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第4章 魔人アモア編
第79話 ダンジョン地下7階
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◇ ダンジョン 地下7階 ◇
狭く薄暗い地下ダンジョンを延々と歩き続けて来た私達は、ついに地上と見間違える程に類似した階層に到着した。
充分過ぎる程の広さや、土が敷き詰められた地面が遠く彼方まで続いている。更には、青々と生い茂った草木や、さらさらと優しい音を立てながら流れる小川。そして、野鳥の囀る声や、涼しく気持ちのいいそよ風など、私の求める安らぎの環境が整った空間がそこにはあった…。
「うーん、いい気持ちだ。」
鬱気味だった気持ちがついに解放された感じがして、自然に大きく伸びをしてしまう。『索敵スキル』を使用すると、かなり多くの魔物が生息していることがわかるが、魔物のことがなければ、普通に生活したくなるレベルである。
この環境がどういう仕組みで出来てるのかを調べて、いつか自分の技術の糧にしたい。私は、『ダンジョンコア作成スキル』があるので、いつか自分だけのダンジョンを作ってみたいという願望は、前々からあるのだ。
弾薬の心配も当面はなくなり、私たちは鍛錬のついでに、魔物を退治しながら先へ進んでいく。ダンジョン内の魔物は、地上の魔物と違い、倒すと魔石だけになって消滅してしまう。キャシャリーンのアンデッドは、倒しても亡骸や骨などは残っていたことを考えると、誰が生み出すか、どうやって生み出されたのかで、倒した後の事象にも違いがあるのだろう。
私は、先の戦闘の際に、キャシャリーンが言っていたことが気になっていた。彼女が言っていたことが本当ならば、サルバネーロの住民は、このダンジョン内に囚われているということになる。確かに街の中を捜索した際には、重傷者のみが残されており、遺体や、生存者の大半の反応が無かったことを思い出した。もしも、生存者達がこのダンジョンに囚われているとすれば、あの時の状況も納得できる。
キャシャリーンによれば、生存者達は、三つのポイントに分散して収容されているそうだ。それぞれのポイントには守護者がおり、倒せられれば住民達を解放できるらしい。その一つは、アモアが守っているらしいので、その他の二つのポイントには守護者がいることになる。
アモアは、これをゲームだと言っていたそうだ。住民達の命を景品扱いにし、私たちを誘い出したことは、非常に遺憾である。私たちは、速やかにアモア達を討ち滅ぼし、住民を救出しなければならない。
この階層の最奥の方からは、守護者らしい強い反応が二つある。ただ、広大な広さがあり、まだまだ到着には時間がかかりそうである。
この階層に来てからは、周囲の敵は、地上でも戦闘したことのあるマウントウルフや、マウントベアー、ロックバード、ズールなどの魔物との遭遇戦が多い。エチゴヤメンバーが脅威となるような戦いは、今の所起きていない。私たちは、これらの魔物を倒すことで、魔石集めや経験を積みながら、更に奥地へと足を伸ばして行った。
◇
七階層に降りてから、もう一時間以上経過している事だろう…。丁度、目の前に丘陵が見えたので、私達はここで小休憩を取ることにした。ここなら眺めも良く、魔物の接近にも対処し易いからである。私は、タイゲンカバンから『おしぼり』を人数分取り出して、リヨンさんに手渡し、全員に配って頂いた。
「ふぅ。気持ちがいいのう。レイの出すものはどれも素晴らしい。やはり、商人になったのは良かったのかも知れぬの。」
「ありがとうございます。私もこの『おしぼり』には何度も救われてます。入浴できない頃には、かなり役に立っていましたね。タイゲンさんのこのカバンならば、保温できますので、暖かいおしぼりも、冷たいおしぼりも用意しております。」
「むぅ。見事じゃの。所でレイや、小腹が空いたのじゃが、軽く食べられるものは無いかの?」
(ミリモルさんは、お年寄りとは思えないくらい元気なんだよなぁ。)
私は、ある物を取り出して、簡易テーブルに並べた。
「ほほぅ。何やら良い香りがするの。レイや、これは何じゃ?」
「これは、私の故郷の食べ物で、『ホットケーキ』といいます。」
