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第2286話 総括
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総括となる娘たちとの話し合いが始まる。
俺個人としては偶然の産物とはいえ、俺の射程範囲外で戦っていた娘たちを高く評価している。実践だったら話は変わってくるが、模擬戦で負けないという点においては、100点に近かったと思う。
勝つための工夫としては大分弱かった気がする。持久戦のような形だったが、もう少し攻撃に変化をつければ、もう少し違った戦いになったかもしれない。
娘たちは、自分たちの作戦がある程度上手くいっていたことに喜んでいたが、自分の得意分野ではないので決定打が無くジリ貧だったとの事。
自己分析も間違っていないし、問題点も分かっているようなので、これ以上俺から言うことはなにもなさそうだ。
この歳でここまでできているのだから、十分すぎるほどの力を持っていると思う。本当の殺し合いになれば話は変わってくるだろうが、模擬戦であればディストピアの兵士たちといい勝負をするんじゃないだろうか?
実戦経験のある兵士を相手にしたら、おそらく勝てないだろうけどな。
人殺しを捨てた兵士と、そうでない兵士は明確に違う。心の持ち様はそこまで強さに影響するのかと思うが、ラインを越えられるか否かで、質が変わってくるのだ。
子どもたちにそんなことを今させるつもりはないが、冒険者として生きていくなら、乗り越えなければいけないものだ。
そう考えると、叩き上げのSランク冒険者である獣人3人娘たちなら、子どもたちをきちんと導いてくれるかな? 辛い事もあったから、その経験も生かして教えてくれそうではあるが、古傷をえぐるような事になるわけで……スカルズで頑張っているみたいだし、保留かな。
まだ時間が余っているので、投げ技の体験をさせてほしいとお願いされた。
自分たちが投げるのではなく、俺に投げてもらいたいんだとさ。
1人ずつ素手の模擬戦で投げると約束して、少し冷えてきた体を温め直してから向き合う。
ミーシャ・スミレ・ブルムの順に投げていく。少し打ち合ってから、隙をついて投げる感じだな。不格好ながら受け身が取れるようになっていることに少し驚いている。
無茶な投げかたをしているわけじゃないから、娘たちの体には負担は少ないが、それでも受け身が出来るか出来ないでは話が変わってくる。
多分実戦で相手に遠慮する必要がないのであれば、わざわざ背中から落としたりはしないだろうな。背中から落とすのは、柔道に倣って真似ているだけなので、実戦で殺す気なら頭から、行動不能にしたいのであれば当たり所が悪そうな角度で投げるだろうな。
昨日今日と何度も投げられているおかげか、娘たちの体の動きが変わってきた。初めは、強引にでも背中以外で着地しようとして、脇腹を打ち悶絶する姿が見られたが、つい先ほどからは投げられる前に自分で跳んで、体の制御を相手にさせないようにしている。
他のスキルも相まって動きは良いのだが、慣れていない投げ攻撃にはまだまだ対応しきれていないようだな。
なんかの漫画で猫柳とか言う、地面に落ちる猫が背から落ちずに足で着地するような動きの技があったっけな。柔道で投げられたとしても、背中から落ちなければ一本にならないので、その方法で投げ技を凌いでいたはず。
漫画の技だから現実のものじゃないと思っていたが、それっぽい事を子どもたちがしているので、かなりビックリしている。投げられる瞬間に投げられる方向に飛ぶって、言いたいことは分かるけど、言葉で言うほど簡単な技術ではないぞ。
