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第2079話 俺の立場って……?
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綾乃の無駄に高性能な技術をお披露目され、主旨が混乱してしまったが、妻たちがゴーストタウンについて先に連絡がいき集まっていた兵士たちと合流しようとしている。
いくら戦闘能力の高いシュリが中心になっていたとしても、上からの命令であったとしても、鍛えられた兵士たちが簡単に従うものなのだろうか? 勢いに飲まれて許可を出した気がするが……まぁ、あの程度の奴らなら、シュリが単独でも制圧できるから問題ないか。
「シュウ、シュリさんが単独で制圧できない集団がいたら、正直その存在はディストピアの関係者たちに取って、最大の敵になりえる存在だと思うんだけど……実際の所、何でもありの私たち以外では、シュリさんを止められないんじゃないの?」
「シュリさん? お前って、シュリの事『さん』付けしてたっけ?」
「主旨はそこじゃないと思うんだけど……」
「シュウ殿は、混乱しているでござるから、放置しておくでござるよ。綾乃殿にしても某にしても、単独でシュリ殿を止めることはきついでござるよ。シュウ殿に関しては、止める理由が無ければ敵に回る可能性の方が高いでござるからね」
「それは、私たちも一緒でしょ。理由がなく敵対するなんてありえないわよ。この前、少しずつ改造をしていた初期の人造ゴーレムを、素手でスクラップにされたわよ。シュウには、関節技とかや武器を使ってスクラップにされたことはあるけど、素手であの装甲を壊すとは思ってなかったわ」
骸骨の状態でアングリと口をあけて、愕然としているのを表現しているであろうバザールがいる。確かに、俺も顎の骨が外れそうなほど、口をあけてしまっていると思う……
魔法を込めた拳……魔拳を使えば何とか壊せるかもしれないけど、人造ゴーレムを打撃だけで壊すのはマジでしたくない。硬すぎて、嫌になるからな。そんな事に時間をかけるなら、梃子の原理でサクッと関節を破壊する方が簡単だしな。
そんなくだらないことを話していると、シュリを先頭に兵士たちの駐屯地へ妻たちがはいっていった。
…………
えっと、俺が行った時もキレイな集団行動をとって挨拶をしてくれるのだが、シュリが兵士たちの視界に入るや否や、待機していた兵士たちが一斉に最敬礼をしている。
「いやいやいや、これっておかしくね? 俺が行った時でも、最敬礼することなんて無いのに、出動のかかっていない訓練中の兵士まで最敬礼しているんだけど……見間違いじゃないよな?」
画面に映っている光景が理解できていない。
だって、俺にもしたことがない最敬礼を、訓練中の離れた位置にいる兵士までもが妻たちに向かって
おこなっているのだが……
「仕方が無いでござるよ。シュリ殿は、レイリー様と一緒に兵士たちの訓練に良く参加されているでござるから、その御力をしっかりと認識している証拠でござる。シュウ殿は……威厳が少し足りないのかもしれないでござる」
「親しみやすいってことでしょ。変にかしこまられるのが好きじゃないシュウなら、それでいいんじゃないの? ちなみに言うと、シュリさんって、レイリーさんより兵士たちに恐れられているわよ。シュリさんが訓練に参加する日は、兵士たちの回復のために普段の倍は治療師が集められるからね」
力による恐怖で兵士たちの意思を統一させているってことか? 確かに変にかしこまられるよりは、親しみやすい方がいいけど……今の光景は少しおかしいのではないかな?
はっ! もしかして、俺が敬礼されるのって、シュリの威光を借りた何かみたいな感じになっているんじゃないか? 親の七光りではないけど、妻の七光り? そんな言葉があるかは知らないが、配偶者の力によって俺の威厳が維持されている可能性が、あるかもしれないか?
「君のような勘のいいガキは嫌いだよ……」
某漫画の狂気の錬金術師のセリフを使うな! しかもガキってなんだよ、リスペクトやオマージュじゃなくて、まんま使ってるだけじゃねえか!