私が取り出したのは、ホットケーキだ。神器の『ウィキー』で調べて、ホットケーキのレシピを入手していた。実は、旅の前に料理長に相談してこっそり作って貰っていたのだった。こちらに存在しない材料もあったのだが、料理長に頼み、こちらで存在するものから代用して一から作って頂いた。
多少の苦戦はあったらしいが、流石はミリモル邸の料理長だ。私のイメージ通りのホットケーキが完成していた。タイゲンカバンの時間停止スキルにより、作りたてホヤホヤのホットケーキが目の前で薄らと湯気を立てていた。仕上げにメイプルシロップをかけると、何とも言えない甘い香りが鼻腔を優しく刺激してくる。
「何て美味しそうな香りでしょう!」
「ホットケーキは、私の故郷では結構一般的な食べ物なんです。」
「ほほぅ。これは美味そうじゃの。レイや、このホットケーキとやらはどうやって食べるのじゃ?」
私は、食べる気満々なミリモルさんを横目に、タイゲンカバンからフォークとナイフを取り出すと、切り分けて一人ずつに差し出した。
「はむ…。ふむふむ…これはなかなか…。」
子供みたいに目をキラキラさせてパクついているミリモルさん。普段とのギャップが見ていて可笑しい。
「リヨンさん、ホットケーキのお味はいかがですか?」
「えぇ。甘くてふっくらとした食感がたまりません。とても美味しいです!」
普段は、凛々しい感じのリヨンさんも、ニッコリと笑みが零れており、その様子を見るだけで私も微笑ましく思えてくる。
「美味じゃ!レイやまだあるかのぅ。」
(凄い食欲!ミリモルさんは甘い物に目がないんだったな。)
その後、ストックしていた残り二皿も無くなったのは言うまでもないだろう。ホットケーキは、この世界でも人気出そうだな。エチゴヤの商売で使えるかも知れない。飲食店の出店はまだ予定していないが、結構面白いかも知れないな。
◇
空腹と疲れを癒したメンバーは、更に階層の深くへ進んで行く。うっかり気が抜けてしまいそうになるが、まだここがダンジョン内であることは、忘れてはいけない。目的は、囚われた住民の解放と、魔族アモアの討伐である。
改めて索敵スキルを使用した所、まもなく強大な反応に近づきつつあることがわかった。ゴールは、もうすぐだ。マップ南北にそれぞれ強い反応がある。私は、直感で北側の反応を目指すことにした…。
― to be continued ―
狭く薄暗い地下ダンジョンを延々と歩き続けて来た私達は、ついに地上と見間違える程に類似した階層に到着した。
充分過ぎる程の広さや、土が敷き詰められた地面が遠く彼方まで続いている。更には、青々と生い茂った草木や、さらさらと優しい音を立てながら流れる小川。そして、野鳥の囀る声や、涼しく気持ちのいいそよ風など、私の求める安らぎの環境が整った空間がそこにはあった…。
「うーん、いい気持ちだ。」
鬱気味だった気持ちがついに解放された感じがして、自然に大きく伸びをしてしまう。『索敵スキル』を使用すると、かなり多くの魔物が生息していることがわかるが、魔物のことがなければ、普通に生活したくなるレベルである。
この環境がどういう仕組みで出来てるのかを調べて、いつか自分の技術の糧にしたい。私は、『ダンジョンコア作成スキル』があるので、いつか自分だけのダンジョンを作ってみたいという願望は、前々からあるのだ。
弾薬の心配も当面はなくなり、私たちは鍛錬のついでに、魔物を退治しながら先へ進んでいく。ダンジョン内の魔物は、地上の魔物と違い、倒すと魔石だけになって消滅してしまう。キャシャリーンのアンデッドは、倒しても亡骸や骨などは残っていたことを考えると、誰が生み出すか、どうやって生み出されたのかで、倒した後の事象にも違いがあるのだろう。
私は、先の戦闘の際に、キャシャリーンが言っていたことが気になっていた。彼女が言っていたことが本当ならば、サルバネーロの住民は、このダンジョン内に囚われているということになる。確かに街の中を捜索した際には、重傷者のみが残されており、遺体や、生存者の大半の反応が無かったことを思い出した。もしも、生存者達がこのダンジョンに囚われているとすれば、あの時の状況も納得できる。
キャシャリーンによれば、生存者達は、三つのポイントに分散して収容されているそうだ。それぞれのポイントには守護者がおり、倒せられれば住民達を解放できるらしい。その一つは、アモアが守っているらしいので、その他の二つのポイントには守護者がいることになる。
