ある1人の復讐劇

カサカサ

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さぁ復讐劇を始めよう

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悠生は中学の時は友達がほとんどいなく高校に入り心機一転して青春の日々を過ごそうと意気込んでいた。そして順調にクラスの人たちと打ち解けあっていった。そんなある週末、クラスの男子3人が一緒に今度の日曜遊びに行こうや、と誘ってくれた。しかし、その日はちょうど予定が入っていた。だから断った。それがまずかった。次の週の月曜日いつも通り学校に行って教室に入った時、皆がこっちを見てまるで厄介者が来たかのようにさっと顔を逸らした。悠生は不思議に思いながら自分の机に向かった。そこでようやく理解した。机にはクズ、バカ、死ね等の落書きがされていた。男子3人がこっちを見て笑っていた。そうか、こういうことか…悠生はすぐにわかったイジメだということに………


それからというもの、休み時間になっては呼び出され殴られ蹴られた。しかもバレないように執拗に腹ばかりを狙って。時々金を要求される時もあった。そんなある日また殴られ蹴られていた時たまたま小さい頃からの幼馴染みの真奈に見つかった。真奈は面倒臭いほどのお節介焼きなので当然止めに入ってきた。3人は真奈の見つかってすぐに逃げていった。
真奈にイジメられていた現場を見つかってから数日後悠生に対するイジメはめっきり無くなった。これで普通に学校生活が送れると思っていた。それからというもの真奈と色々と話したり出掛けたりするようになった。いつしか真奈は悠生の生き甲斐になっていた。そして悠生は思い切って告白しようと決意しました。しかし、決意した次の日から真奈は学校に来なくなりました。その三ヶ月後、真奈が自殺したという事がわかった。部屋で首を吊ったらしい。机の上には「イジメに耐えられなくなった。これを期にいじめていた人たちはイジメをやめて欲しい」と書かれた遺書が置いてあった。悠生は泣きじゃくった。なぜ気づけなかった、なぜ話を聞けなかった、なぜ守れなかったなどとずっと部屋に篭って泣きじゃくった。怒りがわいてきた。自分に対して、そしてイジメてきた奴らに対しても…悠生は泣いて泣いて涙がカラカラになるまで泣いて、ある決意をした。
「殺してやる…あいつら全員殺してやる…サックリではなくじわじわとゆっくりとなぶり殺しにしてやる」
悠生はふてきな笑みを浮かべ
「真奈、痛かったよね、辛かったよね、すぐに謝りに行かせるからねアイツらを…………………さぁ復讐劇を始めよう」
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