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楽園-ベッド・イン-(5)
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それからは、もてあそばれて、感じさせられて、思いっきり焦らされている。絶頂を味わわせる勢いでいじられているのに寸止めばかり。
ひどい、ひどいよ。おかしくなっちゃう。
このときのわたしはまさに“めくるめく”状態で、一向に解放されない地獄を味わっていた。
「これからだっていうのに、すでに限界そうな顔してるな」
「だって、こんなふうにされたら誰だって……」
リクはどれだけの女の子にこういうことをしてきたのだろう。
きっとわたしの知らない間にたくさんの女の子と経験してきたんだろうね。
やきもちとは違うこの疑問。わたしはリクのことをぜんぜん知らないんだなあと改めて思った。
「よその女にはここまで尽くさないよ」
「えっ……?」
「なんてな」
「嘘?」
「さあ、どうだろう。想像にまかせるよ」
指を引き抜いたリクがくすりと笑う。
誘惑の眼差しを向けてくる顔は見惚れるほどきれい。だけど、なにかを企んでいる顔でもあった。
そのため、身体は楽になっても意識は変わらず追い詰められていた。
「想像にまかせるって……。隠す必要あるかな? 隠さなくたってわか──あっ!」
言いかけて衝撃が走る。前触れもなく、いきなりリク自身に貫かれて息が止まった。
「痛かったか?」
「平気。ちょっと、びっくりしただけだから」
すっかり準備は整っていたから痛みはなかった。ただちょっと強引すぎて驚いただけ。
「ごめんな」
「ほんと大丈夫だから」
「いや、次からは気をつけるよ」
リクの心配そうな顔を見ていると、大事にされているのだと実感できる。
もっとも、リクは昔からやさしい。それを知っているからこそ、こうして一緒にいる。
だけど、わたしたちは恋人同士ではない。好きという言葉も交わしていない。
それでも肌を求め合ってしまうのはどうしてなのだろう。
快楽を得るため? さみしさを埋めるため?
だったら相手は誰だってよかったはず。
でもわたしはそうではない。わたしはリクだからいいと思った。
「リクになら、なにをされてもかまわない。だから遠慮しなくていいからね」
「そんなこと言われたら、ほんとにそうするよ」
「いいよ」
たくましい身体つきであることを、今日初めて知った。
服の上からではわからなかった鍛えられた背中に手を差し伸べて、筋肉の動きをたしかめる。汗で指がすべりながらも自分なりの愛撫をした。
リクもそれに呼応するようにわたしの首もとに顔を埋めてきた。
心臓の鼓動を感じる。初めて聞く彼の音にわたしは夢中になった。
「あぁっ……はぁ、んっ……」
リクが腰を進めてきて、質量を増したものが壁を擦り上げながら奥のほうに侵入してきた。その動きは最初から力強くて、乱れる息が吐息となって吐き出されるが、それすらもキスで吸い込まれ奪われていく。
リクの息遣いが荒い。
薄目を開けると、目の前のリクが眉間に皺を寄せ、ちょっとだけ苦しそうだった。
途端に愛おしさがあふれてくる。リクも余裕をなくすことがあるのだと。
ひどい、ひどいよ。おかしくなっちゃう。
このときのわたしはまさに“めくるめく”状態で、一向に解放されない地獄を味わっていた。
「これからだっていうのに、すでに限界そうな顔してるな」
「だって、こんなふうにされたら誰だって……」
リクはどれだけの女の子にこういうことをしてきたのだろう。
きっとわたしの知らない間にたくさんの女の子と経験してきたんだろうね。
やきもちとは違うこの疑問。わたしはリクのことをぜんぜん知らないんだなあと改めて思った。
「よその女にはここまで尽くさないよ」
「えっ……?」
「なんてな」
「嘘?」
「さあ、どうだろう。想像にまかせるよ」
指を引き抜いたリクがくすりと笑う。
誘惑の眼差しを向けてくる顔は見惚れるほどきれい。だけど、なにかを企んでいる顔でもあった。
そのため、身体は楽になっても意識は変わらず追い詰められていた。
「想像にまかせるって……。隠す必要あるかな? 隠さなくたってわか──あっ!」
言いかけて衝撃が走る。前触れもなく、いきなりリク自身に貫かれて息が止まった。
「痛かったか?」
「平気。ちょっと、びっくりしただけだから」
すっかり準備は整っていたから痛みはなかった。ただちょっと強引すぎて驚いただけ。
「ごめんな」
「ほんと大丈夫だから」
「いや、次からは気をつけるよ」
リクの心配そうな顔を見ていると、大事にされているのだと実感できる。
もっとも、リクは昔からやさしい。それを知っているからこそ、こうして一緒にいる。
だけど、わたしたちは恋人同士ではない。好きという言葉も交わしていない。
それでも肌を求め合ってしまうのはどうしてなのだろう。
快楽を得るため? さみしさを埋めるため?
だったら相手は誰だってよかったはず。
でもわたしはそうではない。わたしはリクだからいいと思った。
「リクになら、なにをされてもかまわない。だから遠慮しなくていいからね」
「そんなこと言われたら、ほんとにそうするよ」
「いいよ」
たくましい身体つきであることを、今日初めて知った。
服の上からではわからなかった鍛えられた背中に手を差し伸べて、筋肉の動きをたしかめる。汗で指がすべりながらも自分なりの愛撫をした。
リクもそれに呼応するようにわたしの首もとに顔を埋めてきた。
心臓の鼓動を感じる。初めて聞く彼の音にわたしは夢中になった。
「あぁっ……はぁ、んっ……」
リクが腰を進めてきて、質量を増したものが壁を擦り上げながら奥のほうに侵入してきた。その動きは最初から力強くて、乱れる息が吐息となって吐き出されるが、それすらもキスで吸い込まれ奪われていく。
リクの息遣いが荒い。
薄目を開けると、目の前のリクが眉間に皺を寄せ、ちょっとだけ苦しそうだった。
途端に愛おしさがあふれてくる。リクも余裕をなくすことがあるのだと。
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