女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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ワタウリたんまり

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 ワタウリは、木のてっぺんに成っている。風で種を飛ばすので、出来るだけ高い位置に実を付けるのだ。そんな訳で木のてっぺんと同じ高さで飛んでいると、結構フワフワ飛んでる種が居る。ケサランパサランだ。
追い掛けて捕まえるのは難しいので元を狩る。
割れて種がフワッと飛びかけてる実を見つけたのでカバンに入れる。一粒三十ヤンがたっぷり。種蒔時期って美人さんも言ってたし、今取れる実は殆ど完熟なのかも?昨日食えたのはラッキーだったか?

(人に見つからず、攻撃や悪意ある行動を避けながら食えるワタウリに向かって加速し、到着したらクリープ)

先に美人の要求に応えるのが吉と見た。
モコモコしてる実の近くに二つほど食えそうなのがあった。全部ゲットして食えそうなのにはナイフで傷を付けておく。臭くないよな?
食えそうなのは六つ取っといた。


 カバンにたっぷり。膝上ポケットに無理矢理二つ詰め、ジャンパーのポケットにも三つ。これでもう持てない。腹も減ったし時間は昼かな?日は大体真上に居る。早いけど帰ってカバン買うかな。人に見つからない様に飛んで帰る。

ブフリム共を解体した場所に戻って来たら肉だけ無くなってた。かっこいい名前の犬フォレストウォリスが食ったのかも?ナイフ4本ベルトに差して核十二個はタオルに包んで持ち帰る。おかえり五百ヤン!

 タマゲルを愛でつつ来た道を折り返し、行きよりゆっくり街に着く。
朝と違ってギルドはガラガラ。依頼書もほとんど残ってない。あ、ワタウリの依頼書あるじゃん。
種百個で三百ヤンとか買い取りと一緒じゃねーか。買取カウンターへ向かう。

「こんにちは、カバンが凄い事になってますね」

「ワタウリたんまり拾ってきたよ」

「凄いですねっ、ではこちらにどうぞ」

各ポケットの中身とカバンの中身をカウンターに並べて行く。途中溢れそうなので美人さんが籠を持って来てくれた。

「先ずはワタウリね。皮に傷を付けてあるこの六つはまだ食べられるから」

「まだ何か回収されたのですか?」

「臭いのを少しね」

「でしたら先にこちらを処理してしまいましょう。暫く掛かりますのでお待ちになって下さい」

「ちょっと井戸まで行ってくるよ」

苦笑いの美人は数人の美人を連れて種の選別とおやつタイムに入った。
こちらは井戸で核を洗っておこう。
井戸は宿屋の並びの道の真ん中にある。
そこが見える浅掘りの井戸で江戸時代みたいに上水を流してるっぽい。

ブフリムの核は膜に包まれている。臭い!
犬も食わないブフリムの膜をナイフで切除して核を洗うのだ。しっかり洗えば臭いも落ちる。
が…、はっきり言って割に合わん。タオル、洗って絞っても臭い!さらば、五百ヤン…。最後にナイフを洗うのに使ったらタマゲルに食わせてやろう。

洗い物を終えて買取カウンターへ戻ると確認は終わっていたようだ。

「待たせたかな?」

「大丈夫ですよ。では臭い方の確認をしてしまいましょう」

ベルトに差したナイフ四本と核十二個を並べる。

「取り敢えずこれだけ」

「ナイフ四本とブフリムの核十二個ですね」

種は四千二百四十四個も入ってた!と言うより食べられる実の方には使える種が少ないのだ。完熟の実には大体百二十~百五十個くらい使える種が入ってるそうだ。
で、計一万七千三百九十六ヤン也。四ヤン払ってキリよく一万七千四百ヤン、銀貨十七枚と銅貨四枚受け取った。半日仕事だったがバイトの日給くらいあるな。
カバンの中身がまだ仕分けられてないので宿屋に行って勘定するか。


「また来たな」

「まだ女を連れ込めないんでな。一泊で」

三千ヤンと昨日と同じ木札を交換し、部屋に戻る。
ベッドに外した装備を寝かせ、椅子に腰掛けカバンの中身を取り出す。
鉄貨、鉄貨、銅貨、鉄貨…。仕分けながら並べてく。

「ん?」

思わず口に出たが指輪入ってた。ブフリムは落ちてる物を拾う習性でもあるのだろうか?
呪いとか掛かってたらヤだしギルド送りだな。
金は鉄貨八十枚、銅貨四枚、銀貨三枚だった。
臭い袋の中身は運次第だから宝くじ感覚で取っていくしかないな。その内金貨とか出たりして。

鉄貨百二十九枚、銅貨十五枚、銀貨二十一枚。総額二万二千六百二十九ヤンになった。
昼飯食って買い物しよう!
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