2 / 2
天鼠の恋人《誠視点》
しおりを挟む
吾妻誠、三十歳、独身。恋人はペットのコウモリ。人に言うと笑われるだけなので言わないが、誠は自分の現状を、悪くないと思っていた。
少し前まで一人ぼっちだったのだ。しかし、学生時代の先輩に押し付けられたコウモリとの生活は、誠の好奇心と性欲を満たし、幸福感さえ感じるようになった。
誠は今夜も、コウモリ姿に変容し、恋人でもあり、ペットでもある雄のコウモリ、てんそに抱かれるのだ。
「てんそ、舐めて……」
コウモリはオーラルセックスをするのだと、てんそと恋人になって初めて知った。
「誠、もう挿れるぞ。後でたっぷり舐めてやる」
てんそは、かわいい姿に反して、男前な性格をしている。飼い主をコウモリ姿に変容させる魔法を使う、特別なコウモリ。
コウモリのてんそをかわいいかわいいと可愛がっていたら、てんそは誠の方がかわいいぞと、トロトロに蕩かしてくれるのだ。
「てんそ、ずっと僕だけを愛してくれる?」
「ああ、誠も、人間と浮気するなよ」
「浮気なんかしないよ。僕はてんそのメスだもの」
最近、書いているコウモリが主人公の幻想小説は、なかなか評判が良いのだ。それも全て、てんそのおかげだと思っている。
誠は、てんそとの日々が出来るだけ永く続きますようにと、お月様にそっと願ったのだった。
少し前まで一人ぼっちだったのだ。しかし、学生時代の先輩に押し付けられたコウモリとの生活は、誠の好奇心と性欲を満たし、幸福感さえ感じるようになった。
誠は今夜も、コウモリ姿に変容し、恋人でもあり、ペットでもある雄のコウモリ、てんそに抱かれるのだ。
「てんそ、舐めて……」
コウモリはオーラルセックスをするのだと、てんそと恋人になって初めて知った。
「誠、もう挿れるぞ。後でたっぷり舐めてやる」
てんそは、かわいい姿に反して、男前な性格をしている。飼い主をコウモリ姿に変容させる魔法を使う、特別なコウモリ。
コウモリのてんそをかわいいかわいいと可愛がっていたら、てんそは誠の方がかわいいぞと、トロトロに蕩かしてくれるのだ。
「てんそ、ずっと僕だけを愛してくれる?」
「ああ、誠も、人間と浮気するなよ」
「浮気なんかしないよ。僕はてんそのメスだもの」
最近、書いているコウモリが主人公の幻想小説は、なかなか評判が良いのだ。それも全て、てんそのおかげだと思っている。
誠は、てんそとの日々が出来るだけ永く続きますようにと、お月様にそっと願ったのだった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる