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第1855話 横道にそれた
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着弾地点を観測していた人造ゴーレムの映像を見ると、離宮のようなところの壁が広範囲にわたって砕けていた。砕けていた所を中心に、色々な方向に瓦礫が散乱していたので、これはおそらく爆発によるモノだろう。
綾乃はクリエイトゴーレムを使って、砲弾型の爆薬を作ったようだ。戦車の大砲は着弾しても爆発しないんだっけ? いや、爆発種類の弾頭もあったんじゃないっけ? 戦艦による砲撃は爆発しているから、多分何か仕掛けがあるんだと思う……
砲弾が爆発しないのなら、船に当たっても穴が開くだけだもんな。場所によっては、燃料とか弾薬庫とかに当たって爆発するかもしれないけど、ただの貫通弾みたいな感じになるだろうな。
イメージしやすいのは、RPG……ロケット・パンツァー・グレネードかな? いや、グレネードランチャーの方が分かりやすいか? って説明も何も、爆発する弾丸を撃ち出すだけだから……イメージしやすくする必要もなかったな。
そういえば、戦車の弾丸っていろんな種類があるんだったな。大きく分けると徹甲弾と榴弾で、綾乃が作ったのは分類すると榴弾だ。徹甲弾にも種類があるが、基本的には装甲を貫通したり壊すことが目的の弾かな。榴弾は、爆発したりして内側から壊したり、装甲を爆発させたりするものが多い。
綾乃が作ったのは、内部を壊す弾丸というよりは、装甲……壁なんかを壊すため、弾の当たった衝撃で壁なんかを壊して、そのまま爆発する感じかね?
綾乃は結果に満足したのか、弾丸をもの凄い速さで作り出している。しかも一から作るのではなく、付いていっているシエルを使って、弾丸を召喚させそれを加工している。
弾丸と言っても、弾頭になる部分だけの召喚だな。火薬で撃ち出しているわけじゃないので、弾頭だけの召喚の方が効率がいいみたいだな。どんな加工をしているか分からんが、10秒くらいで1つの加工を終わらせている。
あっという間に100個位加工し終わったのだが……俺は別のことを考えていた。
いちいち弾丸にこだわらずに、迫撃砲で良かったんじゃないか? 綾乃は知らないだろうけど、昔俺が使った奴があったんだけどな……今そんなこと言うと、絶対にキレるから止めておこう。
おや、ライガの方が終わったみたいだな。良く分からん地下に隠れていた王族も引きずり出して、捕らえるべき相手はほぼ全員捕らえたかな。ほぼというのは、打ち所が悪くて2人ほどお亡くなりになった人がいたので、そう言う表現だ。
王城を破壊するから避難するように警告しているな。残って死んでも知らないぞ! ということだ。警告を始めてから5分後に、綾乃の爆撃が始まった。
1分間に20発というハイペースで、次々に撃っている。何でそんなに早く打てるかと思えば、野球のピッチングマシンみたいに、弾を入れておくと重さで勝手に動いて、発射台にセットされる形だ。
10分間も打ち続け、合計で200発の弾を王城に撃ち込み、崩壊させていた。200発で壊れるもんなんだな。戦闘機のミサイルとかなら分かるけど、今回の弾は良く分からねえからな……迫撃砲でも200発はかからんか?
ちなみに、200発続けて撃っても平気だったのは、火薬を使用せず撃ちだして、砲塔にクリエイトゴーレムで復元能力と冷却機能を加え、内側にアダマンコーティングすることで、弾丸の摩耗によるこびり付きも気にせずに済んだためだ。
さて、ライガが戻ってきたな。帰りは走って戻ってきたので、何事かと思えば……臭かったから早く帰りたくなった、だとさ。
そして、ライガが綾乃と数回やり取りをしてから、短いレイピアのようなものを受け取り拷問室……懲罰室の方が適切かね? その部屋に入ると、中の人間が一斉に罵倒し始めたが、ライガは特に気にすることも無く1人の男の前に立った。
何をするかと思えば、受け取ったレイピアで相手の体中を刺し始めた。大げさに騒いでいる気がするが、その様子があまりにも不自然だったので、綾乃に何を渡したのか聞いてみた。
どうやら、暗部から借りた闇魔法のペインアップの効果が付与されている武器を借りて、それをライガに貸したそうだ。なんか見たことがあると思ったら、暗部に大量に渡した痛みが倍増する武器の1つか。
多分あの形状だと……突き刺すために刃先は鋭く尖っているが、あの刃の表面はサメ肌みたいになっているはずだ。刺しても引いても削り取るような効果を考えれば、やすりの方が近いかもしれないな。
俺は経験したこと無いけど、兵士や軍人は苦痛に耐える訓練の一環として、あの武器の体験があるそうで、ある程度耐えられないと上級士官にはなれないんだってさ。わざわざ痛みの伴う訓練とか、どうかしてるんじゃないか?
