水底のアジュガ 上

泡井 月

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泡沫のきみに

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 お兄ちゃんが珍しく約束を守ってくれそうだったから、僕が今日は豚汁を作るよ、と約束してあげた。やーい、釣られてやんの。─というのは冗談で、本音を言うとすごくすごく心配だった。美羽姉ちゃんもライラお姉さんも傷つけないこと、復讐なんかしないこと。もう何年も忘れそうになっていた指切りげんまんで約束をした。最後にしたのはお母さんが入院したときだったね、お兄ちゃん。僕は二年生だった。飼ってる猫が不安そうに歩き回るから何かと思えば、お母さんが倒れたって病院から電話が来て、長い時間手術して、大変だったね、お兄ちゃん。
 お兄ちゃんがもし、本当に復讐で人を傷つけたりなんてしたら。僕は、お兄ちゃんを今まで通り、同じように「お兄ちゃん」と呼べるか自信がない。
 最近のお兄ちゃんはなんていうか、半壊気味だった。美羽姉ちゃんから聞いた話だと、ライラお姉さんが来る前よりもメッセージ量と会いに来る頻度が増えたって。でも、ライラお姉さんの姿を見ると、不思議と居なくなるんだって。不思議だね。美羽姉ちゃんは、「もしかしたらだけどね」と、お兄ちゃんに内緒という条件で僕に話してくれた。

 その話は、お兄ちゃんが話してくれた、人魚の話だった。
  
「鈴成、来てくれたんだ」
「改めてご挨拶に伺いました」
「なにっ、小学五年生でその敬語をマスターしている……偉いねえ鈴成。上がって上がって」
 らいらー、すずなりが来てくれたよぉー、と美羽姉ちゃんが伸びた声でライラお姉さんを呼ぶ。両腕に抱えた五百円の花束は思っていたより大きかったから、抱え直して「おじゃまします!」と靴を脱いだ。
「鈴成くんとはあの事件以来だから、ちゃんと話すのは初めてね」
「はい。美羽姉ちゃんも、ライラお姉さんも無事でよかった。改めて、佐藤鈴成です。いつも兄がお世話になっています」
 頭を軽く下げると、美羽姉ちゃんが「いつもってか、最近あんま話しかけてこないけどね」と足を崩したので僕も足を崩す。
「そうねえ」
 ライラお姉さんはずっと綺麗な姿勢で座っている。立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花、という言葉を最近知った僕でも、ああこれがそうなんだ、と納得と理解ができる美しさだった。ライラお姉さんは確かに白い百合が似合いそうだ。花束を買うついでに花を調べていたら、毒もあるって書いてあったし。べつにクラスの友達が言ってる人魚伝説はあんまり信じてないけどさ、ライラお姉さんと話してると、なんだか、もともとほんとのことだったのに、それを伝説とかおとぎばなしにしちゃったのは、僕たち人間のほうなんじゃないかって。なんとなく思うんだ。
 ──ライラお姉さんは僕と目が合うと、綺麗なライラック色を細めて、
「偉いのね」
 と首を少し傾けた。
「僕?」
「ええ。お兄さんのことを心から想っているのが分かるわ」
「……そうかな」
 この挨拶だけで? 兄がお世話になってますって建前しか言ってないよ、僕。本心なんか見える訳ないじゃん、という疑いの目を向ける。
「そうよ。家族を愛せることは、すごく尊くて、美しくて、立派なことよ」
 うわぁ、と思わず息が漏れる。ライラお姉さんがそれを言うのか。なんだか酷だなぁ。
「ありがとう」
 と口では言ったものの、心はもやもやしていた。
 酷っていうかさ、美羽姉ちゃんも、それでいいのかな。まあ、それで何も起こっていないから、一緒に暮らしてるんだろうけど。僕も、もうだんだんと、しゃこうじれい、ってやつ? も、言えないといけないのかな。
「わたしにはよく分かんないけどね。鈴成はできてるんだから、偉いよ」
 美羽姉ちゃんがそれでいいなら、いいけどさ。
 お兄ちゃんは正直過ぎるし、嘘つけないし、ついてもへたっぴだし、今もこの先も、美羽姉ちゃんをちゃんと守れないと思うんだ。そしたらさ、もう残りは僕しかいないじじゃん。
「美羽姉ちゃん」
「ん?」
「美羽姉ちゃんも、だいじょうぶだよ。ちゃんとできてるよ」
「そう?」
 うん、と強く頷く。でも、美羽姉ちゃんは「やさしいね、鈴成は」と苦しそうに笑った。
「僕たちとはもう家族みたいなもんでしょ」
「うーん、まあ、そうか。幼馴染って、そうかぁ」
 そっかぁ。美羽姉ちゃんが首を傾げて、隣に座っているライラお姉さんに「ライラからもそう見える?」と助け船を求めていた。ライラお姉さんは、「ふふ」と上品に口元に手を当てて微笑むだけで、それ以上は何も言わなかった。
 たぶんだけど、美羽姉ちゃんの中では、僕たちはいくら幼馴染でも「他人」なんだろうな、と思う。どんなに仲が良くても、付き合いが長くても、お互いのことを実の家族よりも理解していても、僕たちは、家族にはなれない。「家族みたいなもの」にも、なれない。

