7 / 10
(7)魔王の初めてのお友達
しおりを挟む
★魔王(IN勇者)サイド★
森の中を駆け抜け途中で人間の死骸を見つけたので
それらしい装備を手に入れる。
一番近い町まで300キロはあるが勇者の体ではすぐ近くだった。
最初は人間の体に慣れるため走っていたが
ステータスを確認すると転移術なるものが存在していたのだ。
魔王の時には城に引きこもっており使うことのない能力だったため
初めて使ったのだが便利だった。
町のすぐ近くらしいと思ったのは人間の声がしたからだ。
「きゃぁあああ!」
悲鳴だった。どうでもいいが初の人間としての挨拶くらいは
しておいてもいいだろう。
「コンニチワ、トモダチニナロウ。」
緊張の一瞬。ちなみに勇者などは人間にカウントしない。
挨拶は間違いないはずだが返事がない。
目の前でドタバタしているが返事くらいしても・・・
「バカじゃないの?!この状況みて助けようとかないわけ?!」
三人の少女たちがモンスターと戦っている。
邪魔をしてはいけないと思ってのおとなしめの挨拶だったが
気に入らないようだ。面倒だがいつものようにやるしかあるまい。
「我が名はアルデバン、不死の魔王である。よく来たな!人間ども!!」
・・・
ガン無視。ただし、モンスターには効果があったようだ。
我が身から増えた魔物は魔王城に多くが留まるため
こういった森の中のモンスターは野生のものである。
その分我の威圧には本能にしたがって逃げる道を選んだのだろう。
目の前でヘタリ込む少女たちの返事を待ってやる。
第一村人だからな、まずは人間の世界に溶け込まなくては。
「あんた・・・ 頭おかしいの?」
「よしましょ~、きっとかわいそうな人なのですよ、アスナ」
「いえ、彼からは凄まじい魔力を感じるわ、魔法使いのわたくしにはわかります。
本当に魔王みたいな威圧を発したわ。」
「まぁ、マリーがそういうなら、そうなのね。謝るわ。
バカだけどおかしくは・・・やっぱおかしいでしょ!
普通なら颯爽と現れて風のように倒してケガはないかの一言を
ってのが定番じゃない!」
なるほど、定番なのか・・・覚えておこう。
三人の少女は勝手に自己紹介を始めた。
「あたしはアスナ、剣士よ。危ないところを一応ありがとう。」
赤毛ロングのストレートの娘だ。非常に気が強そうだが素直でもあるようだ。
「私はフワリ、回復士なのですが、頭のほうは直せないです~。」
白銀のクルクルした髪をした娘だ。毒舌家なのか、素直なだけか。
「わたくしは魔法使いのマリーよ、いつもならもう一人狩人の子がいるんだけど
どうしても外せない用事ができてわたくしたちだけで狩りに来ていたの。
いつもはこんな失敗はしないんだけど・・・。」
三人の中で一番年上に見えるが年齢はわからない。
紫髪の腰までウェーブのかかったマリーが
そう言いつつちらりとアスナを見る。
「しーっよ!あとで謝るからやめて!」
慌てるアスナにニッコリほほえむマリー。
「じゃあこの方にちゃんと謝りましょう?」
「わ、わかったわよ!ごめんなさい!!」
顔をそらして言われた。
「別にかまわん。我はま・・・勇者の・・・
えー、勇者みたいな魔王みたいな人間だ。」
よし!とりあえずウソではない。それに勇者の名前も知らんし。
「さっきアルなんとかって言ってたじゃない。頭大丈夫?」
む・・・ あの名前を名乗っても恐れるに足らずか、今の人間は図太いな。
「ああ、その通り。我が名はアルデバン。不死の魔王だが知らないのか?」
「ああ~、わかりました。とりあえず町に戻りましょう。
今回のクエストは一度出直した方がよさそうですよ~。」
他二人も賛成しつつこちらを見る。
「とにかく一緒に行きましょうか?わたくし、強い人は好きよ。アルデバンさん」
マリーに腕を組まれる。よくわからないが友達とはこういうものなのだろうか。
森の中を駆け抜け途中で人間の死骸を見つけたので
それらしい装備を手に入れる。
一番近い町まで300キロはあるが勇者の体ではすぐ近くだった。
最初は人間の体に慣れるため走っていたが
ステータスを確認すると転移術なるものが存在していたのだ。