アモアは、これをゲームだと言っていたそうだ。住民達の命を景品扱いにし、私たちを誘い出したことは、非常に遺憾である。私たちは、速やかにアモア達を討ち滅ぼし、住民を救出しなければならない。
この階層の最奥の方からは、守護者らしい強い反応が二つある。ただ、広大な広さがあり、まだまだ到着には時間がかかりそうである。
この階層に来てからは、周囲の敵は、地上でも戦闘したことのあるマウントウルフや、マウントベアー、ロックバード、ズールなどの魔物との遭遇戦が多い。エチゴヤメンバーが脅威となるような戦いは、今の所起きていない。私たちは、これらの魔物を倒すことで、魔石集めや経験を積みながら、更に奥地へと足を伸ばして行った。
◇
七階層に降りてから、もう一時間以上経過している事だろう…。丁度、目の前に丘陵が見えたので、私達はここで小休憩を取ることにした。ここなら眺めも良く、魔物の接近にも対処し易いからである。私は、タイゲンカバンから『おしぼり』を人数分取り出して、リヨンさんに手渡し、全員に配って頂いた。
「ふぅ。気持ちがいいのう。レイの出すものはどれも素晴らしい。やはり、商人になったのは良かったのかも知れぬの。」
「ありがとうございます。私もこの『おしぼり』には何度も救われてます。入浴できない頃には、かなり役に立っていましたね。タイゲンさんのこのカバンならば、保温できますので、暖かいおしぼりも、冷たいおしぼりも用意しております。」
「むぅ。見事じゃの。所でレイや、小腹が空いたのじゃが、軽く食べられるものは無いかの?」
(ミリモルさんは、お年寄りとは思えないくらい元気なんだよなぁ。)
私は、ある物を取り出して、簡易テーブルに並べた。
「ほほぅ。何やら良い香りがするの。レイや、これは何じゃ?」
「これは、私の故郷の食べ物で、『ホットケーキ』といいます。」
私が取り出したのは、ホットケーキだ。神器の『ウィキー』で調べて、ホットケーキのレシピを入手していた。実は、旅の前に料理長に相談してこっそり作って貰っていたのだった。こちらに存在しない材料もあったのだが、料理長に頼み、こちらで存在するものから代用して一から作って頂いた。
多少の苦戦はあったらしいが、流石はミリモル邸の料理長だ。私のイメージ通りのホットケーキが完成していた。タイゲンカバンの時間停止スキルにより、作りたてホヤホヤのホットケーキが目の前で薄らと湯気を立てていた。仕上げにメイプルシロップをかけると、何とも言えない甘い香りが鼻腔を優しく刺激してくる。
「何て美味しそうな香りでしょう!」
「ホットケーキは、私の故郷では結構一般的な食べ物なんです。」
「ほほぅ。これは美味そうじゃの。レイや、このホットケーキとやらはどうやって食べるのじゃ?」
私は、食べる気満々なミリモルさんを横目に、タイゲンカバンからフォークとナイフを取り出すと、切り分けて一人ずつに差し出した。
「はむ…。ふむふむ…これはなかなか…。」
子供みたいに目をキラキラさせてパクついているミリモルさん。普段とのギャップが見ていて可笑しい。
「リヨンさん、ホットケーキのお味はいかがですか?」
「えぇ。甘くてふっくらとした食感がたまりません。とても美味しいです!」
普段は、凛々しい感じのリヨンさんも、ニッコリと笑みが零れており、その様子を見るだけで私も微笑ましく思えてくる。
「美味じゃ!レイやまだあるかのぅ。」
(凄い食欲!ミリモルさんは甘い物に目がないんだったな。)
その後、ストックしていた残り二皿も無くなったのは言うまでもないだろう。ホットケーキは、この世界でも人気出そうだな。エチゴヤの商売で使えるかも知れない。飲食店の出店はまだ予定していないが、結構面白いかも知れないな。
◇
空腹と疲れを癒したメンバーは、更に階層の深くへ進んで行く。うっかり気が抜けてしまいそうになるが、まだここがダンジョン内であることは、忘れてはいけない。目的は、囚われた住民の解放と、魔族アモアの討伐である。
改めて索敵スキルを使用した所、まもなく強大な反応に近づきつつあることがわかった。ゴールは、もうすぐだ。マップ南北にそれぞれ強い反応がある。私は、直感で北側の反応を目指すことにした…。
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