そうツッコんだこともあるが、レイリーに「死ななければ治せるからといって、骨折が当たり前の訓練をしているシュウ様には言われたくないですね」とか言われたっけな。あれはさ戦闘訓練なだけで、痛みに耐える訓練じゃないんだよ! だからノーカンだ、ノーカン!
っと、変なことを思い出していたら、ライガが6人目の前に立っていた。兵士っぽかった人は10回ほど耐えたが、貴族っぽい人は耐えられて3回くらいだな。酷い奴は1回で気絶しているようだ。
そもそも何でこんなことしてるんだ? 新しく連れてこられた奴らも、輪に加わっているので100人を超している。ライガは罵声を浴びせられながら、何でそんなことを?
しばらく見ていると、何人かがライガに刺されていない。後で確認したら、獣人に酷いことをしていなかった人は、ライガに刺されることは無かったらしい。それでも、点滴で治されながら強酸性の液体の中に足を突っ込まれているけどな。
綾乃は、獣人……ケモミミの持ち主たちに酷いことをしたのが許せずに、苦痛を与えているのは分かるが、ライガは獣人の恨みを代わりに晴らしているのだろうか?
おっと、綾乃がレイリーや副官たちを連れて戻ってきたな。何やら話し出したので、人造ゴーレムに音を拾ってもらうと、ケモミミがいかに素晴らしいモノか、そしていかに尊いモノか、それを傷付けた奴らの罪がいかに重いモノかを、熱く語っている。
副官の人たちは飽きれた雰囲気をしているが、綾乃がやばいテンションで語っているので、表面には出していない。よく堪えているな……俺が現場にいたら、演説を蹴飛ばして止めてそうだわ。
10分くらい熱く語っても、そこにいる人間には理解されないため、怒ってるし……俺も、ケモミミは好きだけど、綾乃ほど熱くはないよ。妻たちのケモミミをたまにハムハムと、優しく嚙むくらいには好きだけどね。
っと、話がそれた! 今回は、獣人の扱いに対するあれやこれやではなく、ゴーストタウンで怒った魔力爆発、マナエクスプロージョンについての調査を兼ねているんだった!
レイリーたちはしっかりと覚えていてくれたので、綾乃が理解してもらえないことに怒っていても、そんな中でも国王や側近、お偉方を別室へ連れていき拷問して吐かせていた。
拷問の結果が送られてくるが、しばらくした後に綾乃に魔法を使ってもらい、嘘を言っていないか確認を取るらしい。
綾乃のペースになっているけど、みんな頑張ってくれ!
綾乃はクリエイトゴーレムを使って、砲弾型の爆薬を作ったようだ。戦車の大砲は着弾しても爆発しないんだっけ? いや、爆発種類の弾頭もあったんじゃないっけ? 戦艦による砲撃は爆発しているから、多分何か仕掛けがあるんだと思う……
砲弾が爆発しないのなら、船に当たっても穴が開くだけだもんな。場所によっては、燃料とか弾薬庫とかに当たって爆発するかもしれないけど、ただの貫通弾みたいな感じになるだろうな。
イメージしやすいのは、RPG……ロケット・パンツァー・グレネードかな? いや、グレネードランチャーの方が分かりやすいか? って説明も何も、爆発する弾丸を撃ち出すだけだから……イメージしやすくする必要もなかったな。
そういえば、戦車の弾丸っていろんな種類があるんだったな。大きく分けると徹甲弾と榴弾で、綾乃が作ったのは分類すると榴弾だ。徹甲弾にも種類があるが、基本的には装甲を貫通したり壊すことが目的の弾かな。榴弾は、爆発したりして内側から壊したり、装甲を爆発させたりするものが多い。
綾乃が作ったのは、内部を壊す弾丸というよりは、装甲……壁なんかを壊すため、弾の当たった衝撃で壁なんかを壊して、そのまま爆発する感じかね?
