アンラッキーと突然照れ

まどうふ

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最悪な目覚め

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今日は彼女とのデートの日。

「......ん」

今何時だ?

スマホを手に取り電源をつけようとするがつかない。

「あれ?」
昨日充電器にさして寝てなかったっけ。
充電してとりあえず起きよう。

......充電器が見当たらない。掛け布団をどけ、探すが無い。

「はぁ...どこいったんだ」

そう言いつつベットから立ち上がろうとしたら.....

「うわっ!」
昨日の夜にやっていたレポートに滑って転けてしまった。

今日の俺アンラッキーすぎない?
ラッキー7という言葉も存在するしアンラッキー7というのも、存在するんじゃないか?

そんなことを思っていると部屋のドアが勢い良く開く。

「大丈夫怪我してない!?」

「え、みゆ?来てたのか」

「うん!それより今の音なに?」

「ちょっと転けてしまってな」

「怪我してない?」

「大丈夫、してないよ」

「良かったぁー」

みゆは安堵したようだったが、別の事で俺は不安でしかなかった。

「じゃあ私はご飯作ってるからー!」
「あっちょっと待って」
「なにー?」
「今何時なんだ?携帯の充電も充電器もなくて」

「もう12時だよ」
えっちょっと待って、一旦考えよう。

デート=11時に駅前
起床12時、みゆ居る=寝坊
デートどうしよう=聞く


「え、待って待ってデートは?」

「11時になっても待ち合わせ場所に来ない優希くんを心配して来てみたら、寝てるじゃありませんか」

「ごめん!本当にごめん!!」

「いいよー。ここまでアンラッキーが続くと笑っちゃうね!」

「いいのか?今からでもデートはできるぞ」

「それでもいいんだけどー、やっぱりお家デートがいいかなって」

外で優希くんにアンラッキーな事起こって、恥をかかせたくないし、私の優希くんなんだから、優希くんの可愛いところ私以外に見せて欲しくないしね!

「ありがとう」

「いいよー、じゃあ私はお昼ご飯を作ってるからー」

「ああ、すぐ行く」

「あ!忘れてた」

そう言うと、みゆは俺に駆け寄ってきて.....

「優希くんおはよう」

みゆは俺の唇にキスをしてきた。

「え?」
「2度目のおはようのキスだよ!じゃね、待ってるよ」

みゆの後ろ姿は少し恥ずかしそうにしていて、耳が真っ赤だった。

「不意打ちすぎるだろ......」

やばい、顔が熱い。

アンラッキー7なんて不吉な事を考えていたのが、嘘みたいに感じてきた。

俺は幸せ者だ。


─────みゆ

みゆは2人分のご飯を作りながらこんな事を考えていた。

さすがに2度目キスは大胆すぎたかな?
でもでも!相手が気づいてない時にキスして私だけ満足するのも良くないよね!

寝顔が可愛すぎて思わず手を握ってキスしちゃってたよ!

あー!恥ずかしい!!
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