではないという事は共通している。亡くなった人は、自分の意思で自分の責務を果たしているだけなのだと……
この世界では、これが当たり前なのだろう。郷に入っては郷に従え……というが、十数年間日本に住んでいて、この世界に来てから、何年経ったのだろう? 比率を言えば、日本にいた時間の方が圧倒的に長い。
思考、考えの大本が決定付けられる時期を、日本で過ごしているのだから、どれだけ濃い生活をこの世界で送っても簡単には変わらないよな。
とはいえ、俺はダンマスのスキルで比較的安全に生活する事が出来ているし、生活水準を見れば日本にいた時よりも圧倒的に上である。これで、ダンマスのスキルがなければ、地獄の様な生活をしていたかもしれない。
そう考えると、俺の考えが甘いままなのは温い環境で過ごしてきたからだろうか?
俺の考えが甘いとかはともかく、この世界では俺の考えは異端なのだろう。何でそこまで自分で責任を抱え込むのか。グリエルにもガリアにも言われたセリフだな。
ん~この部分は今考えた所でしょうがないな。俺が考えるべき事は、これからどうするかという事だ。
妻たちの言う通りに後はみんなに任せてディストピアに帰るのか、それとも留まって戦争の行く末を見るのか……
ディストピアに帰るだけなら、それはそこで終わりだ。後は、報告が上がってくるまでみんなに任せる以外にする事は無い。
帰らないのであれば、残ってどうするのか……昨日みたいに俺が暴走しそうになれば、ピーチ・シュリ・アリスが心を痛めながら俺を止める事になるだろう。
兵士が死ぬのも良くはないが、それ以上に妻たちに悲しい思いをさせるのは良くない。街で暮らしている人間より、妻たちが大切だ。でもそれは、比べられないけどあえて比べるなら……と言った所だ。
傲慢な考えだと思うけど、それが偽らざる本心だ。
でもこの戦争は、俺の手を離れてミューズ、違うな今使うのが適切なのは、ディストピアを中心とした俺の物になっている街の連合体と言った形か?
連合体は俺の手を離れて、独自に行動を始めた……という事だよな。それが独立というわけではなく、自分たちの街、自分たちの国を自分たちで守りたいという意思で集まった人……軍人や冒険者が、グリエルやレイリーを頂点にまとまって行動している。
俺たちが毎回出て行かなくても、自分たちで何とかできる! という、強い意志と実際にそれが可能だという力を見せつけるために、俺たちをできる限り前線に立たせたくないのだろうか?
実質、ディストピア以外の街は、俺たちが実力で得た物だ。だけど、いつまでも俺たちの戦力をあてにしている状況は良くないだろう。そう考えると、俺が軽はずみに動くのはみんなの意思を邪魔する事になる。
戦争前に壁や溝を作り思いっ切り手伝ってはいるが、あれがなくてもやり様はあったと思う。あの壁は本来、戦争がなくても作っておくべきだったのだ。ミューズが聖国側の中立都市だった事を考えると、しっかりと守りを固めておくべきだったのだ。
それをできなかった俺が、その部分に対して手を貸しても問題ない……と思う。戦争が終わったら、グレッグの方にも壁を作っておかないとな。中立都市には介入しない事になってはいるが、ジャルジャンもミューズも思いっ切り近くの大国の息がかかっていたからな。
ジャルジャンは、フェピーがいるからトップが大国側では無かったが、冒険者ギルドのギルド長は王国から派遣された奴だったし、フェピーが色々裏工作している奴らを捕まえているみたいだからな。
グレッグだって私利私欲のために帝国の都市が動いたもんな。しばらく動きはないと思うけど、そこら辺はしっかりとしておかないとな。
考えがそれたが、俺はどうするべきなのだろうか。
正解のない考えだが、それでも俺なりに答えを出さないといけない。
険しい顔をしていたためか、眉間にしわを寄せていたようだ。ブラッシングの終わったダマが、俺の事を心配するように俺の眉間に肉球を当てていた。
