転生したけど、前世の記憶いる?

護茶丸夫

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赤ちゃんが生まれますよ! 2

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 素朴な疑問に、お兄様から答えが。ふむふむ。じゃあ、何かあったら呼べばいいのね?それとも聖女様の所にいくのかな?
 貴族様でも聖女様は呼びつけられないのね、なるほど。

 ふむふむと一人で納得。ついでに魔法について聞いちゃおう。

「まほうってまだあるの?むかしはあったんだよね?」
「うん、治癒魔法と、身体強化の魔法は、神様の加護があれば使える人がいるって習ったよ。身体強化は使える人も結構いるんだって。」
「それでね、騎士団や、教会の人は身体強化使える人多いらしいよ」
 
 お兄様は習った事はすんなり教えてくれる。まぁお互い、身体は子供、頭脳は大人。だもんね。こっちも小っちゃい事でも分かったことはどんどん教えてるし。
 神様の加護か、こっちの神様って、人間に力貸してくるんだね。ちゃんとおがんどこ。なむなむ。

「そうだな、儂も加護があるぞ。ウチの家系は加護を貰いやすいと言われててな」

 おじい様がマシューのぽこぽこパンチ遊びを避けながら話してくれた。

「代々、こう、不思議な現象を時々見せる『謎の加護』と言うものでな。役に立つわけではないが、加護は加護だからな。戦神の加護の中でも、少し変わっているが、見守ってくださっている証拠だろう。毎日感謝の祈りは必ずしなさい」
「身体強化は使えないのですか?」
「騎士団にいた頃は使えていたぞ?今は使う機会がないからな」
「いまでも、つかおうとおもえばつかえるのですか?」
「ああ、集中すれば使えるが……」

が?お兄様と一緒に、思わず首をかしげる。お膝の上の、まねっこマシューは百点満点の首傾げです!可愛い!

「その、なんだ。『謎の加護』も、一緒に発動してしまうのが、少々気恥ずかしくてな」
「なにがはつどうするのですか?
「加護なのに困る事なんでしょうか?」

 もごもごとはっきり言わないおじい様の代わりに、くくくと笑いをこらえながら、アルバートの執事アンソニーが答えてくれた。

「あちこちが光るんですよ」

 え?光る?思わずおじい様の頭を見てしまったのは、私だけじゃなくお兄様もだからきっとセーフ。

「そう、ですね。例えば剣を振るっていて、良い振り切りをしたあとに『ピカッ』と目が光ったり、大奥様とお出かけした際に、笑いながら手を差し出すと、歯が『ピカッ』と。今でもマシュー様を高い高いして差し上げると、お顔のあたりが『ピカピカー』と、しますね」

 なんですと?おじい様、高い高いはよ!
 幼気な孫が二人がかりで期待の目で見てますよ!ほらほら!マシュー、おじい様に高い高いの要求をするのです!

「おじいたま、たかいたかい、でしゅ!」
「むうぅ。マシューはお膝の上で大人しく待ってたからな。ちょっとだけご褒美だな。」

 ふっ、無理やりご褒美の理由つけましたね。ぽこぽこパンチを続けていたのを「大人しい」は苦し過ぎます。あとで「おじい様限定」でマシューに教えておかねば。

 ふぉう!光りましたよ!『ピカピカ』ではなく、キラキラキラーって!
 しかも、おじい様だけではなく、マシューも追加のオネダリする時に『キラッ』って、光っている気がします。
 もしやの遺伝?誘発されちゃったの?神様は何に釣られたの?マシューの可愛さ?仕方ない!

 しかし、これが加護なのか。

 確かにこれは、『謎』仕様だわー。
 誰がどう判断して加護が働くんだろう……・
 神様は謎だなぁ。あ、筋肉神が判断してるのか。見てるのか筋肉神……。

「おとうさまもひかるんですか?」

 つい訊ねてしまったが、うん、涙と鼻水でキ別の方向でキラキラですね。
 
「グズッ、光らないぞ。ズズズッ、血筋だと思う。前にブリジットも光った事があったよ、グズッ」

 えっ?おかあ様もキラッしちゃうの?超時空シンデレラ並みかしら、見た目は銀河の妖精なのに?
 今も頑張っている声が聞こえるわ。もしかして今、光っているのかしら?

 現実逃避してる場合じゃないとは思うけど、何かしていないと何も手に付かないわ。あれ?結局どうも出来てないし、してないわね。
 おじい様の腰と魔力に限界が来た頃、疲れた顔でおばあ様がサロンに到着。
 
 お母様はもう少しだと思うから先に食事をって事になったらしく、あっさりした夕食を摂ってからまた待機。
 サロンに戻って来てからは、ソワソワが止まらない。

 今度こそ、真面目に、お祈り。
 出産の神様と、安らぎを与えてくれる夜の神様に。あと筋肉神。

「おかあさまとあかちゃんがげんきでしゅっさんをおえますよに」ナムナム
「おかさま、がんはってくたたい」にゃうにゃう

「ハティ、マシューが真似して覚えちゃうから南無はやめよう」
「でも、お祈りだもの。つい出ちゃうの」
「えっと、浄土宗だったの?」
「ううん。こどものときに、おばあちゃんがおしえてくれたのよ『かみさまありがとう』のいみだよって。だからかな?ついでちゃう」
「うーん、大雑把な意味では合ってるけど、違うような」

 まぁ気持ちだよね。きっぱり言い切り、お兄様も私たちの横に座りお祈りを始めた。
 お父様の体の水分はまだたっぷりある様で、食事も摂らずにずっとぐずりながらお祈りしている。
 まって、おじい様もつられて泣きそう。

 この家の人達、みんな涙腺緩すぎる。
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