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第二章 海岸貿易国ポーラル編
26 ウンディーネ討伐
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今回はシルヴァの視点です。
無事にテール公爵からの支援を受けて、討伐隊を組むことができた。総勢40人もの手練れの冒険者が遠距離武器であるクロスボウを手に持っている。確実にウンディーネを倒すため、数人の魔術師がすべての矢に雷属性を付与したのだ。
今日がその討伐の日である。大勢の冒険者がギルドに集まり、綿密に打ち合わせをしている。同時射出をしてウンディーネを一掃させるためにクロスボウを構えた狙撃隊は後方に待機する情報伝達隊及び魔術師からの支持を受けて一斉に狙撃する。魔術師はあらかじめ魔術回路をリンクさせているので、ゼロタイムでの意思疎通が可能である。ウンディーネの討伐はいつやっても緊張するが、今回はクイーンもいるというし、さらに緊張する。最後の一撃は俺が打ち込むのだ。
「もしかして緊張していますか?シルヴァさん。」
俺の側近であるソーマが、俺の緊張を察して話しかけてきた。
「そりゃ、いつだってする。俺が中心の討伐隊だからな。」
「大丈夫ですよ、シルヴァさん。あなたならやれます。」
「…よし。無駄話はここまでだ、さっそく行こうじゃないか。」
「ウンディーネ討伐に。」
波の強い露出した岩場の上に約30匹のウンディーネが群れをなし、その歌声を披露しているかのようだった。その歌声はウンディーネのスキル『魅了』。サンキュバス、そしてインキュバスなんかもこのスキルを持っているが、ウンディーネはその独自の発声器官からそのスキルを歌声に乗せる。広範囲に響き渡る歌声は、人間を海へと連れ去っていくのだ。
討伐隊に参加した冒険者は全員耳栓をしている。そのせいで円滑なコミュニケーションが取れないため、情報伝達隊である魔術師がカギとなるのだ。
皆が息をのむ。探知系の魔法に優れたBランク冒険者のカネラ=パラライが、海の中にクイーンウンディーネがいたことをジェスチャーで俺に伝える。俺はそれを確認すると、カネラに指示を出す。カネラは瞬時に魔術回路をリンクさせた情報伝達隊の魔術師に合図を出す。
大勢の冒険者が一斉に岩から体を出し、雷属性の魔法が付与された矢を装填したクロスボウでウンディーネを撃ちぬいていく。
何匹かうちもらしたものもいたが、それを予備部隊が正確に残さずにいぬいていく。咆哮。クイーンウンディーネの咆哮が聞こえる。
俺は空高く飛び上がり、海の中に槍を構えて潜る。
そこには、今にも逃げようとしているクイーンウンディーネの姿があった。
「俺様の前で背中を見せるなんて、馬鹿じゃねぇのか。」
俺は槍にたっぷりの魔力を込める。
これは魔力によって攻撃をしようとしているわけではなく、槍の破壊力を増すために魔力をこめているのだ。
『破壊の槍(ゲイボルグ)』
青白い閃光とともに、槍は一瞬でクイーンウンディーネの体を貫いたのだ。
俺は海から顔をだし、槍を天高く掲げる。
「我々の勝利だあああああぁあぁぁぁぁ!!!!!」
ギルドでは盛大な祝杯が挙げられる中、俺は今回の討伐隊編成の報酬分配がかかれた書類に目を通していた。
「ちょっとシルヴァさん、のんでますかぁ?今日はウンディーネ討伐を祝って朝まで飲みましょうよぉ。」
「俺もまぁまぁ飲んでる。酔わないだけだ。」
俺は精神耐性(Lv3)という、精神への攻撃をすべて防ぐスキルを持っているため、酒を飲んでも酔うことができないのである。
「…最後に酔ったのはいつだったかな。」
俺は昔を思い出していた。あの日もこんな風に大掛かりな討伐の後だったなぁ。まだ俺がAランクじゃなかったところ…。
過去を振り返るのはやめよう、見るなら未来だ。そんな非合理的なことをしようとするだなんて俺は疲れているらしいな。