大型の猫は肉球が堅いイメージがあるのだが、ダマのチビフォルムは家で飼っている猫たちの肉球より柔らかいのだ。それを眉間に当ててきた。そういえば、小さいのに普通にしゃべってるな。
ダマ、シエル、グレンの3匹に俺が思っている事、考えている事をまとまりなく話した。こいつらは、他の従魔や魔獣、動物とも違い、高い知性を兼ね備えている。霊獣だから、精霊に近い存在という事だろう。だから普通に相談に乗ってもらっていた。
色々アドバイスの様なものをくれたが、最終的に「今、自分が何をしたいか」が重要だと言われた。
『主殿が、もし本当に戦争を止めたいのであれば、それを止められる人はいないです。止めてほしいと伝えられることはあっても、全力で否定する人はいない……というより、出来ないというのが正しいでしょう。それだけの力を持っているんです。だから、主殿が何をしたいか……が重要だと思います』
シエルがそう俺に言った。
俺が本気で戦争を止めると言えば、妻たちは俺についてくれると思う。おそらくスカルズも従魔たちだっているし、もし本気であれば、バッハもリバイアサンも俺には逆らえないからな。そう考えれば、俺がどうしたいかが重要だと言われた意味もよく分かる。
では、俺はどうしたい?
「俺は……妻たちに辛い思いをさせたくない。グリエルとレイリーに任せた戦争に途中から、俺の考えと違うからと言ってぶち壊す事は出来ない。だから、俺は要請があるまで勝手に動かない。本当に止めたいと思っているなら、既に止められる事は理解した。でも、止めていないという事はそういう事なんだと思う」
自分でも考えがまとまっていないと思うが、俺の考えとは別に俺の心の底では何か思う事があるのかもしれない。そう考えている。
「俺は、みんなに任せた。なら、任せた責任をとるために俺はここに残る。この戦争の行く末を見る必要がある。帰って戦争の報告を受けるという事だけは、絶対に許されない。だから俺は残る!」
3匹は、主殿がそう決めたのであれば、ついていくだけです……と言って、歩き出した俺について来てくれた。
この世界では、これが当たり前なのだろう。郷に入っては郷に従え……というが、十数年間日本に住んでいて、この世界に来てから、何年経ったのだろう? 比率を言えば、日本にいた時間の方が圧倒的に長い。
思考、考えの大本が決定付けられる時期を、日本で過ごしているのだから、どれだけ濃い生活をこの世界で送っても簡単には変わらないよな。
とはいえ、俺はダンマスのスキルで比較的安全に生活する事が出来ているし、生活水準を見れば日本にいた時よりも圧倒的に上である。これで、ダンマスのスキルがなければ、地獄の様な生活をしていたかもしれない。
そう考えると、俺の考えが甘いままなのは温い環境で過ごしてきたからだろうか?
俺の考えが甘いとかはともかく、この世界では俺の考えは異端なのだろう。何でそこまで自分で責任を抱え込むのか。グリエルにもガリアにも言われたセリフだな。
ん~この部分は今考えた所でしょうがないな。俺が考えるべき事は、これからどうするかという事だ。
妻たちの言う通りに後はみんなに任せてディストピアに帰るのか、それとも留まって戦争の行く末を見るのか……
ディストピアに帰るだけなら、それはそこで終わりだ。後は、報告が上がってくるまでみんなに任せる以外にする事は無い。
帰らないのであれば、残ってどうするのか……昨日みたいに俺が暴走しそうになれば、ピーチ・シュリ・アリスが心を痛めながら俺を止める事になるだろう。
兵士が死ぬのも良くはないが、それ以上に妻たちに悲しい思いをさせるのは良くない。街で暮らしている人間より、妻たちが大切だ。でもそれは、比べられないけどあえて比べるなら……と言った所だ。
傲慢な考えだと思うけど、それが偽らざる本心だ。
でもこの戦争は、俺の手を離れてミューズ、違うな今使うのが適切なのは、ディストピアを中心とした俺の物になっている街の連合体と言った形か?