多分だけど、そこまでする余裕があるなら、投げ技をこらえる方が簡単なのでは? と思うんだが。
体の大きな相手であれば、こらえたり防いだりするのにも限界があるから、体の小さい子供たちなりに考えて、この方法を編み出したのだろうか? 猫たちとも仲がいいし、そこから発想したかもしれないな。
着地する時に足でした時は、そのまま反撃をし始めた。投げられていないから戦闘不能判定ではないし、投げられてもすぐ動けるなら反撃してくるのも間違いではないと俺は思っている。
無茶な話になるが、頭から落とされないのであれば、全身を強化して投げに使っている腕をそのまま折に行ってもいいと思う。リスクに合うリターンがあるなら、肉を切らせて骨を断つって感じで相手にダメージを与えてもいいと考えている。
高い耐久性と回復力が前提の話なんだけどね。回復魔法だって使えるし、付与魔法も、肉体活性も思いのままな俺ならではかもな。
娘たちにはまだそれはできないから、どれだけダメージを減らしてから反撃するかが問題になってくるだろう。その1つの答えが猫柳なんだろうが、それって投げられること前提なんよな。
俺を相手にした時くらいしか出番は無いから戦闘面で考えれば、距離を置いて戦うって言うのは正解なんだよな。初めから攻撃方法の分かっている敵は少ないし、迂闊に近付かないためにも離れて攻撃するのは理にかなっているとは思うんだよな。
特に3人で連携を取ることを考えると、近接戦はリスクが増えるだけだから、情報の無い状態で近付くのはよろしくない。
…………
でもな、この子たちにはフェンリルの子どもたちもいるし、スライムもケットシーたちもいるから、実質近付いて攻撃する必要がないから、魔法や弓の訓練をさせてもいいかもな。
自分たちの力を強くしたいというのも分かるが、従魔たちもいるのだからそちらとの連携もおろそかにならないようにしっかりとするように。
この子たちには選択肢が沢山あるのだから、潰さないようにしつつ、安全第一で冒険者をしてもらいたい。
過保護だと言われても構わない! 親バカと言われても構わない! 子どもが安全安心に過ごしてくれることが一番だからな! ということでスライムたちよ、何年後になるか分からないが、この子たちについていくスライムたちを決めておくように。
実力も大切だが、お前たちに求められるのは万能性だからな。戦闘ばかりするやつはいらん。攻めより守りに特化した個体の方が評価が高いぞ。攻めはフェンリルがいるからな、ケットシーもいるし、安全を確保するならやはり守りから!
というか、メグちゃんが付いていきそうで怖いんだけどな。何かあって怒ったら、小国1つが地図から消えてもおかしくない……
よし、現実逃避しよっと。
俺個人としては偶然の産物とはいえ、俺の射程範囲外で戦っていた娘たちを高く評価している。実践だったら話は変わってくるが、模擬戦で負けないという点においては、100点に近かったと思う。
勝つための工夫としては大分弱かった気がする。持久戦のような形だったが、もう少し攻撃に変化をつければ、もう少し違った戦いになったかもしれない。
娘たちは、自分たちの作戦がある程度上手くいっていたことに喜んでいたが、自分の得意分野ではないので決定打が無くジリ貧だったとの事。
自己分析も間違っていないし、問題点も分かっているようなので、これ以上俺から言うことはなにもなさそうだ。
この歳でここまでできているのだから、十分すぎるほどの力を持っていると思う。本当の殺し合いになれば話は変わってくるだろうが、模擬戦であればディストピアの兵士たちといい勝負をするんじゃないだろうか?
