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第1414話 強敵? あらわる
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俺がダンジョンの壁を壊している間に、昨日後方で戦闘に参加できていなかったメンバーが、うっぷんを晴らすかの如く暴れている。
「1日だけ後方にいてもらっただけで、あそこまでストレスが溜まるものなのか?」
俺は、暴れている妻たちを見て、首を傾げて呟いていた。
その呟きを聞いていたアリスが、
「今回だけの話ではないですよ。私たちはみんな、多少なりともシュウ様の役に立ちたいと思っているんですよ。私たちが今こうして、幸せに過ごせているのは……すべて、シュウ様のおかげですから。少しでも恩返しをしたいと考えているんです」
「今としては、愛おしい妻たちだけど、元々の理由を知ってるだろ? 何か申し訳なく感じちゃうね。でもさ、恩返しをしたいって。それがこの惨状に繋がるの? そもそも、返してもらおうとも思ってないし、十分に助けてもらってるんだけどな」
「シュウ様がそう言うことは、みんなわかっています。ですが、私たちからすれば地獄から救ってもらえた恩は、返し切れていないのです。特に今回は、シュウ様の気合の入れようが今までと違うので、みんな手助けしたいんです。ミーシャちゃんたちに、おもちゃをプレゼントしたいというのもありますけどね」
「そういうものなのかな? 無茶をしないようにだけ、気をつけておこうか」
「そうですね。張り切っているみたいなので、注意しておきます」
相手がまだLv200の雑魚(注意、一般的には強敵)なので、オーバーキルが酷過ぎる状態だ。今回は違う意味で死体が残らなくてよかったよ。
おぃ! スライムたち! することがないからって、馬車の上で寝るな! 一応、お前らには護衛を任せているんだぞ!
先が思いやられるが、大丈夫だろうか?
俺の心配をよそに、何の問題もなく進んでいる。だけど、問題の25階まできた。
問題というのは、25階だけは、上下の階と階層の作りが若干違うのだ。他の階と同じように通路と部屋があるのだが、複数のルートがある他の階と違って、25階だけは半分まではルートが複数あるが、必ず1つだけ通らないといけない大部屋がある。
ここが俺の考えている問題だ。おそらく、中ボスがいるのだとおもう。中に入ることは成功したのだが、しばらくして入ったウィスプが殺されてしまったのだ。
最低でもこの部屋には、ウィスプにダメージを与えられる魔物がいるということだ。今のところ出てきている、スケルトンパイレーツやゾンビ、海の悪魔では非実体系の魔物にダメージを与えられないのだ。特殊な武器か光や聖属性の魔法でないと、倒すことは難しい。
そんなウィスプが大部屋で死んだのだから、何かがいるということ。
「シュウ様、どうしますか?」
「時間的には、この階の階段まではいける時間はあるし、そこにちょうどいい部屋があるんだよな。大部屋の近くにも良さそうな部屋があるから、そこで馬車に待機してもらって大部屋に偵察に行くのがベターかな?」
シュリ、アリス、ライムから反対意見は出なかったので、まずは待機する部屋に向かうように指示を出す。
それにしても、8時間は移動して戦っているのに、戦っているメンバーは元気いっぱいだな。
「さて、どんな魔物が中にいるのかな」
大部屋の扉に到着した俺は、そんなことを口にしていた。
中にいたのは、逃げたいとかではないのだが、その風貌をみて背筋がゾワッとなった。思わず扉をした。
「何がいたんですか?」
俺が慌てて閉めたことにより、シュリたちは中にいるモノを想像したようで、すぐに問い掛けてきた。
「いや、見た目がおどろおどろしいタイプだったから、つい閉めてしまったんだよ。多分だけど、レイスに属する魔物だと思うけど……なんというかね。すごいよ、みんなも見てみたらいい」
