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第05話「外伝1・崩壊の序曲」
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「よし、これで準備は完璧だな」
カイル・ラグナは豪快に笑いながら宣言した。A級パーティ『ザルツ』のリーダーとして、彼の言葉には絶対の自信が満ちていた。朝日を浴びる彼の剣は鋭く輝き、その姿はまさに冒険者の鑑といった風格だった。
「ついに厄介者がいなくなって、思う存分実力を発揮できるぜ」
カイルの言葉を聞いてリナ・グレイルは細い指で魔法杖を回しながら頷いた。青い瞳には冷たい光が宿り、唇の端にはわずかな笑みが浮かんでいた。
「私たちの力をこれまで引き下げていたのは、あの計算ばかりの男よ。本当のザルツの実力を見せてやりましょう」
ギルドの前に集合した彼らの表情は晴れやかだった。一週間前、パーティから「お荷物」として追放されたリオン・アルディスの存在など、もはや彼らの記憶から薄れつつあった。
ダリオ・ヴェルトは巨大な両手斧を肩に担ぎ、無言で頷いた。普段から戦闘前には通常時と違って言葉少なめになるダリオだが、今日はいつもより黙り込んでいるようにも見えた。
「さーて、いつもより効率良く稼げるよね?」
セリナ・ロッシュは軽快に言った。短剣を腰に二本差し、斥候として高い技術を持つ彼女は、常に利益を第一に考えていた。
「荷物が減った分、動きも速くなるよね」
そんなセリナの言葉を聞いたカイルは胸を張った。
「もちろんだ。あいつが必死にやっていた雑用なんて、俺たちなら片手間でこなせる。スピードアップして、より多くの依頼をこなそう」
その日の依頼の内容は簡単だった。北方の森に出現した魔物の巣窟を討伐し、周辺の安全を確保する。A級パーティにとっては日常茶飯事の任務だった。
「出発するぞ!」
カイルの号令で、『ザルツ』は北へと足を向けた。
道中、リナが不意に口を開いた。
「そういえば、地図はどうしたの?いつもはお荷物が用意していたけど」
「ああ、あれか」
カイルは少し考え込んだ後、肩をすくめた。
「俺が持ってるよ。リオンがやっていたことなんて、大したことじゃない」
彼はポケットから折り畳まれた地図を取り出したが、それは以前リオンが用意していたような詳細な道筋や危険地帯の記載がある地図ではなく、簡素な市販品だった。
「これで十分だろ」
カイルは無造作に地図を広げた。
「北に進むだけさ」
そんなカイルを見てセリナは眉をひそめた。
「ねえ、宿はどうするの?いつもは事前に予約が入っていたよね」
先程リオンという単語を聞いたカイルの機嫌が悪くなったのを見てあえて『いつもリオンのやっていた』という言葉は発しなかった。
「道中で決めればいいさ」
カイルは気にした様子もなく歩を進めた。
「俺たちはA級パーティだ。どこでも歓迎されるさ」
ダリオは黙って歩き続けていたが、装備を確認するように自分の斧を見つめ、眉間にしわを寄せた。刃の輝きが以前ほど鋭くないことに気づいたようだった。
彼らが森の入り口に到着した頃、太陽はすでに高く昇っていた。いつもなら早朝に出発し、この時間には目的地に近づいているはずだった。
「なんだか出発が遅れた気がするな」
カイルは空を見上げながら言った。
「いつもだったら」
リナは言いかけて口をつぐんだ。
「いいえ、何でもないわ。さあ、進みましょう」
彼らの足取りは力強く、顔には自信に満ちた表情が浮かんでいた。しかし、彼らの背後には、誰も気づかない小さな乱れが生まれ始めていた。
補給物資の確認をしていないこと。
魔物の詳細情報が収集されていないこと。
予備の武器や回復薬の数が十分でないこと。
かつてリオンが一手に引き受けていた「些細な仕事」の数々が、静かに彼らの足を引っ張り始めていたのだ。
*
