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#11 2話「優秀な部下ほど、メガネ属性」Part2.5 各地の拠点 ~人類界の最南端、砂漠地帯:クリスタルハワー砂丘/第一戦略室~
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・各地の拠点 ~人類界の最南端、砂漠地帯:クリスタルハワー砂丘/第一戦略室~~
魔界と人間界は、カサンドラ大陸の左右に分かれており、中心には、カサンドラ海、北はカサンドラ火山地帯、そして、南にはカサンドラ砂漠が広がっている。
この砂漠地帯の地下深くに第一戦略室が配置されており、組織の拠点の中で一番の広さを誇る。
クリスタルハワー砂丘の地下、訓練施設A棟の一室にて男女が組手を行っていた。
女が右腕を突き出すと、男は突き出された右腕の横っ腹を左手で弾き、勢いを殺す。
次に女が左足を男の顔に目掛けて蹴り上げると、男は蹴り上げられた左足のすねを右手で掴んだ。
ピタッと時間が止まる。
女はフラミンゴの如く、一本立ちの状態、男は女の左足を右手で掴んだまま、左腕を女の方に突き出し、拳が女の顔面すれすれで止まっている。
「適わないですね。決まると思ったのですが・・・・」
「まだまだ、勢いが足りません。この左足・・・・魔を纏っていますが、弱いです。特別授業を考えるとしましょう」
二人は態勢を整え、何が足りないのか?今後の訓練内容をどの方向に特化させていくか?を男が女に教授している。
◇
女がポニーテールを揺らしながら、更衣室へと向かった後、男の元に別の女が近寄っていた。
フリフリの給仕服を着こなした低身長の女は、「はぁ~~」と溜息をつく。
「あの女、左足を掴まれたっ!洗えない!絶対に洗わないわ!って、廊下で騒いでいたわよ?この施設内の治安が悪くなっていく、一方だわ」
「しょうがないさ。なんせ、この僕はカッコイイからなっ!!」
男は、低身長メイドからタオルを受け取るとキメ側で恥ずかしいセリフを吐く。低身長メイドは溜息を更につく。
「素が出ているわよ。あと・・別に外見がいいとかじゃないでしょうが。あなた、あの女の心を触ったわね?それで、書き換えたと・・・・。そういうのは辞めなさいと何回言ったら・・・ほんと」
この男の得意魔法は、【精神汚染】。触れた相手の精神に干渉し、認識を変えることが可能だ。
簡単に魔法を使ってしまう為、よく怒られている。昔はある国の貴族一家に生まれ、この魔法を使って国盗りを成功した経緯があるが、その時に、サイトと出会い自分の認識を改めることとなった。
今は第一戦略室の常駐幹部兼第一戦闘団 団長並びに訓練所所長を受け持っている。そう、第一戦略室は組織内唯一の訓練施設でもある。そんな、幹部にさっきから強い口調で噛みついている低身長メイドは、この施設のナンバー2であり、第一戦闘団副団長である。
彼女の得意魔法は【解呪】。精神系による影響を受けない体質であることを自分なりに分析して、作り出した魔法である。呪いの類をある程度、無効化することが可能。このクズ男とは、幼馴染でもある。
「分かった。分かったって。でも、あのくらいだったらいいでしょ?そんな強くないし。それに、今夜あの娘と遊ぶことは、お前には関係ないだろう?」
あ~~楽しみだ~~と、このクズ男。まったく、反省をしない。
「あの女なら、開放してあげたわよ。この変態野郎」
低身長メイドが、精神干渉を取り払ったことを冷たい目を向けながら報告した。ウキウキだったクズ男はその場に崩れ転がる。
「え~~~~~。そんな~~~~~。あの娘、可愛かったから楽しみにしていたのに。プレイも、もう決めて、準備もしていたのに~~~~」
「この変態精神野郎。あの悪趣味に改造された部屋は、戻させたわ。あなた、ね~~。部下を巻き込むんじゃない!しかも、精神干渉までして、協力させるなんて・・・。乱交とか何を考えているのよ?クソ変態野郎」
口調の悪さがエスカレートしていく低身長メイド。クソ変態男を睨みつける。そんな、幼馴染の姿をみて、「可愛いな~~食べちゃいたい」と、ニマニマしている反省しないクソ変態男。
こういうやり取りは、常日頃から行われており、クソ変態男が問題を起こす→低身長メイドが説教する→周囲から夫婦ケンカに見られるが、パッケージ化されている。
◇
「で?ここに来るってことは、何かあったの?」
クズ変態男は、この時間、低身長メイドは趣味のティータイム中だと知っていた為、可愛い娘に手を出したのに!と悔しがる気持ちを抑え込み、要件を聞く。
「何か?何か・・・・・。なんだっけ?」
「おいおい、歳か?」
「失礼ね!あんたと同い年でしょうが!まだ、二十数年しか生きていないでしょう!?」
「ご、ごめん・・・」
低身長メイドの形相に、本気で謝罪するクズ変態男。
「もう。えっ・・・とね。そうだ。そうだったわ!クラウス様より連絡があったのよ。どうせ、あいつは端末見ないから、確認するようにって」
「端末?あ、あ~。配られたやつか。どこ置いていたっけ?忘れちまった」
「私が持ってきたわよ。ってか、本のしわ伸ばし用の重しに使わないでよ。これ、壊れやすいみたいよ?丁寧に扱って!」
「はいはい、分かりましたよ~~」
端末を立ち上げながら、適当に返答した。液晶画面に重要と書かれた項目を発見し選択する。
