2,453 / 2,518
第2453話 チェックメイト?
しおりを挟む
水を作り出し人がいるエリア以外を埋めていく。相当広いので、どれくらいの水量になるか……琵琶湖はさすがに無理だろうが、おそらく諏訪湖くらいは軽く埋まるくらいには水を作りだしていた。
本当にこの水をどうやって維持しているのか分からんが、すげえコントロールだよな。
俺ができるのは、25メートル・7レーンくらいプールの水の量位だと考えると、本当に規格外だよな。水を出すだけなら話は変わるけど、維持し続ける……干渉し続けられるのは、正直そのくらいだ。
今現在も水を増やし続け、俺たちのいる階層を埋め尽くしていく。
あ……探索済みの場所で光点が次々と消えているけど、これって地上に出てきた一応精鋭たちだったな。森の中でドンドン死んでいる。もともと助かることはなかっただろうから、気にする必要もないか。
さて、見つかると良いんだけどな。おそらく別にダンジョンを作ることは出来ないはずだから、このダンジョンの外にいるとは考えにくい。いろんなギミックはあるかもしれないが、絶対にたどり着ける場所にいるはずなんだよな。
ダンジョンの特性上、出入り口のないダンジョンは作ることができない。必ず1ヶ所は繋がる道が存在している。それが無いと作成自体が不可能になるので、そこは間違いない。
ダンジョンを作ってから土魔法で埋めたりすることも一応できるが、それはダンジョンに吸収されてしまうので、いずれは見つけることができる。
ギミックで塞ぐにしても、塞いでいる場所は分かるので、そのギミックを探せば問題ない。
見つけにくくすることは出来るけど、ギミックも通路も完璧に見えなくすることは出来ないので、存在するならシリウス君なら簡単に見つけてくれるはずだ。
霧状の探索だとどうしても数の把握くらいしかできないからと言っていたが、それでも十分なんだよな……本当に水を自分の体の様に扱うんだからすごいよな。
水を操作して10分ほどで、目的の物を発見してくれた。どうやらギミックでとじられている通路を発見したらしい。
知ってか知らずか、土や石で入り口が蓋をされており、霧状では探索できないようになっていたようだ。
その先にギミック扉があったようだ。
「ん~、これって勇者の入れ知恵かな?」
その扉をみて、そう呟くしかなかった。
だってさ、目の前に現れたのが、テレビとかでしか見たことのない、大きな金庫にあるような開閉扉なわけよ。何重にもセキュリティーが張り巡らせてあって、開けるのに大きなハンドル? みたいなのを回すやつな。あれがあるんだもん、そういいたくなるっての。
『ギミックってことは、これ自体もダンジョン化してるの?』
「どうだろうな。ダンジョンを作る時に一緒に召喚して組み込んでいたらダンジョンの一部だけど、後付けの場合はギミックの根幹として使われているだけの可能性もあるはず」
前者と後者で何が違うかと言えば、召喚にかかる費用だ。このタイプのギミックをダンジョンの一部として召喚した場合と、ギミックの根幹として使われた場合では、おそらく1000倍以上の差が出る。
前者の場合、こっちの人間にこの手のギミックは訳が分からないので、実質クリアが不可能となり、召喚にかかる費用が驚くほど高くなるのだ。
後者の場合は、壊すことができるので、普通……といっても、かなり高いのだが召喚は出来る。
ちなみに俺のダンジョンの隠し場所は、後者のように金庫にしまっているけど、金属の部分を全部アダマンタイトに変えているので、実質開けることは出来ない、難攻不落の要塞のようになっている。
大きすぎて持ち運ぶこともできないし、収納系のアイテムには入らない大きさにしているので、ギミックを解くかアダマンタイトを壊しきるかするしか、俺のダンジョンを攻略する方法がない。
いろんなラスボス級の従魔たちはいるけど、最終的に立ちはだかるのは、この超巨大金庫だな。
っと、話が逸れた。
今はこの目の前にある金庫の扉だよな……
触ってみて、クリエイトゴーレムをかけてみる……
「あ~、これ簡単に壊せるわ。多少強化はされてるけど、アダマンタイト使ってないから、魔法でも何でもいけるな……バザールと綾乃は、何がお好みかな? 選択肢は、火魔法で溶かす、水魔法で切り裂く、土魔法で押しつぶす、雷魔法で中を電気で暴れさせる……パッと思いつくのはこのくらいかな?」
