心の傷は残り続ける

濃霧

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4地雷と盗聴器

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 「そう。多分、そうだと思うんだよね」
 犯人が誰なのか。そして、なぜ閉じ込めを行っているのか。そこに関しては全く分からないが、犯人が別にいるとするならば、この教室に盗聴器を仕掛けているということは極めて自然であり、それが最もありえそうな答えである。ただ、一つ疑問点を持つとするならば、少し盗聴器の位置が分かりやすいのではないか。という点だ。確かに、普段見ているコンセントに着目することはそこまでないため、ある意味盲点といえる。ただ、コンセントに着目した途端、自分も荻原さんも一発でこのコンセントプラグの違和感に気付いた。普通、盗聴器をばれないように仕掛けるならば、このようなただ差し込んだだけというコンセントプラグの使い方はせずに、盗聴器という役割以外を持った使い方をすべきなのだ。
 「となると、誰かが私たちをターゲットにしているという可能性が高くなるね」
荻原さんが言った。全くもって同意だ。
「そうだね。このプラグどうする?」
「まあ、盗聴器と確定したわけじゃないからぶっ壊すのもあれだし、二年五組の教室にでも放り込んでおくのがいいんじゃないの」
 やっぱり荻原さんは芯がちゃんとしているから信頼できる。特にその荻原さんの意見に対して反対する理由は皆無なので、自分はそのコンセントプラグを持って、走って二年五組の教室までたどり着いた。位置的には隣の隣である。念のため教卓に置いてあった毛布にコンセントプラグをくるんで教卓の上に置いておいた。
 一応、自分は外山から教室の留守番を頼まれているため、コンセントプラグを置いてくる作業は三十秒もかからず終わらせてすぐさま教室に戻ってきた。
 教室に戻ると、荻原さんがまたいつも通り自分の席に座って本を読んでいた。自らの行動に対して心配の念を一切抱くことなく、また自らの領域に入り込んでうまく切り替えている。もしかしたら、荻原さんは自分のことを信用してくれているのかもしれないが、あまりの切り替えの早さに少し自分は驚いた。しかし、それ以外は特に何も変わりはなかった。
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