ダンマス(異端者)

AN@RCHY

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第1319話 警戒は正しかった

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 目が覚めると、既に朝食の時間を過ぎていた……マジか!?

 この時間に目が覚めたってことは、誰かが起こしに来てくれたけど二度寝をかましていまったパターンか!?

 二度寝をして朝食の時間を過ぎてたら、俺でも問答無用で飯抜きなんだよな。

 昨日は、ただでさえ夜中に起こされて対応したから、めっちゃお腹が空いてるんだよね。なんとかならんかな?

 とりあえず、食堂に向かってみるか?

 シルキーの誰かに、怒られる可能性は高いけど、どうせ遅かれ早かれ怒られるんだし、早めに怒られて少しでも食料をゲットしよう!

 ちょっとブルーな気分になりながら食堂へ向かった。

 あれ? もう時間が過ぎているのに、席に誘導されて食事が出てきた!? どう言うことだ?

「あの……」

「どうなさいましたかご主人様?」

「記憶にないけど、今日の俺って二度寝をして朝食の時間を過ぎたんでしょ? それなのに、怒られもしないで食事が出てきているのかなって」

「そんなことですか? 昨日の夜中にご主人様が緊急対応で起こされたことは聞いています。ですので、今日は起こしに行っていないのです。ミーシャ様たちが『とーたん、起こしに行く』と言われましたが、お止めしてゆっくりと寝ていただいていたのです」

「昨日の事があるから、起こしに来たりせず食事も出てくるって事か!」

 と言うことらしい。食事にありつけたことを感謝して、いただきます!

 食べれなかったら、DPで出したり自分で作ればいいじゃん! とか思うでしょ? それを実際にやるとね、1週間位食堂に出入り禁止になるからね。よほどの理由が無い限り、1食は抜いた方が後が楽なのだ。

 ふ~食った食った。さて、一応昨日の確認とあれからの事を確認しに行くか。監視室で聞くべきか、庁舎でグリエルと聞くべきか? どうせグリエルも話を聞くのだから、庁舎の方がいいかもしれんな。

 グリエルに確認をとると、一緒の方が助かるとの事だ。俺からの報告も一緒に聞けるので、1度で済むと判断したらしい。

 昨日、勇者が警戒ラインを越えてからの出来事を時間系列で並べて説明していく。撤退後の監視については、スプリガンの皆さんから報告をしてもらった。

 あの後、関所に向かって進んでいたのだが、途中で止まったそうだ。それから今まで移動していない。おそらくここで休憩をしているのだろうという判断だ。

「この勇者の目的は何だったのでしょうね?」

「本当に何だったんだろうな? 昨日の様子を見る限り、何がなんでもフレデリクに行ってやる! って感じでは無かったんだよな。神共に言われて……では無いと思うんだよな」

「そうですね。ゴーレムに手を出さずに、こちらの警告通り引き下がりましたからね。神が関わって無かったとしても、勇者を街に近付けるのはリスクが高いですからね」

 これはグリエルの言う通りだな。

「後、シュウ様がクロスボウやゴーレムを作ってくださっている間に、私たちでも話し合ったのです。勇者に自覚がなくても、神が勝手に無幻爆弾を送り出して使う可能性がありますからね」

 ……あの神たちなら、やりかねないな。実際に前の勇者は使い捨てにされてたしな。何を吹き込まれたか知らんけど、あいつらが決死隊のようなことをしないだろう。死なないとか、死んでも問題ないみたいなこと吹き込んだかもしれんな。

 スプリガンの皆さんには、引き続き勇者の監視をしてもらい、何かあったら連絡が来るようにお願いしている。

 そういえば、綾乃とバザールは昨日監視室に来てなかったな、呼ばれてなかったのか? スプリガンの話では、そろそろ監視室に来る頃とか言ってたし俺も向かってみるか。

「ちょっと! どう言うことなの?」

 監視室に着くと綾乃の声が聞こえてきた。

 何事かと思ったら、綾乃が何で起こしてくれなかったのか! とスプリガンに言い寄っていた。

 スプリガンの反応は、緊急時にあんたなんかいても意味ないでしょ? と言わんばかりの顔をしている。口には出さずに無視をしている。いいのかそれで?

「綾乃、落ち着けって! 今から教えてあげるから、これでも食っとけ」

 手に持っていたシルキーが作ったクッキーを渡してやる。たまたま受け取ったクッキーを綾乃の口に放り込む。

「むぐむぐむぐ……これって!! シルキーのクッキーね! 全部もらうからね!」

 これで大人しくなった。

「じゃぁ、バザールも来たみたいだし、昨日の件について情報共有をしようと思う」

 そう言って、俺は昨日の話を時系列で話していき、現在に至るまでの情報を話した。

「……グリエルの言う通り、神は勇者を駒としか見ていない可能性が高いでござる。勇者の知らない所で、あの無幻爆弾がドカーン、という事があってもおかしくないでござるね」

「むぐむぐむぐ。確かにね~、というか勇者もダンマスも神にとっては駒だって話だもんね。そう考えると、勇者を懐に入れておくのは拙いわよね」

「そう考えるとでござる。綾乃殿も拙いのではござらんか?」

 そういえば、こいつも召喚された勇者の称号持ちだった!

「ん? 私は多分大丈夫よ。さすがにやりすぎって事で、私を召喚した神はいなくなったみたいだからパスが切れたって、あんたの所のチビ神様が言ってたわよ」

 マジか!?

 おい! チビ神! 綾乃は神の干渉を受けないのは、本当なのか?

『んぁ? ……ジュル。んで何の話?』

 こいつ寝てたな。涎を垂らしてとか、お前らしいな。で、綾乃は今神たちに干渉される事は無いのか? 後、昨日の夜かった事は知らんのか?

『ん~……綾乃ちゃんね。確かにあの子は神たちから干渉される事は無いわ。私は、あなたが近くにいるから声を届けられるだけよ。後、ゴーストタウンにいる勇者たちも、干渉されることは無いわね。それより、昨日の話ってどういうこと?』

 知らんのか?

 俺はチビ神に昨日の事を説明した。

『へ~勇者がね、だから何なの?』

 チビ神は、興味がないようだ。じゃぁどうでもいいか。そう言う事があったということだけ覚えておけ。

『覚えておくわ。それと、あなたたちの考えは間違ってない。神は、勇者もダンジョンマスターも駒としか思っていないのよ。そして今回あなたの敵に回ったのは、駒を使い捨て前提で考えている奴らだから、何をしても不思議じゃないわ。勇者だけが敵じゃないから気を付けなさい』

 ……了解。肝に銘じておくよ。
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