緑深い森の中、『ザルツ』の一行は進路に迷っていた。
「おかしいな。この分岐点、地図には記載されていないぞ」
カイルは眉をひそめ、粗末な地図を何度も裏返しながら確認した。
「この辺りのはずなんだが」
カイルの頼りなさそうな様子を見たリナは苛立ちを隠せない様子で足を踏み鳴らした。
「いつもはリオ━━」
彼女は言いかけて言葉を飲み込んだ。一度深呼吸をしてから口を開いた。
「いつもはもっと詳しい地図があったはずよ」
その言葉にカイルは顔をしかめる。
「こんなの、適当に進めば良いんだよ」
フォローのつもりでセリナは軽く言ったが、その瞳には不安が浮かんでいた。
「そういえば、この森の魔物って何だっけ?」
沈黙が一行を包んだ。いつもなら事前にリオンが収集した魔物の習性や弱点についての詳細な情報があり、それに基づいて作戦を立てていたのだ。
「A級パーティの俺たちならどんな魔物も同じさ」
カイルは虚勢を張ったが、声に力はなかった。
「進むぞ」
彼らが森の奥深くに入ると、突如として異様な鳴き声が周囲に響き渡った。
「来るぞ!」
ダリオが警告を発すると同時に、茂みから巨大な蜘蛛型の魔物が飛び出してきた。剣を抜くカイル、魔法を唱えるリナ、影に隠れるセリナ、そして前線に立つダリオ。普段なら完璧な連携を見せる彼らだったが、今日は何かがおかしかった。
カイルの剣が振り下ろされた瞬間、刃の部分がわずかに揺らめいた。
「な…!」
不意の違和感に動きが止まり、魔物の脚がカイルの肩を貫いた。
「くっ…!」
彼は激痛に顔をゆがめながら飛び退いた。
「なんだよ、この剣は」
同時にリナの魔法が放たれたが、いつもの威力はなかった。魔物は軽傷を負っただけで、さらに激しく暴れ始めた。
「どうして?私の魔法が」
リナは困惑した表情で魔法杖を見つめた。
ダリオが斧を振るって魔物を押し返すが、彼の武器にも鈍さが見えた。
「……メンテ不足だ」
彼は短く呟いた。
「なんでこんなことに」
セリナは短剣を投げるが、的を外した。
「どうして。いつも通りのはずなのに!」
四人は何とか魔物を倒したものの、全員が疲労と困惑の表情を浮かべていた。カイルの肩からは血が滴り、リナの魔力も消耗していた。
「休憩だ。少し休もう」
カイルは息を切らしながら指示を出した。
彼らは小さな空き地で休息を取ることにした。セリナが荷物から回復薬を取り出そうとして、愕然とした。
「あれ?回復薬の数が足りない」
「どういうことだ?」
カイルが詰め寄る。
「いつもは十分あるはずなのに」
セリナは荷物を漁りながら言った。
「誰が準備したの?」
沈黙が流れた。いつもならリオンが全員分の装備と消耗品を確認し、不足があれば補充していたのだ。
「俺たち全員の責任だ」
ダリオが重い口を開いた。
「誰も。……確認してなかった」
夕暮れが近づき、彼らは宿を探すことにした。しかし、辺境の小さな村に到着しても、事前予約のない彼らを受け入れる宿はなかった。
「俺達はA級だぞ」
「申し訳ありません。宿は満室です」
カイルの楽観的な考え通りいかず実際は全く優遇してもらえなかった。
結局、彼らは村はずれの納屋を借りることになった。
「こんなことになるなんて」
リナはため息をついた。
「私達はA級パーティなのに」
みんなの文句を聞いていたカイルは沈黙していた。彼の誇りが大きく傷ついていることは明らかだった。
セリナは小さな声で言った。
「お金の管理も問題ね。予算計算がめちゃくちゃになっている」
「黙れ!」
カイルは突然怒鳴った。
「明日こそ、完璧な仕事を見せてやる。A級パーティ『ザルツ』の本当の実力をな!」
しかし、彼の言葉に反して、一行の心には不安が潜んでいた。リオンがいない現実が、徐々に彼らを圧迫し始めていたのだ。
納屋の隅で、ダリオは無言で自分の斧を手入れしていた。かつてリオンが彼に教えた方法で、丁寧に、しかし不慣れな手つきで。
