ダンマス(異端者)

AN@RCHY

文字の大きさ
2,211 / 2,518

第2211話 意思疎通はしっかり

しおりを挟む
 地下施設の見学も終わり、グリエル、ガリア、ゼニスをゲートでディストピアに送り出した。最近はいい様にゲートを使っているが、問題は無いだろうか? 物流を混乱させるような使いかたじゃないから、問題ないとは言われているが……

 チビ神からのお小言もないし、創造神のじっちゃんも何も言ってこないから、無茶な使い方はしていないということでいいだろう。問題があれば、どちらかが忠告をしてくるだろうしな。元はマイワールドへの移動の手段だから、それをうまく使っているだけだし何とかなるだろう。

 拠点に戻っても、妻たちの話し合いは終わっていなかった。

 結構な時間がかかっているが、どんな内容なのだろうか? ただ残る人を決めて、交代する順番を決めるだけじゃないのか? 何にそんなに時間をかけているのやら……

 俺が入っても大した手助けにはならないと思い、子どもたちの集まっている部屋へ移動しようとする。

「あっ、シュウ! ちょっと待って! ちょっと聞きたいことがあるから、待ってほしい!」

 カエデに止められて、俺は話し合いの輪の中に入った。

「交代でここに来ることは決まっているんだけど、問題はその時の移動方法なの……近くの街まで魔導列車があると言っても、丸1日は移動に時間がかかるでしょ? その時間を短縮できないか考えてて、ここまで直通の魔導列車って動かせないかな? 街経由でいいんだけど……」

 なるほど、移動方法に話し合いの時間をかけていたのか。魔導列車に関しては、ダンジョンマスター力で通路とレールを作ればいいから簡単だけど、それでもそれなりに時間がかかるぞ。なら、ゲートを使えばいいんじゃないか?

「えっ? ゲートを使っていいの?」

「あれ? ゲートを使ってもいいって言わなかったっけ? 物流……商隊を組んでいる人たちの仕事を取らないなら、移動に使ってもいいって最終判断が出てたんだけど、その様子だと話してなかったみたいだな」

 話したけど、誰も聞いていなかった可能性は……あっても考えないことにしよう!

「誰でも使えるわけじゃないけど、俺の家族であるみんなは、最悪事後報告でもいいから連絡を貰えれば、ゲートの使用許可はでてるよ。どうでもいい内容の使用ばかりしていたら、制限がかかるかもしれないけどね。後は、個別に使用許可を出した場合なら使っていいってことになってる」

 本当に誰も知らなかったようで、ゲートが使用できるのであれば、日帰りも出来るから拠点に残る必要もないという話で決着がつく。ゲートを利用するならしっかりとシフトを組んで、その日に使用する人間をしっかりと教えてほしいからよろしくな。

 帝国と領地を隔てる門は、常に開いているわけじゃないから、日中だけ滞在できれば妻たちにとっては十分なんだな。拠点から行き来をする必要が無いと言われれば、それは喜ばしい事だろう。

 話し合いが進んでいくので、俺はもう必要ないだろう。今度こそ子どもたちのもとへ……

 何やら肩をガシッと掴まれているのだが、どういうことなのだろうか?

「シュウ君、ちょっと待ってほしいな。ゲートは、マイワールドを経由して移動するわよね?」

「そうだね。マイワールドが中継地点のような扱いだから、マイワールド内を繋げることは出来るけど、自分たちの住む世界同士を繋げることは出来ないね」

 ミリーに質問をされ答えると、妻たちがまた話し合いを始めた。俺はいらないんじゃないかと思うんだけど、妻たちの誰かの手が、俺の肩を抑えているから立ち上がれないのだが……

 20分程拘束されていると、話し合いが終わったようだ。

「ちょっと無茶なお願いかもしれないんだけど、移動用の専用ゲートを作ってほしい。中継地点のマイワールドには、休憩所のような物があると嬉しいな。最後に、私たちが魔法を使っていた部屋を、ゲート以外で出入りできないようにしてほしいんだけど、大丈夫かな?」

 専用ゲートも休憩所も問題ないけど、ゲート以外で入れないようにしてほしいって、どういうこと?

「出入りできないようにって言うのは、そこ意外に用事は無いから、出れないようにしておいてもらえれば、シュウが心配するようなこともないよね? それにスライムたちが勝手に移動しないようにってのもあるしね」

 まぁ、出れても問題ないけど、向こうから誰か入って来てこっちに来られるのは……困るから、あの部屋は空気口だけ作って封鎖しますかね。軍の人が魔法を使う部屋も必要だから、少し間取りを変えないといけないな。

 今日も難民を受け入れているから、仕事が終わるちょっと前に移動して、サクッと作り変えるか。妻たちが連携を図りやすいように、短距離で通信できる道具でも設置しておくか。

 ではもう一仕事……休憩所はどんな作りにしてほしいんだ? 向こうは魔法を使うだけの部屋だから、マイワールドは休憩所というよりは、簡単な造りでも家みたいな感じがいいかな?

 魔法を必要としない時は、1人を残してマイワールドで過ごせればということらしい。

 待機する人間は4~5人の予定だって言うから、4LDKくらいの間取りで十分か? 簡単に何か作れるキッチンに、個別に休める部屋とくつろげるリビング、後はトイレとシャワー……ゲートの移動用の部屋も欲しいから、専用に2つ部屋を追加するか。

 リビングには、時間つぶしもできるように、大きなテレビに各種ゲーム機を置いておこう。ドラマや映画は、タブレット経由で見ることができるから、そっちを使ってくれ。

 本は……みんなタブレットに入れているから、魔法を使う場所で待機する妻も時間を潰すのには問題ないかな。

 計画は練り終わったから、使い始めて勝手が悪いとかあったら、その都度教えてくれ。そうしたら作り直すからよろしく。

 さて、今度こそ子どもたちの部屋へ……

 えっと、スライムたちよ。すぐそこが子どもたちの部屋なんだが……

 俺の行く手を阻むスライムたちの壁。

 何でおれの移動を邪魔するのかと思ったら、子どもたちは今寝ているところらしい。この時間に寝ているのはどうなのかと思ったが、先ほどまで運動をしていて、疲れてしまったので30分ほどの仮眠をしていると、今日担当している治療師の母親が教えてくれた。

 ちょっとはしゃぎすぎてしまったようで、体力を使いすぎてしまったらしい。起きてても良かったのだが、そのままだと夕食時に寝てしまいそうだったので、この時間に仮眠をとったみたいだ。
しおりを挟む
感想 316

あなたにおすすめの小説

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~

犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。 塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。 弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。 けれども違ったのだ。 この世の中、強い奴ほど才能がなかった。 これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。 見抜いて、育てる。 育てて、恩を売って、いい暮らしをする。 誰もが知らない才能を見抜け。 そしてこの世界を生き残れ。 なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。 更新不定期

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...