連合体は俺の手を離れて、独自に行動を始めた……という事だよな。それが独立というわけではなく、自分たちの街、自分たちの国を自分たちで守りたいという意思で集まった人……軍人や冒険者が、グリエルやレイリーを頂点にまとまって行動している。
俺たちが毎回出て行かなくても、自分たちで何とかできる! という、強い意志と実際にそれが可能だという力を見せつけるために、俺たちをできる限り前線に立たせたくないのだろうか?
実質、ディストピア以外の街は、俺たちが実力で得た物だ。だけど、いつまでも俺たちの戦力をあてにしている状況は良くないだろう。そう考えると、俺が軽はずみに動くのはみんなの意思を邪魔する事になる。
戦争前に壁や溝を作り思いっ切り手伝ってはいるが、あれがなくてもやり様はあったと思う。あの壁は本来、戦争がなくても作っておくべきだったのだ。ミューズが聖国側の中立都市だった事を考えると、しっかりと守りを固めておくべきだったのだ。
それをできなかった俺が、その部分に対して手を貸しても問題ない……と思う。戦争が終わったら、グレッグの方にも壁を作っておかないとな。中立都市には介入しない事になってはいるが、ジャルジャンもミューズも思いっ切り近くの大国の息がかかっていたからな。
ジャルジャンは、フェピーがいるからトップが大国側では無かったが、冒険者ギルドのギルド長は王国から派遣された奴だったし、フェピーが色々裏工作している奴らを捕まえているみたいだからな。
グレッグだって私利私欲のために帝国の都市が動いたもんな。しばらく動きはないと思うけど、そこら辺はしっかりとしておかないとな。
考えがそれたが、俺はどうするべきなのだろうか。
正解のない考えだが、それでも俺なりに答えを出さないといけない。
険しい顔をしていたためか、眉間にしわを寄せていたようだ。ブラッシングの終わったダマが、俺の事を心配するように俺の眉間に肉球を当てていた。
大型の猫は肉球が堅いイメージがあるのだが、ダマのチビフォルムは家で飼っている猫たちの肉球より柔らかいのだ。それを眉間に当ててきた。そういえば、小さいのに普通にしゃべってるな。
ダマ、シエル、グレンの3匹に俺が思っている事、考えている事をまとまりなく話した。こいつらは、他の従魔や魔獣、動物とも違い、高い知性を兼ね備えている。霊獣だから、精霊に近い存在という事だろう。だから普通に相談に乗ってもらっていた。
色々アドバイスの様なものをくれたが、最終的に「今、自分が何をしたいか」が重要だと言われた。
『主殿が、もし本当に戦争を止めたいのであれば、それを止められる人はいないです。止めてほしいと伝えられることはあっても、全力で否定する人はいない……というより、出来ないというのが正しいでしょう。それだけの力を持っているんです。だから、主殿が何をしたいか……が重要だと思います』
シエルがそう俺に言った。
俺が本気で戦争を止めると言えば、妻たちは俺についてくれると思う。おそらくスカルズも従魔たちだっているし、もし本気であれば、バッハもリバイアサンも俺には逆らえないからな。そう考えれば、俺がどうしたいかが重要だと言われた意味もよく分かる。
では、俺はどうしたい?
「俺は……妻たちに辛い思いをさせたくない。グリエルとレイリーに任せた戦争に途中から、俺の考えと違うからと言ってぶち壊す事は出来ない。だから、俺は要請があるまで勝手に動かない。本当に止めたいと思っているなら、既に止められる事は理解した。でも、止めていないという事はそういう事なんだと思う」
自分でも考えがまとまっていないと思うが、俺の考えとは別に俺の心の底では何か思う事があるのかもしれない。そう考えている。
「俺は、みんなに任せた。なら、任せた責任をとるために俺はここに残る。この戦争の行く末を見る必要がある。帰って戦争の報告を受けるという事だけは、絶対に許されない。だから俺は残る!」
3匹は、主殿がそう決めたのであれば、ついていくだけです……と言って、歩き出した俺について来てくれた。
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