「……リオン」
かつていた仲間の名前を口にした。
戦闘後は通常時に戻り口数の多くなる彼だが、その日は戦闘後も口数の少ないままだった。
カイル・ラグナは豪快に笑いながら宣言した。A級パーティ『ザルツ』のリーダーとして、彼の言葉には絶対の自信が満ちていた。朝日を浴びる彼の剣は鋭く輝き、その姿はまさに冒険者の鑑といった風格だった。
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カイルの言葉を聞いてリナ・グレイルは細い指で魔法杖を回しながら頷いた。青い瞳には冷たい光が宿り、唇の端にはわずかな笑みが浮かんでいた。
「私たちの力をこれまで引き下げていたのは、あの計算ばかりの男よ。本当のザルツの実力を見せてやりましょう」
ギルドの前に集合した彼らの表情は晴れやかだった。一週間前、パーティから「お荷物」として追放されたリオン・アルディスの存在など、もはや彼らの記憶から薄れつつあった。
ダリオ・ヴェルトは巨大な両手斧を肩に担ぎ、無言で頷いた。普段から戦闘前には通常時と違って言葉少なめになるダリオだが、今日はいつもより黙り込んでいるようにも見えた。
「さーて、いつもより効率良く稼げるよね?」
セリナ・ロッシュは軽快に言った。短剣を腰に二本差し、斥候として高い技術を持つ彼女は、常に利益を第一に考えていた。
「荷物が減った分、動きも速くなるよね」
そんなセリナの言葉を聞いたカイルは胸を張った。
「もちろんだ。あいつが必死にやっていた雑用なんて、俺たちなら片手間でこなせる。スピードアップして、より多くの依頼をこなそう」
その日の依頼の内容は簡単だった。北方の森に出現した魔物の巣窟を討伐し、周辺の安全を確保する。A級パーティにとっては日常茶飯事の任務だった。
「出発するぞ!」
カイルの号令で、『ザルツ』は北へと足を向けた。
道中、リナが不意に口を開いた。
「そういえば、地図はどうしたの?いつもはお荷物が用意していたけど」
「ああ、あれか」
カイルは少し考え込んだ後、肩をすくめた。
「俺が持ってるよ。リオンがやっていたことなんて、大したことじゃない」
彼はポケットから折り畳まれた地図を取り出したが、それは以前リオンが用意していたような詳細な道筋や危険地帯の記載がある地図ではなく、簡素な市販品だった。
「これで十分だろ」
カイルは無造作に地図を広げた。
「北に進むだけさ」
そんなカイルを見てセリナは眉をひそめた。
「ねえ、宿はどうするの?いつもは事前に予約が入っていたよね」
先程リオンという単語を聞いたカイルの機嫌が悪くなったのを見てあえて『いつもリオンのやっていた』という言葉は発しなかった。
「道中で決めればいいさ」
カイルは気にした様子もなく歩を進めた。
「俺たちはA級パーティだ。どこでも歓迎されるさ」
ダリオは黙って歩き続けていたが、装備を確認するように自分の斧を見つめ、眉間にしわを寄せた。刃の輝きが以前ほど鋭くないことに気づいたようだった。
彼らが森の入り口に到着した頃、太陽はすでに高く昇っていた。いつもなら早朝に出発し、この時間には目的地に近づいているはずだった。
「なんだか出発が遅れた気がするな」
カイルは空を見上げながら言った。
「いつもだったら」
リナは言いかけて口をつぐんだ。
「いいえ、何でもないわ。さあ、進みましょう」
彼らの足取りは力強く、顔には自信に満ちた表情が浮かんでいた。しかし、彼らの背後には、誰も気づかない小さな乱れが生まれ始めていた。
補給物資の確認をしていないこと。
魔物の詳細情報が収集されていないこと。
予備の武器や回復薬の数が十分でないこと。
かつてリオンが一手に引き受けていた「些細な仕事」の数々が、静かに彼らの足を引っ張り始めていたのだ。
*
緑深い森の中、『ザルツ』の一行は進路に迷っていた。
「おかしいな。この分岐点、地図には記載されていないぞ」
