また、いつか会えたら

咲良ミルク

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いつか、また会えたら

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 こんな幸せな日々はない。家は暖かい、この安全な布団で寝ることができる。僕はこの布団で寝るのが大好きだ。いつも夕方になるとお母さんが帰ってきてご飯を作ってくれる。食べ終わって少ししたら、お父さんも帰ってきてみんなで寝る。この生活が楽しかった。
 でも、今幸せな僕にも悩みがあって、それは本当の両親に会いたいと思っていることだ。僕には本当の両親がいて半年前に今のお母さんに拾われた。前の生活に戻りたいわけではないけど、外に出て探しに行きたい。
 だから僕は、窓が開いている日を狙って勇気を出して外に久しぶりに出た。でも外は危険だ。車とか自転車が通っていて危ない。だから気をつけながら探さなければいけない。僕が最初に行った場所が、夕陽が綺麗に見える河川敷だ。ここは、お母さんと一緒によく昼寝をしていた場所だった。ここは風が気持ちよくてお気に入り。でも河川敷には両親はいなかった。
 次に行ったのは、おばあちゃんの家だ。おばあちゃんはたまに家に行くとご飯を食べさせてくれた。今日は、蜜柑をくれた。冷たくておいしかった。けどここにもいなかった。
 最後に一番、心当たりがある場所にいった。そこは僕たちが生活をしていた小さな公園だ。ここで僕は寝たり、両親がくれるご飯を食べていた。この場所は人があまりこないから最適だった。公園に行くとお母さんがいるのが見えた。よくみると後ろにお父さんもいるのが分かった。うれしくて走っていくと、二人は最初すごく喜んでくれたけど後から怒られた。だから今、安全な家で生活していること、おいしいご飯が食べれていること、新しい両親ができたことを伝えた。そしたら、お父さんは喜んでくれたけどお母さんは何だか心配していた。だから僕は、
「大丈夫だから、安心してよ。もう会えないかもしれないけどまた、いつか会えたらいいな。」
とそれだけ伝えて別れた。お母さんは最後まで心配していたけど、笑顔で別れたから多分大丈夫だと思う。
 家に帰ると、玄関前で僕の名前を呼んで探していた。お母さんに、
「どこ行ってたの、心配したんだからね!次からはどこにもいかないでね。」
って、言われた。僕はみんなから愛されていと感じた。だから僕はお母さんに元気よく返事をした、
「ニャーーーーーー‼」
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