「なんか、鈴成のほうがずっと大人だね。いつもありがとね、鈴成」
 そんなことないよ、と伝えなければいけないという意識と、今伝えなければ一生解決しないな、と思う気持ちが混ざって、ぐちゃぐちゃになっていた。結局僕の口から飛び出したのは、あとのほうだった。
「僕は、お兄ちゃんに動いてほしくないだけだよ」
「え?」
 あ、まちがえた、と思った。でも、同時に、まちがってないや、とも思った。
「僕は、美羽姉ちゃんとライラお姉さんと違って」
 美羽姉ちゃんとライラお姉さんを交互に見て、どくどくうるさい自分の心臓の音を聞きながら言葉を続ける。
「……お兄ちゃんのこと、ちゃんと信じてあげられてないから、自信ないよ」
「……なんかあった? 鈴成」
 ──美羽姉ちゃんの目がいつもあたたかいのが、不思議でならなかった。美羽姉ちゃんには、お父さんもお母さんも、おじいちゃんも、あんまり記憶がない。おばあちゃんのことは、最近まで一緒に住んでたから、さすがに覚えてるみたいだけど。
 お葬式のときの美羽姉ちゃんは、だいぶ疲れていた。話しかけてもなんだか上の空で虚ろな目だったから、僕は怖くなったのを覚えている。それからどれくらい経って、またいつもの美羽姉ちゃんに戻ったのか思い出せないし、そのきっかけも思い出せない。
 美羽姉ちゃんはこういうとき、あんなに器用貧乏拗(こじ)らせてるお兄ちゃんよりもずっと気が利くんだよ。お姉ちゃんは気にしてないだろうし、知らないだろうけど。
「ううん。お兄ちゃんがまたなんか変なこと企んでるかもって思っただけ。話しかけに来ないのも変だなぁって思ったの」
「ほんとに?」
「……お兄ちゃんが、もしかしたらって話、してもいい?」
 美羽姉ちゃんはすぐに頷いた。ライラお姉さんも、「聞きたいわ」と頷いた。
 僕は正直に、昨日の夜お兄ちゃんと話した会話の内容についてぜんぶ話した。
  