『火と土と雷は、エグイわね。中にいたら死ぬって事よね……』
「耐えられれば死なないんじゃね?」
『それに耐えられるのって、生物じゃないわよ。バザールなら死なないでしょうけど、普通の生物は無理よ。中で魔法使って抵抗するとかでも……あんた相手じゃ厳しいんじゃない? それこそシリウス君やダゴンくらい突き抜けた能力が無いとさ』
真水は電気を通さないから、リバイアサンとダゴンには効かないんだよね。魔法で作り出された水って、特別な変化を加えない限り真水だからな。
後は、電気のダメージを与えるんじゃなくて、雷の移動する衝撃でダメージを与えることは、辛うじて可能かな? 実際良く分かってないんだけど、そういう使い方も可能ではあるんだよね。
『ここは、穏便にクリエイトゴーレムでこじ開ける、でいいのではござらんか?』
バザールは、会えて選択肢に入れなかった方法を提示してきた。まぁそうなるか。この扉を開けるだけなら、開閉時の支えの部分と、ロックしている部分を切り離せば入ることができるからな。他の魔法に比べて、消費魔力量はかなり低くなる。
扉に触れて魔力を侵食させていく。
構造は良く分からないが、開けなくなっている部分の把握は問題なくできている。
その部分を断ち切っていき、全部切り離し終わったところで扉を収納の腕輪で回収する。
本当にこの水をどうやって維持しているのか分からんが、すげえコントロールだよな。
俺ができるのは、25メートル・7レーンくらいプールの水の量位だと考えると、本当に規格外だよな。水を出すだけなら話は変わるけど、維持し続ける……干渉し続けられるのは、正直そのくらいだ。
今現在も水を増やし続け、俺たちのいる階層を埋め尽くしていく。
あ……探索済みの場所で光点が次々と消えているけど、これって地上に出てきた一応精鋭たちだったな。森の中でドンドン死んでいる。もともと助かることはなかっただろうから、気にする必要もないか。
さて、見つかると良いんだけどな。おそらく別にダンジョンを作ることは出来ないはずだから、このダンジョンの外にいるとは考えにくい。いろんなギミックはあるかもしれないが、絶対にたどり着ける場所にいるはずなんだよな。
ダンジョンの特性上、出入り口のないダンジョンは作ることができない。必ず1ヶ所は繋がる道が存在している。それが無いと作成自体が不可能になるので、そこは間違いない。
ダンジョンを作ってから土魔法で埋めたりすることも一応できるが、それはダンジョンに吸収されてしまうので、いずれは見つけることができる。
ギミックで塞ぐにしても、塞いでいる場所は分かるので、そのギミックを探せば問題ない。
見つけにくくすることは出来るけど、ギミックも通路も完璧に見えなくすることは出来ないので、存在するならシリウス君なら簡単に見つけてくれるはずだ。
霧状の探索だとどうしても数の把握くらいしかできないからと言っていたが、それでも十分なんだよな……本当に水を自分の体の様に扱うんだからすごいよな。
水を操作して10分ほどで、目的の物を発見してくれた。どうやらギミックでとじられている通路を発見したらしい。
知ってか知らずか、土や石で入り口が蓋をされており、霧状では探索できないようになっていたようだ。
その先にギミック扉があったようだ。
「ん~、これって勇者の入れ知恵かな?」
その扉をみて、そう呟くしかなかった。
だってさ、目の前に現れたのが、テレビとかでしか見たことのない、大きな金庫にあるような開閉扉なわけよ。何重にもセキュリティーが張り巡らせてあって、開けるのに大きなハンドル? みたいなのを回すやつな。あれがあるんだもん、そういいたくなるっての。
『ギミックってことは、これ自体もダンジョン化してるの?』
「どうだろうな。ダンジョンを作る時に一緒に召喚して組み込んでいたらダンジョンの一部だけど、後付けの場合はギミックの根幹として使われているだけの可能性もあるはず」
前者と後者で何が違うかと言えば、召喚にかかる費用だ。このタイプのギミックをダンジョンの一部として召喚した場合と、ギミックの根幹として使われた場合では、おそらく1000倍以上の差が出る。
前者の場合、こっちの人間にこの手のギミックは訳が分からないので、実質クリアが不可能となり、召喚にかかる費用が驚くほど高くなるのだ。
後者の場合は、壊すことができるので、普通……といっても、かなり高いのだが召喚は出来る。
ちなみに俺のダンジョンの隠し場所は、後者のように金庫にしまっているけど、金属の部分を全部アダマンタイトに変えているので、実質開けることは出来ない、難攻不落の要塞のようになっている。
大きすぎて持ち運ぶこともできないし、収納系のアイテムには入らない大きさにしているので、ギミックを解くかアダマンタイトを壊しきるかするしか、俺のダンジョンを攻略する方法がない。
いろんなラスボス級の従魔たちはいるけど、最終的に立ちはだかるのは、この超巨大金庫だな。
っと、話が逸れた。
今はこの目の前にある金庫の扉だよな……
触ってみて、クリエイトゴーレムをかけてみる……
「あ~、これ簡単に壊せるわ。多少強化はされてるけど、アダマンタイト使ってないから、魔法でも何でもいけるな……バザールと綾乃は、何がお好みかな? 選択肢は、火魔法で溶かす、水魔法で切り裂く、土魔法で押しつぶす、雷魔法で中を電気で暴れさせる……パッと思いつくのはこのくらいかな?」
『火と土と雷は、エグイわね。中にいたら死ぬって事よね……』
「耐えられれば死なないんじゃね?」
『それに耐えられるのって、生物じゃないわよ。バザールなら死なないでしょうけど、普通の生物は無理よ。中で魔法使って抵抗するとかでも……あんた相手じゃ厳しいんじゃない? それこそシリウス君やダゴンくらい突き抜けた能力が無いとさ』
真水は電気を通さないから、リバイアサンとダゴンには効かないんだよね。魔法で作り出された水って、特別な変化を加えない限り真水だからな。
後は、電気のダメージを与えるんじゃなくて、雷の移動する衝撃でダメージを与えることは、辛うじて可能かな? 実際良く分かってないんだけど、そういう使い方も可能ではあるんだよね。
『ここは、穏便にクリエイトゴーレムでこじ開ける、でいいのではござらんか?』
バザールは、会えて選択肢に入れなかった方法を提示してきた。まぁそうなるか。この扉を開けるだけなら、開閉時の支えの部分と、ロックしている部分を切り離せば入ることができるからな。他の魔法に比べて、消費魔力量はかなり低くなる。
扉に触れて魔力を侵食させていく。
構造は良く分からないが、開けなくなっている部分の把握は問題なくできている。
その部分を断ち切っていき、全部切り離し終わったところで扉を収納の腕輪で回収する。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
人の才能が見えるようになりました。~いい才能は幸運な俺が育てる~
犬型大
ファンタジー
突如として変わった世界。
塔やゲートが現れて強いものが偉くてお金も稼げる世の中になった。
弱いことは才能がないことであるとみなされて、弱いことは役立たずであるとののしられる。
けれども違ったのだ。
この世の中、強い奴ほど才能がなかった。
これからの時代は本当に才能があるやつが強くなる。
見抜いて、育てる。
育てて、恩を売って、いい暮らしをする。
誰もが知らない才能を見抜け。
そしてこの世界を生き残れ。
なろう、カクヨムその他サイトでも掲載。
更新不定期
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ダンジョン作成から始まる最強クラン
山椒
ファンタジー
ダンジョンが出現して数十年が経ち、ダンジョンがあることが日常となっていた。
そんな世界で五年前に起きた大規模魔物侵攻により心に傷を受けた青年がいた。
極力誰とも関わりを持たずにいた彼の住んでいる部屋に寝ている間にダンジョンが出現し、彼はそこに落ちた。
そのダンジョンは他に確認されていない自作するダンジョンであった。
ダンジョンとモンスターにトラウマを抱えつつもダンジョン作成を始めていく。
ただそのダンジョンは特別性であった。
ダンジョンが彼を、彼の大事な人を強くするダンジョンであった。
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる