アーサー王と100本の剣伝説

中村翔

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11本目

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地動説。
天動説。
地平説。(地球平面説)
世界の中心たるはこの"地"にて

「アーサー王の帰還である!」
「門を開け!」
「・・・それわざとやってるでしょ。」
「あっ、バレました?」
「アーサーが甘やかすからだ。」
「しかし私たちは運がいい!なんせアーサー様ともう一人。東の国のお偉いさんを通したんだから。自慢できます。おもに娘に。」
はて?東の国のお偉いさんとは?
「アーサー。行ったことがあるじゃないか。ほら。あの通り抜けただけの塀の高い国。」
「ではジェロが来ているということですね。」
「パーシバルは知ってるの?」
「旧知の仲というやつですね。古い友人です。少し変わったひとですが。」
「パーシーが変わってるということは相当だぞ。」
?。なにやら兵舎のほうが騒がしい。
「なにをやってる!俺も混ぜろ!」
「違う違う。混ざっちゃだめだって。」
「アームドパルト様。客人がいらしていてその方が剣聖と試合などをしてまして。で、今しがた終わったところです。」
「けんせいってなんだ?(なんですかね?)」
「アームド。アーサーも。知らないとは言えないはずです。アーサーに剣を教えた人ですよ」
「記憶にない。(ありません。)」
「まあ、この話はおいおいします。ジェロに会いましょう何か用があるかと。」
兵舎の一室。食堂にて。
「いやー!まいったまいった!剣聖が女の子だったとはな。パーシバルも少女にはウダツがあがるまいて。」
「いえ。少女だからこそあの剣の才があるのです。アーサー。アームド。コチラがジェロです。」
見た目は老人。しかして風格がある。
「で?ジェロさんはなぜこの国にきたの?」
「戦争をしに来たと言ったら?」
「!」
ジェロは東の国のお偉いさん。
その人が本気で攻めてきたというなら?
チャキ。
アームドパルトが腰の剣に手を掛ける。
それをアーサーが手で制す。
「落ち着きなさい。もしその気ならこの人の一存ではありません。訳を聞きましょう。」
「ほう。頭がまわるね。まぁ半分本気と言っておこう。アーサー王次第では本当になるやも。さてアーサー王は聖剣をお持ちですね?そして剣を浄化できるとか。」
それとこれとどう関係があるのか。
「アーサー王に示してもらいたい。聖剣の所持者に値するかを!」
ゴクリ。アーサーとアームドパルトが緊張していると。
「アーサー。つまりジェロは一緒に旅について行きたいと。そう言ってる訳です。」
アームドパルトが鞘でパコン。
『回りくどい!』
アーサーも一緒に唸った。

「では次の剣はまだと。ならいい場所がある。」
と、案内されたのは城の裏にあるゴロツキが住む、通称花嫁の町。
なぜ花嫁なのかは誰にも分からない。
その町の家の1つ。
その家は木の上の家。
その木に剣がある。
「家の人に許可とったの?」
「もちろん。ささ。抜いてください。」
「What's your name?そう。ブライド!」
パァーン!パパーン!
「アームドパルト。ヘイ。」パーン!ゴト。
「おめでとう!貴方は100人目の...え?」
「え?」
え?
え?
え?
「どうしました?100人目の?」
「100人目の、花嫁です?」
どうすんだ?
剣を抜くのはアーサー王じゃなかったのか?
男に花嫁っておかしいだろ。
「アーサー王。貴女が剣を抜いた。そうですね?」
「いいえ。アームドパルトが抜きました。」
「は?俺はただアーサーから剣を受け取っただけで。」
「聞いたか!みんな!アームドパルト殿が花嫁の剣を抜いたそうだ!」
花嫁の剣。
花嫁となる女性が抜き、抜ければ結婚式がうまくいくと言われ、式が終わった後また差しにくるという剣。またこの町の名前とは関係ない。
アームド!
アームド!
アームド!
怒涛のアームドコールが鳴り止まない。
アームドパルトが逃げた。
「あっ。逃げましたね。」
あー。確かに逃げたくなるよな。
「アーサー王。追いかけなくてよいのか?」
「アームドパルトが伝説を作ってくれると信じて。ナム。」
「なるほど。これがアーサー王の所業というわけですね。面白そうだ。」

その後アームドパルトが帰ってきたのは
それから一週間後だった。
アームドパルトが噂されたので
アーサーは仕方なく75日の魔法をかけた。

11本目の剣読了。
Thi・12本目の剣を始めますよろしいですか?

















魔眼名:繋ぎの魔眼
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