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第1800話 ブラウニーたちの不満
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お昼まで、少し時間が空いてしまったな。っと、そうだ! スプリガンの皆さんに、勇者たちの様子を見ておいてもらわないといけないんだった。勝手に死なれても困るから、程よく調節してもらわないといけないのだ。
忘れる前にスプリガンの皆さんに、お願いしに行こうではないか!
食堂から出ようとすると、スカーレットが近寄ってきて、どこに行くのか聞いてきた。最近はそんなこと気にすることも無かったのに、珍しいこともあるもんだ。ダンジョン農園の話をすると、相談したいことがあるのでお供しますだってさ。
「スカーレットが相談したいことって、珍しいな。何か問題でもあったのか?」
「問題と言えば問題なのですが、それもシュウ様のおかげで、本来なら問題になりえないことで……」
「スカーレットにしては、煮え切らない感じで濁しているけど……なんなんだ? 怒らないから、言ってみ」
「ありがとうございます。私たちが、各街や関係者の所へブラウニーたちを派遣しているのは、知ってますよね?」
「もちろん、それで助かっていることが多いからな。特にヴローツマインのドワーフたちには、熱狂的なファンがいるくらいだと聞いているぞ。それで何か問題が出たのか?」
「とても嬉しいことです。それは問題ではないのです。ブラウニーたちは、一定期間で働く場所を転々としています。その時に移動するのに、魔導列車を使って移動しているので、時間的な話をすれば大きな問題にはならないのですが、ブラウニーたちから移動が面倒だと、苦情が来ていまして……」
「あ~そういえば、働く場所をちょこちょこ変えているんだっけ? 移動が面倒というなら、その場所固定にしたらいいんじゃないか?」
「えっと、とても言い難いのですが、ブラウニーたちにも働きたい職場ランキングみたいなものがありまして、固定にするとそこで働けないので、固定にすることも出来ないのです」
「へ~ブラウニーたちにも、働きたい場所にランキングがあるのね。どこが1位なんだ? 飯を上手そうに食ってくれる、ドワーフが沢山いるヴローツマインの食堂とか?」
「いえ、一番は、シュウ様の近くで働ける、シュウ様の家付きですね。次に人気なのが、各街の領主館、ヴローツマインの食堂も上の方ですが、シュウ様の家付きが断トツで人気が高いです」
「……そうなの? 言っちゃ悪いけど、食事を作って掃除して、教育も手伝ってもらってる……家では便利屋みたいに、使ってる気がするけど……」
「何を言っているんですか! 元々精霊界で生活していましたが、シュウ様に呼び出されてこの世界に来たのです。召喚してくれた人の近くで働きたい! と思うのがおかしいことですか?」
おうふ、めっちゃ怒ってる。いや待て、
「召喚したっていうけど、俺が召喚してたのって初期の頃だけだろ、後発組は俺にはこだわってないだろ? 何で人気が高くなるんだ?」
「シュウ様が呼んでいないだけで、ガルドやノーマン、アクアにメイと、シュウ様に呼ばれた精霊がこちらに召喚してくださっているので、シュウ様がトップに来るのは当たり前なんです!」
ん~精霊界の常識は分からん。
「あ~で、何が問題になっているんだっけ?」
「移動時間です。ブラウニーたちも可能なら、毎日働く場所を入れ替えて、少しでもシュウ様家で働きたがっているんです。でも、短くなっているとはいえ、魔導列車では毎日働く場所を変えるのは厳しいのです」
「あ~何が言いたいか分かったわ。移動時間を短縮できる、ゲートを使いたいということか」
「はい、基本的には移動に使わないと仰っていましたので、無理だとは言っているのですが、ブラウニーたちの監督者として、体裁的に相談しないわけにはいかないので、ちょうどいいタイミングだと思い相談させていただきました。断っていただく前提の話をするのは、心苦しかったのですが……」
「いや、気にするな。シルキーやブラウニーたちには、すごく助けられているからな」
「そう言っていただけるだけで、私たちは十分です。では、みんなに伝えてまいります」
そう言って離れていくスカーレットの襟を掴んで止める。
「結論を出していないのに、何を伝えると言うんだよ」
「いえ、相談したという事実と、ゲートは使えないということを伝えれば、苦情を出していたブラウニーたちも静かになりますので」
「俺的にはマイワールドの1つに、ブラウニーたちの住む空間を作っていいと考えている。誰にでも利用できると困るので、小柄で飛べる特性を考えて、入りにくい位置にブラウニーたちのサイズのゲートを作れば、ほとんどのモノが使えなくないか?」
俺は考えたことをスカーレットに伝えてみた。