魔王の時には城に引きこもっており使うことのない能力だったため
初めて使ったのだが便利だった。
町のすぐ近くらしいと思ったのは人間の声がしたからだ。
「きゃぁあああ!」
悲鳴だった。どうでもいいが初の人間としての挨拶くらいは
しておいてもいいだろう。
「コンニチワ、トモダチニナロウ。」
緊張の一瞬。ちなみに勇者などは人間にカウントしない。
挨拶は間違いないはずだが返事がない。
目の前でドタバタしているが返事くらいしても・・・
「バカじゃないの?!この状況みて助けようとかないわけ?!」
三人の少女たちがモンスターと戦っている。
邪魔をしてはいけないと思ってのおとなしめの挨拶だったが
気に入らないようだ。面倒だがいつものようにやるしかあるまい。
「我が名はアルデバン、不死の魔王である。よく来たな!人間ども!!」
・・・
ガン無視。ただし、モンスターには効果があったようだ。
我が身から増えた魔物は魔王城に多くが留まるため
こういった森の中のモンスターは野生のものである。
その分我の威圧には本能にしたがって逃げる道を選んだのだろう。
目の前でヘタリ込む少女たちの返事を待ってやる。
第一村人だからな、まずは人間の世界に溶け込まなくては。
「あんた・・・ 頭おかしいの?」
「よしましょ~、きっとかわいそうな人なのですよ、アスナ」
「いえ、彼からは凄まじい魔力を感じるわ、魔法使いのわたくしにはわかります。
本当に魔王みたいな威圧を発したわ。」
「まぁ、マリーがそういうなら、そうなのね。謝るわ。
バカだけどおかしくは・・・やっぱおかしいでしょ!
普通なら颯爽と現れて風のように倒してケガはないかの一言を
ってのが定番じゃない!」
なるほど、定番なのか・・・覚えておこう。
三人の少女は勝手に自己紹介を始めた。
「あたしはアスナ、剣士よ。危ないところを一応ありがとう。」
赤毛ロングのストレートの娘だ。非常に気が強そうだが素直でもあるようだ。
「私はフワリ、回復士なのですが、頭のほうは直せないです~。」
白銀のクルクルした髪をした娘だ。毒舌家なのか、素直なだけか。
「わたくしは魔法使いのマリーよ、いつもならもう一人狩人の子がいるんだけど
どうしても外せない用事ができてわたくしたちだけで狩りに来ていたの。
いつもはこんな失敗はしないんだけど・・・。」
三人の中で一番年上に見えるが年齢はわからない。
紫髪の腰までウェーブのかかったマリーが
そう言いつつちらりとアスナを見る。
「しーっよ!あとで謝るからやめて!」
慌てるアスナにニッコリほほえむマリー。
「じゃあこの方にちゃんと謝りましょう?」
「わ、わかったわよ!ごめんなさい!!」
顔をそらして言われた。
「別にかまわん。我はま・・・勇者の・・・
えー、勇者みたいな魔王みたいな人間だ。」
よし!とりあえずウソではない。それに勇者の名前も知らんし。
「さっきアルなんとかって言ってたじゃない。頭大丈夫?」
む・・・ あの名前を名乗っても恐れるに足らずか、今の人間は図太いな。
「ああ、その通り。我が名はアルデバン。不死の魔王だが知らないのか?」
「ああ~、わかりました。とりあえず町に戻りましょう。
今回のクエストは一度出直した方がよさそうですよ~。」
他二人も賛成しつつこちらを見る。
「とにかく一緒に行きましょうか?わたくし、強い人は好きよ。アルデバンさん」
マリーに腕を組まれる。よくわからないが友達とはこういうものなのだろうか。
0
あなたにおすすめの小説
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
ベテランオッサン冒険者が、美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされてしまった。生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれて……。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる