異世界クラス転移した俺氏、陰キャなのに聖剣抜いたった ~なんかヤバそうなので学園一の美少女と国外逃亡します~

みょっつ三世

文字の大きさ
25 / 67

陰キャさんは童貞が故にロマンチスト

しおりを挟む

「なんでお裸な感じでいらっしゃるんでせう?」

 真夜中、俺が就寝する部屋に訪れたアリスは一糸まとわぬ姿だった。なんでさ???
 思わず口調がどこぞのソゲブさんになったんですけど。俺は今、宇宙猫みたいな顔になってるぞ多分。

「中に入れてくれないかしら?」

「あ、はい」

 もはや俺は『あ、はい』という鳴き声の哀れな生物だ。
 こういう時に限っていつも騒がしい奴らは無言だ。おい頼むからなんか言ってくれ。しかしこのポンコツどもうんともすんとも言いやがらない。クソが。

「ベットに腰かけていいかしら」

「あ、はい」

 ゴクリ

 彼女が歩くたびにローブの隙間から見える素肌やら生足やらに俺は釘付けだった。いやしょうがないじゃん。こちとら陰キャよ?魔法使いコースエリート街道まっしぐらの童貞よ?

「今、私が貴方に与えれるものってこれぐらいしかないの。一応、未経験なのよ?」

 そんなこと言われましても。そもそもそんなことは聞いていない。

「この男は本当に……いい? この際だからハッキリ言っておくけど一方的な関係なんて御免被るの」

 彼女はそう言うと一切の迷いもなしにローブを脱ぎ捨てた。

 ゴクリ

 つ、つまりそういうことですか?
 思わず生唾を飲んだ。手を出さずとも彼女は一糸纏わぬ姿。俺の理性はガンガン磨り減っていく。

「ほ、本気なの……?」

「えぇこの上なくね。それとも私の体はお気に召さないかしら? 確かにギャルさんには負けるけど全く無いわけでないと思うのだけれど」

 彼女は露骨にそして煽情的に自らの乳房を揉みしだいていく。しかしよくよく見れば彼女の手はほんの少し震えていた。

 あぁ、アリスはやっぱりそういう子なんだなぁと強く実感した。

 別に淫乱とか尻軽ビッチとか言いたいわけでも思っているわけでもない。そんなこと微塵も思うわけがない。彼女はどこまでも合理的なのだ。

 現状、どう足掻いたところで無力。戦力的にも財力的にも一切合切の要素で俺には敵わない。
 つまりはこの状況下ではいつ襲われてもおかしくないわけだ。それならばむしろ自分から純潔を差し出し交渉のカードとするか好感度を稼ぐ。そんなところだろう。

 まったく大した奴だよ。

「……?」

 何一つ反応を示さない俺に何を思ったのかアリスの瞳に不安の色が宿った。そんな彼女の様子を見て何故か笑みが込み上げてきた。

 やっぱりだよなぁ。

 もちろん彼女に不満があるわけではない。むしろ黒髪清楚系美少女が好みでない男がこの世に存在しないわけがない。

 しかしだからこそだ。だからこそ俺はそれを受け取るわけにはいかなかった。もったいないけど。この上なく非常にもったいないけど!!!!!

 理由はいくつかあるが、俺はこれでも青春真っ只中の男子高校生だ。しかも童貞。ていうか女の子と付き合ったことすらない惨状という。

 自分でもひねくれている自覚はある。しかも致命的なことにそれなりに夢見がちなほうだ。我がことながら救いようがないと思う。しかしそれは陰キャ的に譲れない一線なわけでもありまして。

 まぁそんなわけで初体験がそんな後ろめたい関係など御免被るのだ。

 脳内会議が終了し、どう断ったものかと悩んでいると、

『いいですね。私もご一緒いたします』

「へ?」

『だ、駄目よ駄目よ! い、いきなりそんなことするのは不健全よっ!! これだから童貞雑魚雑魚マスターは駄目駄目なんだからぁ!!』

「はい???」

 目が点になった。
 気がつけば部屋の中には見知らぬ美少女が更に二人も出現していたからだ。しかもこれまたほぼ裸に近い格好で。

 なんで???

 頭の中は疑問符で溢れかえり破裂寸前だ。しかし情けないことにそれを解決する手立てはおろか糸口すら見つかりそうもない。事態は更に混迷さを極め泥沼模様へと猪突猛進しようとしていた。

 えっと。とりあえずどちら様です???
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~

荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。 ========================= <<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>> 参加時325位 → 現在5位! 応援よろしくお願いします!(´▽`) =========================  S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。  ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。  崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。  そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。  今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。  そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。  それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。  ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。  他サイトでも掲載しています。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!

椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。 しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。 身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。 そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

処理中です...