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ぼんの宇宙日記(78日目)
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78日目。今日は、ふわふわの重力を感じた日。
朝、体を丸めてクッションに沈んでいた。体を伸ばすと、背中の毛がふわっと持ち上がる。なんだか不思議。ジンの声が遠くから届く。「重力、設定がずれてるな」ミナがそばにきて、ぼくの背中を撫でた。「雲みたいだね」いっそう毛をふわふわにしてくれる。ぼくの体は、いま雲になったのかもしれない。
昼。光がぼくの体を包む。毛の奥まであたたかい。ミナがカメラを構えて、ぼくを見ている。「ふわふわ記念日だね」ミナが何度も笑っている。そのたびに、ぼくの毛がまた広がる気がした。
こんな日もあるんだな、と思う。体の重さも、光の色も、全部がやさしくて、時間までふわふわしている。
午後。窓辺で、静かにまどろむ。しっぽを揺らすと、毛が空気の中にとけていく。
外の星は見えないけれど、ぼくの体の中にも小さな宇宙ができたみたいだ。
マヤの明るい声や、遠くから聞こえるジンの低い声。全部が、やさしい音に変わっていく。
思えば、不思議な日だ。毛も心も、ふわふわしている。ぼくの考えや気持ちも、軽くなっていく。
夜。重力が静かに戻ってきた。ミナが背中をなでて「明日も雲だったらいいのに」と言う。
たぶん、明日はもとに戻る。でも、今日のふわふわは、心の奥にそっと残る。
クッションに沈んで、ゆっくり目を閉じる。
ぼくはまた、やさしい重力を思い出しながら眠る。
おやすみ、ふわふわの毛。おやすみ、やわらかな空気。また、心まで軽くなる朝が来ますように。
朝、体を丸めてクッションに沈んでいた。体を伸ばすと、背中の毛がふわっと持ち上がる。なんだか不思議。ジンの声が遠くから届く。「重力、設定がずれてるな」ミナがそばにきて、ぼくの背中を撫でた。「雲みたいだね」いっそう毛をふわふわにしてくれる。ぼくの体は、いま雲になったのかもしれない。
昼。光がぼくの体を包む。毛の奥まであたたかい。ミナがカメラを構えて、ぼくを見ている。「ふわふわ記念日だね」ミナが何度も笑っている。そのたびに、ぼくの毛がまた広がる気がした。
こんな日もあるんだな、と思う。体の重さも、光の色も、全部がやさしくて、時間までふわふわしている。
午後。窓辺で、静かにまどろむ。しっぽを揺らすと、毛が空気の中にとけていく。
外の星は見えないけれど、ぼくの体の中にも小さな宇宙ができたみたいだ。
マヤの明るい声や、遠くから聞こえるジンの低い声。全部が、やさしい音に変わっていく。
思えば、不思議な日だ。毛も心も、ふわふわしている。ぼくの考えや気持ちも、軽くなっていく。
夜。重力が静かに戻ってきた。ミナが背中をなでて「明日も雲だったらいいのに」と言う。
たぶん、明日はもとに戻る。でも、今日のふわふわは、心の奥にそっと残る。
クッションに沈んで、ゆっくり目を閉じる。
ぼくはまた、やさしい重力を思い出しながら眠る。
おやすみ、ふわふわの毛。おやすみ、やわらかな空気。また、心まで軽くなる朝が来ますように。
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