ゲートは、サイズによって通れる最大の大きさが決まっている。なので、ブラウニーたちのサイズで作ると、人間はほぼ通ることはできなくなる。そのサイズのゲートを、高い位置などに設置すれば、ブラウニーたち専用のゲートが完成するという仕掛けだ。
「本当によろしいのですか?」
「そのマイワールド内の管理も、自分たちでしなきゃいけなくなるけど、それは大丈夫なの?」
「移動時間が減り、仕事が増える分には文句を言う者はいません!」
「了解。じゃぁさ、ゲートを用意してほしい場所を、書き出しておいてくれないか? マイワールド内のことは、建物や家の周りの環境など、全部そっちに任せるためにDPを渡すけど、ゲートだけは俺が設置するから、場所が分からないと設置できないからな」
「分かりました! 数日中に、働いている全職場をピックアップさせていただきます!」
「っと、まてまて、ブラウニーたちの家でゲートを設置する場所の指定だけは、させてもらいたい。ゲートは1つの個室に1個、縦でも横でもいいから、ゲートを設置する個室の入り口が監視できるように、ゲートの設置エリアを作ってほしい」
「一部屋に1個は分かりますが、部屋の出入り口の監視ですか?」
「監視って言うと何か言葉が悪いけど、ブラウニー以外が何かの理由で、使って移動してきた場合のためかな。想定しているのは、スライムなんだけどな。カメラを設置して、どこにどれだけ移動したかとか分かるようにしておきたいんだ」
「そういうことでしたか! スライム以外にも、呼んでいないナニカの可能性もありますし、護衛役はおいていただけるのですか?」
「何か考えておくよ。箱の方は後で作っておくから、シルキーたちが監督して、マイワールド内をいじってくれ」
「了解しました!」
スカーレットは飛んでいるけど、足取り軽くブラウニーたちのもとへ向かった。
ブラウニーたちに用意するなら、ドリアードとかスプリガンのみんなにも、各精霊毎にマイワールドがあった方が良いか? 後で聞いてみよう。
スプリガンの皆さんが詰めている監視室で、勇者たちの監視を頼み、死にそうになったらそれとなく魔物を、引かせるように指示を出してもらった。
そこでマイワールドの話をすると、今ある物で十分だと言われた。もしお金をかけるのであれば、環境をもっと良くしてもらいたい、だってさ。
十分なんだけど手間をかけるなら、もっとここをよくして! というのが、スプリガンの皆さんの意見のようだ。一番面倒なところを頼んでいるので、喜んで住環境をいい物にしてあげましょう! 誰でもいいから、魔改造に付き合ってくれる人材よ来てくれ!
忘れる前にスプリガンの皆さんに、お願いしに行こうではないか!
食堂から出ようとすると、スカーレットが近寄ってきて、どこに行くのか聞いてきた。最近はそんなこと気にすることも無かったのに、珍しいこともあるもんだ。ダンジョン農園の話をすると、相談したいことがあるのでお供しますだってさ。
「スカーレットが相談したいことって、珍しいな。何か問題でもあったのか?」
「問題と言えば問題なのですが、それもシュウ様のおかげで、本来なら問題になりえないことで……」
「スカーレットにしては、煮え切らない感じで濁しているけど……なんなんだ? 怒らないから、言ってみ」
「ありがとうございます。私たちが、各街や関係者の所へブラウニーたちを派遣しているのは、知ってますよね?」
「もちろん、それで助かっていることが多いからな。特にヴローツマインのドワーフたちには、熱狂的なファンがいるくらいだと聞いているぞ。それで何か問題が出たのか?」
「とても嬉しいことです。それは問題ではないのです。ブラウニーたちは、一定期間で働く場所を転々としています。その時に移動するのに、魔導列車を使って移動しているので、時間的な話をすれば大きな問題にはならないのですが、ブラウニーたちから移動が面倒だと、苦情が来ていまして……」
「あ~そういえば、働く場所をちょこちょこ変えているんだっけ? 移動が面倒というなら、その場所固定にしたらいいんじゃないか?」
「えっと、とても言い難いのですが、ブラウニーたちにも働きたい職場ランキングみたいなものがありまして、固定にするとそこで働けないので、固定にすることも出来ないのです」
「へ~ブラウニーたちにも、働きたい場所にランキングがあるのね。どこが1位なんだ? 飯を上手そうに食ってくれる、ドワーフが沢山いるヴローツマインの食堂とか?」
「いえ、一番は、シュウ様の近くで働ける、シュウ様の家付きですね。次に人気なのが、各街の領主館、ヴローツマインの食堂も上の方ですが、シュウ様の家付きが断トツで人気が高いです」
「……そうなの? 言っちゃ悪いけど、食事を作って掃除して、教育も手伝ってもらってる……家では便利屋みたいに、使ってる気がするけど……」