全員が全員、俺と同じリアクションをして苦笑している。
なんて表現したらいいんだろうな。見た目はスケルトンの骨に、赤黒い……血が乾いたような色のボロ布をまとっているレイスで、体の周りに青黒い靄がある感じなのだ。
苦手でなくても、見たら何となくパタンと扉を閉めたくなるような外見なのだ。
「さて、みんなの確認が終わったみたいだから、作戦を考えようか」
「誰か、あのレイスの鑑定した人いる?」
俺が作戦会議の開始を宣言すると、ライムが重要なことを訊いてきた。
その問いに答えられる者はいなかった。
「誰も鑑定してなかったんだね。気持ちはよく分かるわ。じゃぁ、ちょっと見てみるか……」
表示された情報は、ブラッドリーレイスという名前で、Lvは600、スキルは物理系の物は一切なく、魔法や防御系のスキルが全部Lv10で持っていた。そして、最初に見たときには気付かなかったが、ブラッドリーレイスの取り巻きとして、レイスLv400もいた。
状況を説明すると、
「お兄ちゃん! 質問! レイスって名前は知ってるけど、実際はどういう魔物なの?」
ご主人様と呼ばないでほしいと言ってから、シェリル・イリア・ネルたちは、堂々とお兄ちゃんと呼ぶようになった。
レイスとは、非実体、アストラルサイドと言えばいいのだろうか? そちら側の住人であり、物理世界、マテリアルサイドからの攻撃はほとんど通じないのだ。
だけど、光と聖属性の魔法や、聖銀で作られた武器や聖拳などは、数少ないレイスに通じる攻撃である。
物理的な体を持っていないので、Lvの割に耐久力が極端に低いという特徴がある。
有効な手段がなくても例外的に倒せるので、そこまで強敵とされていない。まぁそのすべてがLv50とかその程度のLvなのだが。
ちなみに物理的な攻撃は、ほとんど効果がないだけで1パーセントやそこらのダメージは入るのだ。時間はかかっても倒せるということだ。普通のレイスは、こちらへの攻撃手段もほとんど持ち合わせてないから倒せるんだよね。
「じゃぁ、聖拳で殴るか聖銀武器で叩けばいいの?」
「そうなるんだけど、みんなは戦いたい? 言っちゃえば、人造ゴーレムを突っ込ませれば終わるんだよね」
初日に、死神対策的なあれで作った聖銀の武器と、気まぐれでほどこした聖銀コーティングがあるので、人造ゴーレムで対応が可能なのである。
さてどうしようか?
「1日だけ後方にいてもらっただけで、あそこまでストレスが溜まるものなのか?」
俺は、暴れている妻たちを見て、首を傾げて呟いていた。
その呟きを聞いていたアリスが、
「今回だけの話ではないですよ。私たちはみんな、多少なりともシュウ様の役に立ちたいと思っているんですよ。私たちが今こうして、幸せに過ごせているのは……すべて、シュウ様のおかげですから。少しでも恩返しをしたいと考えているんです」
「今としては、愛おしい妻たちだけど、元々の理由を知ってるだろ? 何か申し訳なく感じちゃうね。でもさ、恩返しをしたいって。それがこの惨状に繋がるの? そもそも、返してもらおうとも思ってないし、十分に助けてもらってるんだけどな」
「シュウ様がそう言うことは、みんなわかっています。ですが、私たちからすれば地獄から救ってもらえた恩は、返し切れていないのです。特に今回は、シュウ様の気合の入れようが今までと違うので、みんな手助けしたいんです。ミーシャちゃんたちに、おもちゃをプレゼントしたいというのもありますけどね」
「そういうものなのかな? 無茶をしないようにだけ、気をつけておこうか」
「そうですね。張り切っているみたいなので、注意しておきます」
相手がまだLv200の雑魚(注意、一般的には強敵)なので、オーバーキルが酷過ぎる状態だ。今回は違う意味で死体が残らなくてよかったよ。
おぃ! スライムたち! することがないからって、馬車の上で寝るな! 一応、お前らには護衛を任せているんだぞ!
先が思いやられるが、大丈夫だろうか?