「ほう~~なるほど。前に兄貴が言っていた計画が動き始めるか。こりゃ~忙しくなるかもな」
「そうね。訓練施設もフル稼働しなくちゃね。あと設備課も」
と一緒に画面を覗いていた低身長メイドが、意気揚々としていた。
魔界と人間界は、カサンドラ大陸の左右に分かれており、中心には、カサンドラ海、北はカサンドラ火山地帯、そして、南にはカサンドラ砂漠が広がっている。
この砂漠地帯の地下深くに第一戦略室が配置されており、組織の拠点の中で一番の広さを誇る。
クリスタルハワー砂丘の地下、訓練施設A棟の一室にて男女が組手を行っていた。
女が右腕を突き出すと、男は突き出された右腕の横っ腹を左手で弾き、勢いを殺す。
次に女が左足を男の顔に目掛けて蹴り上げると、男は蹴り上げられた左足のすねを右手で掴んだ。
ピタッと時間が止まる。
女はフラミンゴの如く、一本立ちの状態、男は女の左足を右手で掴んだまま、左腕を女の方に突き出し、拳が女の顔面すれすれで止まっている。
「適わないですね。決まると思ったのですが・・・・」
「まだまだ、勢いが足りません。この左足・・・・魔を纏っていますが、弱いです。特別授業を考えるとしましょう」
二人は態勢を整え、何が足りないのか?今後の訓練内容をどの方向に特化させていくか?を男が女に教授している。
◇
女がポニーテールを揺らしながら、更衣室へと向かった後、男の元に別の女が近寄っていた。
フリフリの給仕服を着こなした低身長の女は、「はぁ~~」と溜息をつく。
「あの女、左足を掴まれたっ!洗えない!絶対に洗わないわ!って、廊下で騒いでいたわよ?この施設内の治安が悪くなっていく、一方だわ」
「しょうがないさ。なんせ、この僕はカッコイイからなっ!!」
男は、低身長メイドからタオルを受け取るとキメ側で恥ずかしいセリフを吐く。低身長メイドは溜息を更につく。
「素が出ているわよ。あと・・別に外見がいいとかじゃないでしょうが。あなた、あの女の心を触ったわね?それで、書き換えたと・・・・。そういうのは辞めなさいと何回言ったら・・・ほんと」
この男の得意魔法は、【精神汚染】。触れた相手の精神に干渉し、認識を変えることが可能だ。
簡単に魔法を使ってしまう為、よく怒られている。昔はある国の貴族一家に生まれ、この魔法を使って国盗りを成功した経緯があるが、その時に、サイトと出会い自分の認識を改めることとなった。
今は第一戦略室の常駐幹部兼第一戦闘団 団長並びに訓練所所長を受け持っている。そう、第一戦略室は組織内唯一の訓練施設でもある。そんな、幹部にさっきから強い口調で噛みついている低身長メイドは、この施設のナンバー2であり、第一戦闘団副団長である。
彼女の得意魔法は【解呪】。精神系による影響を受けない体質であることを自分なりに分析して、作り出した魔法である。呪いの類をある程度、無効化することが可能。このクズ男とは、幼馴染でもある。
「分かった。分かったって。でも、あのくらいだったらいいでしょ?そんな強くないし。それに、今夜あの娘と遊ぶことは、お前には関係ないだろう?」
あ~~楽しみだ~~と、このクズ男。まったく、反省をしない。
「あの女なら、開放してあげたわよ。この変態野郎」
低身長メイドが、精神干渉を取り払ったことを冷たい目を向けながら報告した。ウキウキだったクズ男はその場に崩れ転がる。
「え~~~~~。そんな~~~~~。あの娘、可愛かったから楽しみにしていたのに。プレイも、もう決めて、準備もしていたのに~~~~」
「この変態精神野郎。あの悪趣味に改造された部屋は、戻させたわ。あなた、ね~~。部下を巻き込むんじゃない!しかも、精神干渉までして、協力させるなんて・・・。乱交とか何を考えているのよ?クソ変態野郎」
口調の悪さがエスカレートしていく低身長メイド。クソ変態男を睨みつける。そんな、幼馴染の姿をみて、「可愛いな~~食べちゃいたい」と、ニマニマしている反省しないクソ変態男。
こういうやり取りは、常日頃から行われており、クソ変態男が問題を起こす→低身長メイドが説教する→周囲から夫婦ケンカに見られるが、パッケージ化されている。
◇
「で?ここに来るってことは、何かあったの?」
クズ変態男は、この時間、低身長メイドは趣味のティータイム中だと知っていた為、可愛い娘に手を出したのに!と悔しがる気持ちを抑え込み、要件を聞く。
「何か?何か・・・・・。なんだっけ?」
「おいおい、歳か?」
「失礼ね!あんたと同い年でしょうが!まだ、二十数年しか生きていないでしょう!?」
「ご、ごめん・・・」
低身長メイドの形相に、本気で謝罪するクズ変態男。
「もう。えっ・・・とね。そうだ。そうだったわ!クラウス様より連絡があったのよ。どうせ、あいつは端末見ないから、確認するようにって」
「端末?あ、あ~。配られたやつか。どこ置いていたっけ?忘れちまった」
「私が持ってきたわよ。ってか、本のしわ伸ばし用の重しに使わないでよ。これ、壊れやすいみたいよ?丁寧に扱って!」
「はいはい、分かりましたよ~~」
端末を立ち上げながら、適当に返答した。液晶画面に重要と書かれた項目を発見し選択する。
「ほう~~なるほど。前に兄貴が言っていた計画が動き始めるか。こりゃ~忙しくなるかもな」
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