 美羽姉ちゃんも、ライラお姉さんも、黙って話を聞いてくれた。美羽姉ちゃんはずっと話を聞く間僕とライラお姉さんを交互に見ていたし、ライラお姉さんは話を聞き終わると「そう」とだけ言った。
 ライラお姉さんは、それから、「私のこと、こわい?」と優しい声で尋ねた。
 僕は唾を飲み込んでから、正直に「ちょっとこわいけど、美羽姉ちゃんと仲いいなら、今はへいき」と答えた。ライラお姉さんは「それでいいのよ」と、お兄ちゃんの美術の教科書で見たマリア像みたいにかたく笑っていた。
 美羽姉ちゃんも、学校に行く以外であんまり外に出ないからって理由で(普段食料品の買い出しはどうしてるかっていうと、「ああ、それならお隣の佐々木さんがご飯を作って持っていくのよく見んぞ」ってお兄ちゃんが言ってたから、美羽姉ちゃんの食と健康状態は佐々木さんにかかっていることになるっぽい。あと、なんでお兄ちゃんがそれを見てて知ってるのかは考えないことにした)ライラお姉さんみたいに色白だ。
 でも、ライラお姉さんはなんだか、不自然に真っ白だと思う。友達の家で見たひな人形と違って、別に陶器そのものって感じはしないけど、なんだろう、この違和感。変な感じ。
 ……あーもー、変なの! 僕、都市伝説なんか信じてないのに、ライラお姉さんのこと現実だと思ってるのに(だってこうして面と向かって喋ってる)、ライラお姉さんを信じきれない僕も居て、変なの! と思う。
 僕は一旦その「変な感じ」を忘れたかったけれど、ライラお姉さんが「質問があるのだけれど、してもいいかしら。すずなりくん」とまた優しい声で撫でるから、「なに?」と素直に首を傾げてしまった。
「こうせいくんは、あなたにとって、どんな家族かしら?」
「どんな、って言われても。そうだなあ。お母さんに似てかっこよくて、お母さんにも期待されてて、それにちゃんと応えてて、勉強も運動もできて、めちゃめちゃモテる。……くせに、美羽姉ちゃんとライラお姉さんには全然勝てなくてかっこ悪い。……でも、僕の優しいお兄ちゃんだってことは、ずっと変わんない」
「素敵ね」
 ライラお姉さんが微笑む。綺麗な金髪が、日向の明るさに照らされてきらきらしている。眩しい。お兄ちゃんに「惚れた?」って聞かれたけど、べつに惚れはしない。綺麗だな、と思うだけ。価値のある絵画や美術品を見て、綺麗だな、素敵だな、と思うのと同じ。
 でもきっとお兄ちゃんは、ライラお姉さんに対してそれ以上の何か大きな感情があるから、─例えば綺麗だから手元にあったらいいのにとか、そうなったら誰にも渡したくないから支配したいとか、そういうの。だから、僕に「惚れた?」って聞いたんだと思う。
「……で、鈴成。わたしからも質問いい?」
 美羽姉ちゃんがおずおずと挙手をして切り出した。もちろん「うん」と返す。
「紅成のこと信じてあげられないっていうのは、やっぱりその話のせいなの?」
 ライラお姉さんがここに居る手前、僕はあまり頷きたくなかったけれど、僕は小さい声で「……うん」と頷いた。ライラお姉さんはまだ、ずっと微笑んだままだ。
「じゃあ、まとめるけど。鈴成の話だと、わたしが五歳のとき、怪我したライラを海辺で手当てしたのを見て、紅成はなんか勘違いして『わたしがライラに襲われた』と思ってるし、『腕の傷はわたしが抵抗した痕』だと思ってる─ってことで、合ってる?」
「合ってる」
「へえ。そうなんだ。……よく聞き出したね、鈴成」
「たまにお兄ちゃん寝言で言ってたしね」
 寝言で? と驚くのと一緒に、呆れる美羽姉ちゃん。はあ、すごいや。美羽姉ちゃんはそう言って、呆れたままの口で続けた。
「夢の中でもうちらに会ってんだ、紅成。はあ。すごいな。ここまで来るともう執着を感じる」

 執着。
 ライラお姉さんが反応したのは、たぶん、お兄ちゃんが僕に質問した「惚れた?」に含まれた感情だった。
 綺麗だから支配したい、独占したい、誰にも譲らないし渡さないし閉じ込めたい。
 でも、それはその、りんり? どうとく? 的に、正しい愛じゃない。