カイルは眉をひそめ、粗末な地図を何度も裏返しながら確認した。
「この辺りのはずなんだが」
カイルの頼りなさそうな様子を見たリナは苛立ちを隠せない様子で足を踏み鳴らした。
「いつもはリオ━━」
彼女は言いかけて言葉を飲み込んだ。一度深呼吸をしてから口を開いた。
「いつもはもっと詳しい地図があったはずよ」
その言葉にカイルは顔をしかめる。
「こんなの、適当に進めば良いんだよ」
フォローのつもりでセリナは軽く言ったが、その瞳には不安が浮かんでいた。
「そういえば、この森の魔物って何だっけ?」
沈黙が一行を包んだ。いつもなら事前にリオンが収集した魔物の習性や弱点についての詳細な情報があり、それに基づいて作戦を立てていたのだ。
「A級パーティの俺たちならどんな魔物も同じさ」
カイルは虚勢を張ったが、声に力はなかった。
「進むぞ」
彼らが森の奥深くに入ると、突如として異様な鳴き声が周囲に響き渡った。
「来るぞ!」
ダリオが警告を発すると同時に、茂みから巨大な蜘蛛型の魔物が飛び出してきた。剣を抜くカイル、魔法を唱えるリナ、影に隠れるセリナ、そして前線に立つダリオ。普段なら完璧な連携を見せる彼らだったが、今日は何かがおかしかった。
カイルの剣が振り下ろされた瞬間、刃の部分がわずかに揺らめいた。
「な…!」
不意の違和感に動きが止まり、魔物の脚がカイルの肩を貫いた。
「くっ…!」
彼は激痛に顔をゆがめながら飛び退いた。
「なんだよ、この剣は」
同時にリナの魔法が放たれたが、いつもの威力はなかった。魔物は軽傷を負っただけで、さらに激しく暴れ始めた。
「どうして?私の魔法が」
リナは困惑した表情で魔法杖を見つめた。
ダリオが斧を振るって魔物を押し返すが、彼の武器にも鈍さが見えた。
「……メンテ不足だ」
彼は短く呟いた。
「なんでこんなことに」
セリナは短剣を投げるが、的を外した。
「どうして。いつも通りのはずなのに!」
四人は何とか魔物を倒したものの、全員が疲労と困惑の表情を浮かべていた。カイルの肩からは血が滴り、リナの魔力も消耗していた。
「休憩だ。少し休もう」
カイルは息を切らしながら指示を出した。
彼らは小さな空き地で休息を取ることにした。セリナが荷物から回復薬を取り出そうとして、愕然とした。
「あれ?回復薬の数が足りない」
「どういうことだ?」
カイルが詰め寄る。
「いつもは十分あるはずなのに」
セリナは荷物を漁りながら言った。
「誰が準備したの?」
沈黙が流れた。いつもならリオンが全員分の装備と消耗品を確認し、不足があれば補充していたのだ。
「俺たち全員の責任だ」
ダリオが重い口を開いた。
「誰も。……確認してなかった」
夕暮れが近づき、彼らは宿を探すことにした。しかし、辺境の小さな村に到着しても、事前予約のない彼らを受け入れる宿はなかった。
「俺達はA級だぞ」
「申し訳ありません。宿は満室です」
カイルの楽観的な考え通りいかず実際は全く優遇してもらえなかった。
結局、彼らは村はずれの納屋を借りることになった。
「こんなことになるなんて」
リナはため息をついた。
「私達はA級パーティなのに」
みんなの文句を聞いていたカイルは沈黙していた。彼の誇りが大きく傷ついていることは明らかだった。
セリナは小さな声で言った。
「お金の管理も問題ね。予算計算がめちゃくちゃになっている」
「黙れ!」
カイルは突然怒鳴った。
「明日こそ、完璧な仕事を見せてやる。A級パーティ『ザルツ』の本当の実力をな!」
しかし、彼の言葉に反して、一行の心には不安が潜んでいた。リオンがいない現実が、徐々に彼らを圧迫し始めていたのだ。
納屋の隅で、ダリオは無言で自分の斧を手入れしていた。かつてリオンが彼に教えた方法で、丁寧に、しかし不慣れな手つきで。
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