少女の心臓に転生しました~白髪少女の異世界転生冒険記~

邪ま

文字の大きさ
49 / 69
第三章 魔法学園都市オクタグラム編

44 イミナの学園生活2

しおりを挟む
まずはじめに。
めんどくさい話が嫌いな方は、「」内の会話を無視して構いません。

さて。現在俺らは何をしているか。暇をしている。現在イミナ、そしてリヴァイアサンはオクタグラムの講義を受けている。魔法術式の展開論、だそうだが俺にはさっぱりわからない。イミナは講義に集中し、熱心にそれを書き留めているようだ。さ、さっぱりわからん。イミナはまだ十何歳ぐらいだから、一応年上の俺の方がはるかに賢いとか思っていただが、まったくもってそんなことはなかった。世間知らずとか、まともな教育がされていない不幸な子、とか思っていたがイミナはそれで終わるような子ではなかった。努力の子だ。筋トレもそうだ勉強もそうだ。弱音は吐くが決してあきらめなかったな。過酷な環境の中でもイミナは自分で勉強をしていたということだ。なんだか…自分が恥ずかしくなってきました。
俺は暇そうにしてるリヴァイアサンに話しかける。
(あれ何言ってるかわかるか。)
(単純な魔法術式の作り方じゃよ。魔力回路の形成方法、限界点の調整と当人の魔力に合わせた柔軟性に優れた魔法術式といったところかの。)
り、理解しているだと。あ、あの馬鹿そうなリヴァイアサンが理解しているだと。
(人間は自ら魔法術式を構成せねばならぬのか、大変だのう。)
(リヴァイアサンはその…魔法術式ってのは作らないのか。)
(我は龍の種族として魔法術式があらかじめ備わっておるから作る必要がないのだ。もちろん自己流に魔法術式を改善することはあるがいちから組み立てないいけない人間はまた器用なことをする。)
(もう少しわかりやすくいってくれ。)
(魔法術式とは型のようなものじゃ。それに魔力を注ぎ魔法という結果を残すのだ。人間はその型が生まれつき備わっていない。だから杖や詠唱、魔術書といった魔道具という型を使ったりするのだ。まぁ、厳密にいうと魔道具は型を作るのを助ける道具と考えた方がいい。)
…ほう、ほう。
(人間は種族的にそういうものだろう。その分人間は発達した知能を生かして文明を築いてきたというわけじゃ。)
…ほう、ほう?
「先生、魔法術式が人間には備わっておらず、魔族は魔法術式があらかじめ備わっていますが、それなら明らかに人間と同程度の知識を持つ魔族は人間の上位互換であるように思えます。それなのにどうして人間と魔族は均衡状態にあるのでしょうか。」
とある生徒が先生に質問する。
「今回のテーマには関係ありませんが、いい質問です。確かに、一個体としてみれば魔族は人間の上位互換ともいえるでしょう。高い魔力、そしてあらかじめ魔法術式が備わっています。しかしそれはあくまで一個体としてみればです。個体としてみれば魔族の方が優れているかもしれませんが、群れとしては人間の方が優れていると言えるでしょう。魔族は繁殖能力が低く、子供を産むまでに人間の二倍の時間がかかると言います。それに加えて魔族は好戦的な性格が多く、群れとしてのコミュ―ニケーションが取りづらいというケースが多いということです。魔族だけでなく、他の種族にもそれは同じことが言えます。獣人でもドワーフでもエルフでも、人間よりも優れている点もありますが劣っている点もあるのです。どの種族にも良しあしがあり、一概にどの種族が優れている劣っているというのはないのです。ですが、現在の種族間の勢力均衡を見る限り魔族という単一の種族が人間、獣人、エルフ、ドワーフなどの人と総称される複数の種族を相手にできるのはその戦闘能力の高さ、そして魔物を従えているからだという点は頭に入れておいてくださいね。」
…ほう、ほう。今のところ5割理解できない。どうやらイミナは納得しているようで、すごくうなずいている。
「それでは話の続きをします。魔法術式の組み立てには様々な方法があります。このオクタグラムの初代学園長クルスト=ド=マーリー様による魔法術式脳内構築理論が世間に広まるまでは、一般的に魔道具と呼ばれるものを使って魔法を使用していました。しかし、それでは柔軟性に欠けている上に魔力のロスが必ず生じてしまいます。そこでクルスト様は魔法術式を脳内で構築することが可能だということを研究によって導き出しました。そうして現在、様々な魔術が知識として出回り、わざわざ魔道具を使わなくても魔法を使うことができるようになったのです。この理論のおかげで人間の魔術の文明は飛躍的に発展しました。」
うん。なんだか難しい様子をしているようだが、さっぱりわからない。イミナが満足そうにしているから、まぁ…いいか。


それぞれの感想
「はい!魔法学園の最高峰であるオクタグラムの偉大さを感じることができました。教師陣の客観的視点による一切の差別のない教育方針、魔術方式構築の汎用的な場面を幅広く…」
「…。えっと、魔法ってすごいってことだろ?」
「人間とは面倒な生き物だ。我はわざわざ脳内で術式を構築せんでも魔法が使えるから、なんだか不幸自慢をきかされた気分じゃった。」

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。 敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。 この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。 「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」 無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。 正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?

来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。 そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった! 亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。 「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」 「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」 おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。 現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。 お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、 美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!

転生君主 ~伝説の大魔導師、『最後』の転生物語~【改訂版】

マツヤマユタカ
ファンタジー
「わたしはもうまもなく死ぬ」 静まり返った老人ホームの一室で、老人は青年にそう告げた。励まそうとする青年に老人はさらに告げる。「いや正確に言い直そう。わたしは転生するのだ」 異世界に突如として転生したその男は、海洋国家ヴァレンティン共和国の超名門、シュナイダー家に生を受け、ガイウス・シュナイダーとして転生を果たす。だがそんなガイウスには前世の知識はあるものの、記憶がなかった。混乱するガイウス。だが月日が経つにつれ、次第にそんな環境にも慣れ、すくすくと成長する。そんな時、ガイウスは魔法と出会う。見よう見まねで魔法を繰り出すガイウス。すると、あろうことかとんでもない威力の魔法が―― 数えきれないほど転生をし続けた伝説の大魔導師の最後の転生物語をどうぞお楽しみください! こちらは『小説家になろう』で千五百万PⅤを獲得した作品を各所変更し、再構成して投稿しております。 また『1×∞(ワンバイエイト)経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!』という作品が、アルファポリス社より刊行されています。既刊第四巻まで発売中です。またコミカライズもされており、こちらは第二巻まで発売しています。あわせてよろしくお願いいたします!

『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~

チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!? 魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで! 心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく-- 美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!

処理中です...