 だから、お兄ちゃんもライラお姉さんも、同じ目をするんでしょ。

 ライラお姉さんは微笑みに影を落としたかと思うと、目を閉じて、誰にもバレないくらい小さく溜息を吐いて、またゆっくりと開いた。そうしてすぐに表情の陰りを晴らすと、美羽姉ちゃんにこう言った。
「美羽、あなたのそれはね、『鈍感』というのよ」
「そうかなぁ」
 それだよそれ、美羽姉ちゃん。と、ツッコミを入れる空気でないことはすぐにわかった。それに、ライラお姉さんが言いたいのは、そんな話ではないことに気付いていた。
「そうよ。紅成くん、美羽が思っているよりもずっとずっと、……愛しているわ」
 怖い。体が固まる。心臓はばくばくうるさいくせに、体は凍ったみたいに動かなくなる。
 あのね、美羽姉ちゃん。ライラお姉さんの言う、その「愛」の主語はお兄ちゃんじゃないよ。
 お兄ちゃんが美羽姉ちゃんを愛しているんじゃなくて、お兄ちゃんが愛しているのはライラお姉さん─でもなくて、「愛憎」なのを、ライラお姉さんは知っている。知っているし、「あの日」が夢じゃなかったことも、証明されてしまう。僕は怖くなって、まともに話が聞けなくなってきてしまった。
「えー。愛じゃなくて執着じゃないの? 幼馴染だからさ、家族ぐるみの縁って悪くなるとめんどいじゃん。たぶん」
 美羽姉ちゃん! と席を立って叫びたい気持ちだった。すごく。美羽姉ちゃん、お願いだよ。お願いだから気付いてよ。僕もう見てらんないよ。美羽姉ちゃん。
 そう思った僕は、とうとう耐えに耐えられなくなり、ぎこちなく「そ、それは、置いといてさ!」と裏返った声で切り出した。当然、何も気付いていない美羽姉ちゃんは「あれっ、なに鈴成、もう声変わり?」とふざける。
「そうかもね。最近喋りにくいかも。って、そうじゃなくてさ」
 ふーん? と呑気そうな美羽姉ちゃんに、まだ続ける。
「夢の中でもライラお姉さんに苦しんでたよ。うわぁー、かわいそーだなー、って見てから、起こしてあげてる」
 僕もちょっとは合わせようと思った。ライラお姉さんに余裕がないと思われるのがすごく嫌だったからだ。絶対に握られたくない。ライラお姉さんの手の内に収まりたくない。
 美羽姉ちゃんは相変わらず「鈴成、紅成に厳しいときと甘いときで両極端だよね」とからから笑っている。僕は、「でもさすがに、あの日は起こしてあげないと連れてかれちゃいそうだったから、めっちゃ必死に起こした」とぼかすことにして、美羽姉ちゃんの反応を待った。
「あの日?」
 美羽姉ちゃんの訝しんだ顔に、僕は、あ、と気付いた。同時に思い出した。
 お兄ちゃんがライラお姉さんの話をするとき、隠せない怒りが出るときの仕草を、僕は知っている。顰めた眉と、ピーマン食べたときみたいに苦しそうな顔。お兄ちゃんはライラお姉さんを恨んでいるけど、それは恨みとか許さないとかじゃなくて歪んだ愛なんだよ、って頭ではわかってても、心がぐちゃぐちゃになっているときの、お兄ちゃんの顔。
 美羽姉ちゃんは、「あの日ってどの日?」とまたふにゃ、と笑って姿勢を崩した。
「うん。……でも、なんかさ、僕、またあの日みたいなことが起こりそうな気がしてて。だから、言わないほうがいいかと思って」
「あら。ひとりで抱え込まないで、言ったほうがいいんじゃない? 微力だけど、私たちを頼っていいのよ」
 ライラお姉さんが言うことかよ、と怒りが湧きそうだった。まだ僕は、怒る分の感情がある。お兄ちゃんみたいに、ライラお姉さんを恨むことで支配したいと思わないし、それはつまりライラお姉さんに支配されることになることと同じだから、絶対にしない。
 これは、僕の怒りだ。僕の感情だ。誰にも奪わせない。
「ううん、大丈夫。言わないほうがいいことってあると思うから。ありがとう」
 僕はライラお姉さんにそう伝えて、ライラお姉さんが「……そう」と諦めるまでの間、ずっと笑っていた。ほっぺが痛い。唇の端っこが切れそうだ。
 ライラお姉さんは、悔しそうな顔もしないで、また「あっという間に大人になっていくのね」と微笑んだ。きっと「人間は」って言いたかったんだろうし、言いたくても言わないのは、すぐ隣に美羽姉ちゃんが居るからだってことにも気付いた。
 僕は、改めて自分の怒りをお兄ちゃんのものとぐちゃぐちゃに混ざらないように、頭の中で一個一個整理した。これは僕の怒り。恨んではいない。恨んでしまったら、今のお兄ちゃんみたいになって、きっとそのうち自分のこの感情が愛なんだか恨みなんだかわからなくなる。僕は「お邪魔しました」と家を出て、帰路の曲がり角で曲がって、周りを見て、ようやくふう、と息を吐いた。
 僕の怒りは、僕だけのものだ。お兄ちゃんのだってそうだ。だから僕も奪わない。美羽姉ちゃんも、まだ気付いていないか、思い出せていないだけで、自分の怒りをちゃんと持っている。怒るのを忘れてしまうくらい、できなくなってしまうくらい、今は怠けてしまっているだけだ。それが誰のせいだとか、何のせいだとかは言っちゃいけないし、それを言い出したらキリがない。
 ライラお姉さんの持ち物は、知らない。僕の知ったことじゃない。
 僕がライラお姉さんに対して思うことは、それだけだ。

 僕はそうして、ライラお姉さんに対する恐怖を、僕だけの怒りで乗り越えた。


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