エールを片手に俺は書類に目を通していく。
酔わないくせに、ね。
無事にテール公爵からの支援を受けて、討伐隊を組むことができた。総勢40人もの手練れの冒険者が遠距離武器であるクロスボウを手に持っている。確実にウンディーネを倒すため、数人の魔術師がすべての矢に雷属性を付与したのだ。
今日がその討伐の日である。大勢の冒険者がギルドに集まり、綿密に打ち合わせをしている。同時射出をしてウンディーネを一掃させるためにクロスボウを構えた狙撃隊は後方に待機する情報伝達隊及び魔術師からの支持を受けて一斉に狙撃する。魔術師はあらかじめ魔術回路をリンクさせているので、ゼロタイムでの意思疎通が可能である。ウンディーネの討伐はいつやっても緊張するが、今回はクイーンもいるというし、さらに緊張する。最後の一撃は俺が打ち込むのだ。
「もしかして緊張していますか?シルヴァさん。」
俺の側近であるソーマが、俺の緊張を察して話しかけてきた。
「そりゃ、いつだってする。俺が中心の討伐隊だからな。」
「大丈夫ですよ、シルヴァさん。あなたならやれます。」
「…よし。無駄話はここまでだ、さっそく行こうじゃないか。」
「ウンディーネ討伐に。」
波の強い露出した岩場の上に約30匹のウンディーネが群れをなし、その歌声を披露しているかのようだった。その歌声はウンディーネのスキル『魅了』。サンキュバス、そしてインキュバスなんかもこのスキルを持っているが、ウンディーネはその独自の発声器官からそのスキルを歌声に乗せる。広範囲に響き渡る歌声は、人間を海へと連れ去っていくのだ。
討伐隊に参加した冒険者は全員耳栓をしている。そのせいで円滑なコミュニケーションが取れないため、情報伝達隊である魔術師がカギとなるのだ。
皆が息をのむ。探知系の魔法に優れたBランク冒険者のカネラ=パラライが、海の中にクイーンウンディーネがいたことをジェスチャーで俺に伝える。俺はそれを確認すると、カネラに指示を出す。カネラは瞬時に魔術回路をリンクさせた情報伝達隊の魔術師に合図を出す。
大勢の冒険者が一斉に岩から体を出し、雷属性の魔法が付与された矢を装填したクロスボウでウンディーネを撃ちぬいていく。
何匹かうちもらしたものもいたが、それを予備部隊が正確に残さずにいぬいていく。咆哮。クイーンウンディーネの咆哮が聞こえる。
俺は空高く飛び上がり、海の中に槍を構えて潜る。
そこには、今にも逃げようとしているクイーンウンディーネの姿があった。
「俺様の前で背中を見せるなんて、馬鹿じゃねぇのか。」
俺は槍にたっぷりの魔力を込める。
これは魔力によって攻撃をしようとしているわけではなく、槍の破壊力を増すために魔力をこめているのだ。
『破壊の槍(ゲイボルグ)』
青白い閃光とともに、槍は一瞬でクイーンウンディーネの体を貫いたのだ。
俺は海から顔をだし、槍を天高く掲げる。
「我々の勝利だあああああぁあぁぁぁぁ!!!!!」
ギルドでは盛大な祝杯が挙げられる中、俺は今回の討伐隊編成の報酬分配がかかれた書類に目を通していた。
「ちょっとシルヴァさん、のんでますかぁ?今日はウンディーネ討伐を祝って朝まで飲みましょうよぉ。」
「俺もまぁまぁ飲んでる。酔わないだけだ。」
俺は精神耐性(Lv3)という、精神への攻撃をすべて防ぐスキルを持っているため、酒を飲んでも酔うことができないのである。
「…最後に酔ったのはいつだったかな。」
俺は昔を思い出していた。あの日もこんな風に大掛かりな討伐の後だったなぁ。まだ俺がAランクじゃなかったところ…。
過去を振り返るのはやめよう、見るなら未来だ。そんな非合理的なことをしようとするだなんて俺は疲れているらしいな。
エールを片手に俺は書類に目を通していく。
酔わないくせに、ね。
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