実戦経験のある兵士を相手にしたら、おそらく勝てないだろうけどな。
人殺しを捨てた兵士と、そうでない兵士は明確に違う。心の持ち様はそこまで強さに影響するのかと思うが、ラインを越えられるか否かで、質が変わってくるのだ。
子どもたちにそんなことを今させるつもりはないが、冒険者として生きていくなら、乗り越えなければいけないものだ。
そう考えると、叩き上げのSランク冒険者である獣人3人娘たちなら、子どもたちをきちんと導いてくれるかな? 辛い事もあったから、その経験も生かして教えてくれそうではあるが、古傷をえぐるような事になるわけで……スカルズで頑張っているみたいだし、保留かな。
まだ時間が余っているので、投げ技の体験をさせてほしいとお願いされた。
自分たちが投げるのではなく、俺に投げてもらいたいんだとさ。
1人ずつ素手の模擬戦で投げると約束して、少し冷えてきた体を温め直してから向き合う。
ミーシャ・スミレ・ブルムの順に投げていく。少し打ち合ってから、隙をついて投げる感じだな。不格好ながら受け身が取れるようになっていることに少し驚いている。
無茶な投げかたをしているわけじゃないから、娘たちの体には負担は少ないが、それでも受け身が出来るか出来ないでは話が変わってくる。
多分実戦で相手に遠慮する必要がないのであれば、わざわざ背中から落としたりはしないだろうな。背中から落とすのは、柔道に倣って真似ているだけなので、実戦で殺す気なら頭から、行動不能にしたいのであれば当たり所が悪そうな角度で投げるだろうな。
昨日今日と何度も投げられているおかげか、娘たちの体の動きが変わってきた。初めは、強引にでも背中以外で着地しようとして、脇腹を打ち悶絶する姿が見られたが、つい先ほどからは投げられる前に自分で跳んで、体の制御を相手にさせないようにしている。
他のスキルも相まって動きは良いのだが、慣れていない投げ攻撃にはまだまだ対応しきれていないようだな。
なんかの漫画で猫柳とか言う、地面に落ちる猫が背から落ちずに足で着地するような動きの技があったっけな。柔道で投げられたとしても、背中から落ちなければ一本にならないので、その方法で投げ技を凌いでいたはず。
漫画の技だから現実のものじゃないと思っていたが、それっぽい事を子どもたちがしているので、かなりビックリしている。投げられる瞬間に投げられる方向に飛ぶって、言いたいことは分かるけど、言葉で言うほど簡単な技術ではないぞ。
多分だけど、そこまでする余裕があるなら、投げ技をこらえる方が簡単なのでは? と思うんだが。
体の大きな相手であれば、こらえたり防いだりするのにも限界があるから、体の小さい子供たちなりに考えて、この方法を編み出したのだろうか? 猫たちとも仲がいいし、そこから発想したかもしれないな。
着地する時に足でした時は、そのまま反撃をし始めた。投げられていないから戦闘不能判定ではないし、投げられてもすぐ動けるなら反撃してくるのも間違いではないと俺は思っている。
無茶な話になるが、頭から落とされないのであれば、全身を強化して投げに使っている腕をそのまま折に行ってもいいと思う。リスクに合うリターンがあるなら、肉を切らせて骨を断つって感じで相手にダメージを与えてもいいと考えている。
高い耐久性と回復力が前提の話なんだけどね。回復魔法だって使えるし、付与魔法も、肉体活性も思いのままな俺ならではかもな。
娘たちにはまだそれはできないから、どれだけダメージを減らしてから反撃するかが問題になってくるだろう。その1つの答えが猫柳なんだろうが、それって投げられること前提なんよな。
俺を相手にした時くらいしか出番は無いから戦闘面で考えれば、距離を置いて戦うって言うのは正解なんだよな。初めから攻撃方法の分かっている敵は少ないし、迂闊に近付かないためにも離れて攻撃するのは理にかなっているとは思うんだよな。
特に3人で連携を取ることを考えると、近接戦はリスクが増えるだけだから、情報の無い状態で近付くのはよろしくない。
…………
でもな、この子たちにはフェンリルの子どもたちもいるし、スライムもケットシーたちもいるから、実質近付いて攻撃する必要がないから、魔法や弓の訓練をさせてもいいかもな。
自分たちの力を強くしたいというのも分かるが、従魔たちもいるのだからそちらとの連携もおろそかにならないようにしっかりとするように。
この子たちには選択肢が沢山あるのだから、潰さないようにしつつ、安全第一で冒険者をしてもらいたい。
過保護だと言われても構わない! 親バカと言われても構わない! 子どもが安全安心に過ごしてくれることが一番だからな! ということでスライムたちよ、何年後になるか分からないが、この子たちについていくスライムたちを決めておくように。
実力も大切だが、お前たちに求められるのは万能性だからな。戦闘ばかりするやつはいらん。攻めより守りに特化した個体の方が評価が高いぞ。攻めはフェンリルがいるからな、ケットシーもいるし、安全を確保するならやはり守りから!
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