俺の心配をよそに、何の問題もなく進んでいる。だけど、問題の25階まできた。
問題というのは、25階だけは、上下の階と階層の作りが若干違うのだ。他の階と同じように通路と部屋があるのだが、複数のルートがある他の階と違って、25階だけは半分まではルートが複数あるが、必ず1つだけ通らないといけない大部屋がある。
ここが俺の考えている問題だ。おそらく、中ボスがいるのだとおもう。中に入ることは成功したのだが、しばらくして入ったウィスプが殺されてしまったのだ。
最低でもこの部屋には、ウィスプにダメージを与えられる魔物がいるということだ。今のところ出てきている、スケルトンパイレーツやゾンビ、海の悪魔では非実体系の魔物にダメージを与えられないのだ。特殊な武器か光や聖属性の魔法でないと、倒すことは難しい。
そんなウィスプが大部屋で死んだのだから、何かがいるということ。
「シュウ様、どうしますか?」
「時間的には、この階の階段まではいける時間はあるし、そこにちょうどいい部屋があるんだよな。大部屋の近くにも良さそうな部屋があるから、そこで馬車に待機してもらって大部屋に偵察に行くのがベターかな?」
シュリ、アリス、ライムから反対意見は出なかったので、まずは待機する部屋に向かうように指示を出す。
それにしても、8時間は移動して戦っているのに、戦っているメンバーは元気いっぱいだな。
「さて、どんな魔物が中にいるのかな」
大部屋の扉に到着した俺は、そんなことを口にしていた。
中にいたのは、逃げたいとかではないのだが、その風貌をみて背筋がゾワッとなった。思わず扉をした。
「何がいたんですか?」
俺が慌てて閉めたことにより、シュリたちは中にいるモノを想像したようで、すぐに問い掛けてきた。
「いや、見た目がおどろおどろしいタイプだったから、つい閉めてしまったんだよ。多分だけど、レイスに属する魔物だと思うけど……なんというかね。すごいよ、みんなも見てみたらいい」
全員が全員、俺と同じリアクションをして苦笑している。
なんて表現したらいいんだろうな。見た目はスケルトンの骨に、赤黒い……血が乾いたような色のボロ布をまとっているレイスで、体の周りに青黒い靄がある感じなのだ。
苦手でなくても、見たら何となくパタンと扉を閉めたくなるような外見なのだ。
「さて、みんなの確認が終わったみたいだから、作戦を考えようか」
「誰か、あのレイスの鑑定した人いる?」
俺が作戦会議の開始を宣言すると、ライムが重要なことを訊いてきた。
その問いに答えられる者はいなかった。
「誰も鑑定してなかったんだね。気持ちはよく分かるわ。じゃぁ、ちょっと見てみるか……」
表示された情報は、ブラッドリーレイスという名前で、Lvは600、スキルは物理系の物は一切なく、魔法や防御系のスキルが全部Lv10で持っていた。そして、最初に見たときには気付かなかったが、ブラッドリーレイスの取り巻きとして、レイスLv400もいた。
状況を説明すると、
「お兄ちゃん! 質問! レイスって名前は知ってるけど、実際はどういう魔物なの?」
ご主人様と呼ばないでほしいと言ってから、シェリル・イリア・ネルたちは、堂々とお兄ちゃんと呼ぶようになった。
レイスとは、非実体、アストラルサイドと言えばいいのだろうか? そちら側の住人であり、物理世界、マテリアルサイドからの攻撃はほとんど通じないのだ。
だけど、光と聖属性の魔法や、聖銀で作られた武器や聖拳などは、数少ないレイスに通じる攻撃である。
物理的な体を持っていないので、Lvの割に耐久力が極端に低いという特徴がある。
有効な手段がなくても例外的に倒せるので、そこまで強敵とされていない。まぁそのすべてがLv50とかその程度のLvなのだが。
ちなみに物理的な攻撃は、ほとんど効果がないだけで1パーセントやそこらのダメージは入るのだ。時間はかかっても倒せるということだ。普通のレイスは、こちらへの攻撃手段もほとんど持ち合わせてないから倒せるんだよね。
「じゃぁ、聖拳で殴るか聖銀武器で叩けばいいの?」
「そうなるんだけど、みんなは戦いたい? 言っちゃえば、人造ゴーレムを突っ込ませれば終わるんだよね」
初日に、死神対策的なあれで作った聖銀の武器と、気まぐれでほどこした聖銀コーティングがあるので、人造ゴーレムで対応が可能なのである。
さてどうしようか?
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