「落ち着くでござる、落ち着くでござる。シュウ殿は兵士たちに無駄にかしこまる必要はないと言っているでござるが、シュウ様の奥方やレイリー殿、それ以外にも偉い方々がそれを許さないでござるから、今の様な状態になったでござるよ」
「訓練に参加した事のある兵士なら、シュリさんを見て最敬礼しないなんてありえないわよね。戦闘に関していえば、誰よりも自分に厳しく鍛えていて、兵士たちもそれに巻き込まれているわけだからね……今度、シュリさんの訓練風景を見に行くといいわよ」
確かにシュリはストイックだけど、他人にはそこまで厳しい事を強制することは無いんだけどな……街を守る兵士たちだから、厳しく訓練をしているのかな? シュリとの訓練は……確かに大変だけど、訓練だけで言えば年少組の妻たちと一緒に訓練する時のほうが、断然大変なんだけどな。
「……やっぱり、今度訓練を見に行った方がいいわよ。何しているかすぐに分かるからね。それより、移動が終わって兵士たちが突入準備をしているから、現実に戻ってきなさい」
そう言われて、画面に目を移す。
画面には、ゴーストタウンのお偉いさんが店主と一緒に店の外に出てきた。多分、泊まっていた客の一部も外に出されているように感じるな。でも、全員ではないのでは? 一般人がいる状況で、突入するのか?
そんなことを考えていたら、グリエルがコッソリと教えてくれた。不自然に人が減りすぎると、敵に気付かれる恐れがあるので、お客様の安全を確保できる範囲で残して、後で店と一緒に賠償金を払うとのことだ。
シュリは突入部隊だが、それ以外の妻たちは支援に回るみたいだな。それで安全を確保するのかな?
敵は商人を含めて14人。その内戦闘に耐えられるのが12人。その12人の内10人は、俺たちの街以外の兵士に毛が生えた程度だな。装備は他の街の兵士に比べればいい物だが、残念ながらゴーストタウンでは2級品に届かないな。
実力を見ても、装備を見ても、勝負にならない気がする。
残りの2人はそこそこ強いが、強いと言ってもAランクに足を突っ込んだ程度だ。監視機能とマップ先生で確認しているので、身を隠す魔道具でもなければ、一瞬で片付きそうだな。
シュリの合図の元、宿に突入していく。
妻たちが対象の部屋の前後左右上下に配置され……結界を使ったみたいだな。逃げられないように、完璧に逃走経路を閉じたのか。
出発準備を始めていたようで、敵の対応は早かったが、実力の差は否めずに次々と制圧されていく。
敵が半数になった所で、敵を拘束しようとしていた兵士が不自然な動きをした……
いくら戦闘能力の高いシュリが中心になっていたとしても、上からの命令であったとしても、鍛えられた兵士たちが簡単に従うものなのだろうか? 勢いに飲まれて許可を出した気がするが……まぁ、あの程度の奴らなら、シュリが単独でも制圧できるから問題ないか。
「シュウ、シュリさんが単独で制圧できない集団がいたら、正直その存在はディストピアの関係者たちに取って、最大の敵になりえる存在だと思うんだけど……実際の所、何でもありの私たち以外では、シュリさんを止められないんじゃないの?」
「シュリさん? お前って、シュリの事『さん』付けしてたっけ?」
「主旨はそこじゃないと思うんだけど……」
「シュウ殿は、混乱しているでござるから、放置しておくでござるよ。綾乃殿にしても某にしても、単独でシュリ殿を止めることはきついでござるよ。シュウ殿に関しては、止める理由が無ければ敵に回る可能性の方が高いでござるからね」
「それは、私たちも一緒でしょ。理由がなく敵対するなんてありえないわよ。この前、少しずつ改造をしていた初期の人造ゴーレムを、素手でスクラップにされたわよ。シュウには、関節技とかや武器を使ってスクラップにされたことはあるけど、素手であの装甲を壊すとは思ってなかったわ」
骸骨の状態でアングリと口をあけて、愕然としているのを表現しているであろうバザールがいる。確かに、俺も顎の骨が外れそうなほど、口をあけてしまっていると思う……
魔法を込めた拳……魔拳を使えば何とか壊せるかもしれないけど、人造ゴーレムを打撃だけで壊すのはマジでしたくない。硬すぎて、嫌になるからな。そんな事に時間をかけるなら、梃子の原理でサクッと関節を破壊する方が簡単だしな。