綾乃は結果に満足したのか、弾丸をもの凄い速さで作り出している。しかも一から作るのではなく、付いていっているシエルを使って、弾丸を召喚させそれを加工している。
弾丸と言っても、弾頭になる部分だけの召喚だな。火薬で撃ち出しているわけじゃないので、弾頭だけの召喚の方が効率がいいみたいだな。どんな加工をしているか分からんが、10秒くらいで1つの加工を終わらせている。
あっという間に100個位加工し終わったのだが……俺は別のことを考えていた。
いちいち弾丸にこだわらずに、迫撃砲で良かったんじゃないか? 綾乃は知らないだろうけど、昔俺が使った奴があったんだけどな……今そんなこと言うと、絶対にキレるから止めておこう。
おや、ライガの方が終わったみたいだな。良く分からん地下に隠れていた王族も引きずり出して、捕らえるべき相手はほぼ全員捕らえたかな。ほぼというのは、打ち所が悪くて2人ほどお亡くなりになった人がいたので、そう言う表現だ。
王城を破壊するから避難するように警告しているな。残って死んでも知らないぞ! ということだ。警告を始めてから5分後に、綾乃の爆撃が始まった。
1分間に20発というハイペースで、次々に撃っている。何でそんなに早く打てるかと思えば、野球のピッチングマシンみたいに、弾を入れておくと重さで勝手に動いて、発射台にセットされる形だ。
10分間も打ち続け、合計で200発の弾を王城に撃ち込み、崩壊させていた。200発で壊れるもんなんだな。戦闘機のミサイルとかなら分かるけど、今回の弾は良く分からねえからな……迫撃砲でも200発はかからんか?
ちなみに、200発続けて撃っても平気だったのは、火薬を使用せず撃ちだして、砲塔にクリエイトゴーレムで復元能力と冷却機能を加え、内側にアダマンコーティングすることで、弾丸の摩耗によるこびり付きも気にせずに済んだためだ。
さて、ライガが戻ってきたな。帰りは走って戻ってきたので、何事かと思えば……臭かったから早く帰りたくなった、だとさ。
そして、ライガが綾乃と数回やり取りをしてから、短いレイピアのようなものを受け取り拷問室……懲罰室の方が適切かね? その部屋に入ると、中の人間が一斉に罵倒し始めたが、ライガは特に気にすることも無く1人の男の前に立った。
何をするかと思えば、受け取ったレイピアで相手の体中を刺し始めた。大げさに騒いでいる気がするが、その様子があまりにも不自然だったので、綾乃に何を渡したのか聞いてみた。
どうやら、暗部から借りた闇魔法のペインアップの効果が付与されている武器を借りて、それをライガに貸したそうだ。なんか見たことがあると思ったら、暗部に大量に渡した痛みが倍増する武器の1つか。
多分あの形状だと……突き刺すために刃先は鋭く尖っているが、あの刃の表面はサメ肌みたいになっているはずだ。刺しても引いても削り取るような効果を考えれば、やすりの方が近いかもしれないな。
俺は経験したこと無いけど、兵士や軍人は苦痛に耐える訓練の一環として、あの武器の体験があるそうで、ある程度耐えられないと上級士官にはなれないんだってさ。わざわざ痛みの伴う訓練とか、どうかしてるんじゃないか?
そうツッコんだこともあるが、レイリーに「死ななければ治せるからといって、骨折が当たり前の訓練をしているシュウ様には言われたくないですね」とか言われたっけな。あれはさ戦闘訓練なだけで、痛みに耐える訓練じゃないんだよ! だからノーカンだ、ノーカン!
っと、変なことを思い出していたら、ライガが6人目の前に立っていた。兵士っぽかった人は10回ほど耐えたが、貴族っぽい人は耐えられて3回くらいだな。酷い奴は1回で気絶しているようだ。
そもそも何でこんなことしてるんだ? 新しく連れてこられた奴らも、輪に加わっているので100人を超している。ライガは罵声を浴びせられながら、何でそんなことを?
しばらく見ていると、何人かがライガに刺されていない。後で確認したら、獣人に酷いことをしていなかった人は、ライガに刺されることは無かったらしい。それでも、点滴で治されながら強酸性の液体の中に足を突っ込まれているけどな。
綾乃は、獣人……ケモミミの持ち主たちに酷いことをしたのが許せずに、苦痛を与えているのは分かるが、ライガは獣人の恨みを代わりに晴らしているのだろうか?
おっと、綾乃がレイリーや副官たちを連れて戻ってきたな。何やら話し出したので、人造ゴーレムに音を拾ってもらうと、ケモミミがいかに素晴らしいモノか、そしていかに尊いモノか、それを傷付けた奴らの罪がいかに重いモノかを、熱く語っている。
副官の人たちは飽きれた雰囲気をしているが、綾乃がやばいテンションで語っているので、表面には出していない。よく堪えているな……俺が現場にいたら、演説を蹴飛ばして止めてそうだわ。
10分くらい熱く語っても、そこにいる人間には理解されないため、怒ってるし……俺も、ケモミミは好きだけど、綾乃ほど熱くはないよ。妻たちのケモミミをたまにハムハムと、優しく嚙むくらいには好きだけどね。
っと、話がそれた! 今回は、獣人の扱いに対するあれやこれやではなく、ゴーストタウンで怒った魔力爆発、マナエクスプロージョンについての調査を兼ねているんだった!
レイリーたちはしっかりと覚えていてくれたので、綾乃が理解してもらえないことに怒っていても、そんな中でも国王や側近、お偉方を別室へ連れていき拷問して吐かせていた。
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