「何を言っているんですか! 元々精霊界で生活していましたが、シュウ様に呼び出されてこの世界に来たのです。召喚してくれた人の近くで働きたい! と思うのがおかしいことですか?」
おうふ、めっちゃ怒ってる。いや待て、
「召喚したっていうけど、俺が召喚してたのって初期の頃だけだろ、後発組は俺にはこだわってないだろ? 何で人気が高くなるんだ?」
「シュウ様が呼んでいないだけで、ガルドやノーマン、アクアにメイと、シュウ様に呼ばれた精霊がこちらに召喚してくださっているので、シュウ様がトップに来るのは当たり前なんです!」
ん~精霊界の常識は分からん。
「あ~で、何が問題になっているんだっけ?」
「移動時間です。ブラウニーたちも可能なら、毎日働く場所を入れ替えて、少しでもシュウ様家で働きたがっているんです。でも、短くなっているとはいえ、魔導列車では毎日働く場所を変えるのは厳しいのです」
「あ~何が言いたいか分かったわ。移動時間を短縮できる、ゲートを使いたいということか」
「はい、基本的には移動に使わないと仰っていましたので、無理だとは言っているのですが、ブラウニーたちの監督者として、体裁的に相談しないわけにはいかないので、ちょうどいいタイミングだと思い相談させていただきました。断っていただく前提の話をするのは、心苦しかったのですが……」
「いや、気にするな。シルキーやブラウニーたちには、すごく助けられているからな」
「そう言っていただけるだけで、私たちは十分です。では、みんなに伝えてまいります」
そう言って離れていくスカーレットの襟を掴んで止める。
「結論を出していないのに、何を伝えると言うんだよ」
「いえ、相談したという事実と、ゲートは使えないということを伝えれば、苦情を出していたブラウニーたちも静かになりますので」
「俺的にはマイワールドの1つに、ブラウニーたちの住む空間を作っていいと考えている。誰にでも利用できると困るので、小柄で飛べる特性を考えて、入りにくい位置にブラウニーたちのサイズのゲートを作れば、ほとんどのモノが使えなくないか?」
俺は考えたことをスカーレットに伝えてみた。
ゲートは、サイズによって通れる最大の大きさが決まっている。なので、ブラウニーたちのサイズで作ると、人間はほぼ通ることはできなくなる。そのサイズのゲートを、高い位置などに設置すれば、ブラウニーたち専用のゲートが完成するという仕掛けだ。
「本当によろしいのですか?」
「そのマイワールド内の管理も、自分たちでしなきゃいけなくなるけど、それは大丈夫なの?」
「移動時間が減り、仕事が増える分には文句を言う者はいません!」
「了解。じゃぁさ、ゲートを用意してほしい場所を、書き出しておいてくれないか? マイワールド内のことは、建物や家の周りの環境など、全部そっちに任せるためにDPを渡すけど、ゲートだけは俺が設置するから、場所が分からないと設置できないからな」
「分かりました! 数日中に、働いている全職場をピックアップさせていただきます!」
「っと、まてまて、ブラウニーたちの家でゲートを設置する場所の指定だけは、させてもらいたい。ゲートは1つの個室に1個、縦でも横でもいいから、ゲートを設置する個室の入り口が監視できるように、ゲートの設置エリアを作ってほしい」
「一部屋に1個は分かりますが、部屋の出入り口の監視ですか?」
「監視って言うと何か言葉が悪いけど、ブラウニー以外が何かの理由で、使って移動してきた場合のためかな。想定しているのは、スライムなんだけどな。カメラを設置して、どこにどれだけ移動したかとか分かるようにしておきたいんだ」
「そういうことでしたか! スライム以外にも、呼んでいないナニカの可能性もありますし、護衛役はおいていただけるのですか?」
「何か考えておくよ。箱の方は後で作っておくから、シルキーたちが監督して、マイワールド内をいじってくれ」
「了解しました!」
スカーレットは飛んでいるけど、足取り軽くブラウニーたちのもとへ向かった。
ブラウニーたちに用意するなら、ドリアードとかスプリガンのみんなにも、各精霊毎にマイワールドがあった方が良いか? 後で聞いてみよう。
スプリガンの皆さんが詰めている監視室で、勇者たちの監視を頼み、死にそうになったらそれとなく魔物を、引かせるように指示を出してもらった。
そこでマイワールドの話をすると、今ある物で十分だと言われた。もしお金をかけるのであれば、環境をもっと良くしてもらいたい、だってさ。
十分なんだけど手間をかけるなら、もっとここをよくして! というのが、スプリガンの皆さんの意見のようだ。一番面倒なところを頼んでいるので、喜んで住環境をいい物にしてあげましょう! 誰でもいいから、魔改造に付き合ってくれる人材よ来てくれ!
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