そんなくだらないことを話していると、シュリを先頭に兵士たちの駐屯地へ妻たちがはいっていった。
…………
えっと、俺が行った時もキレイな集団行動をとって挨拶をしてくれるのだが、シュリが兵士たちの視界に入るや否や、待機していた兵士たちが一斉に最敬礼をしている。
「いやいやいや、これっておかしくね? 俺が行った時でも、最敬礼することなんて無いのに、出動のかかっていない訓練中の兵士まで最敬礼しているんだけど……見間違いじゃないよな?」
画面に映っている光景が理解できていない。
だって、俺にもしたことがない最敬礼を、訓練中の離れた位置にいる兵士までもが妻たちに向かって
おこなっているのだが……
「仕方が無いでござるよ。シュリ殿は、レイリー様と一緒に兵士たちの訓練に良く参加されているでござるから、その御力をしっかりと認識している証拠でござる。シュウ殿は……威厳が少し足りないのかもしれないでござる」
「親しみやすいってことでしょ。変にかしこまられるのが好きじゃないシュウなら、それでいいんじゃないの? ちなみに言うと、シュリさんって、レイリーさんより兵士たちに恐れられているわよ。シュリさんが訓練に参加する日は、兵士たちの回復のために普段の倍は治療師が集められるからね」
力による恐怖で兵士たちの意思を統一させているってことか? 確かに変にかしこまられるよりは、親しみやすい方がいいけど……今の光景は少しおかしいのではないかな?
はっ! もしかして、俺が敬礼されるのって、シュリの威光を借りた何かみたいな感じになっているんじゃないか? 親の七光りではないけど、妻の七光り? そんな言葉があるかは知らないが、配偶者の力によって俺の威厳が維持されている可能性が、あるかもしれないか?
「君のような勘のいいガキは嫌いだよ……」
某漫画の狂気の錬金術師のセリフを使うな! しかもガキってなんだよ、リスペクトやオマージュじゃなくて、まんま使ってるだけじゃねえか!
「落ち着くでござる、落ち着くでござる。シュウ殿は兵士たちに無駄にかしこまる必要はないと言っているでござるが、シュウ様の奥方やレイリー殿、それ以外にも偉い方々がそれを許さないでござるから、今の様な状態になったでござるよ」
「訓練に参加した事のある兵士なら、シュリさんを見て最敬礼しないなんてありえないわよね。戦闘に関していえば、誰よりも自分に厳しく鍛えていて、兵士たちもそれに巻き込まれているわけだからね……今度、シュリさんの訓練風景を見に行くといいわよ」
確かにシュリはストイックだけど、他人にはそこまで厳しい事を強制することは無いんだけどな……街を守る兵士たちだから、厳しく訓練をしているのかな? シュリとの訓練は……確かに大変だけど、訓練だけで言えば年少組の妻たちと一緒に訓練する時のほうが、断然大変なんだけどな。
「……やっぱり、今度訓練を見に行った方がいいわよ。何しているかすぐに分かるからね。それより、移動が終わって兵士たちが突入準備をしているから、現実に戻ってきなさい」
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そんなことを考えていたら、グリエルがコッソリと教えてくれた。不自然に人が減りすぎると、敵に気付かれる恐れがあるので、お客様の安全を確保できる範囲で残して、後で店と一緒に賠償金を払うとのことだ。
シュリは突入部隊だが、それ以外の妻たちは支援に回るみたいだな。それで安全を確保するのかな?
敵は商人を含めて14人。その内戦闘に耐えられるのが12人。その12人の内10人は、俺たちの街以外の兵士に毛が生えた程度だな。装備は他の街の兵士に比べればいい物だが、残念ながらゴーストタウンでは2級品に届かないな。
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残りの2人はそこそこ強いが、強いと言ってもAランクに足を突っ込んだ程度だ。監視機能とマップ先生で確認しているので、身を隠す魔道具でもなければ、一瞬で片付きそうだな。
シュリの合図の元、宿に突入していく。
妻たちが対象の部屋の前後左右上下に配置され……結界を使ったみたいだな。逃げられないように、完璧に逃走経路を閉じたのか。
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