女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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屋根の完成

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 テントでテイカが料理の下拵えしてた。

「おかえりなさい。材料を切る事しか出来ませんでした」

「もう少し乳繰り合っておけば良かったかな?」

「続き希望」

「あー、イゼッタの美味飯食いたいなー」

「直ぐ作る」

「舐りますか?挿れますか?」

「後で中出しするからイゼッタの手伝いをしておけ。屋根作るから出来上がったら呼んでくれ」

料理が出来るまでだからあまり時間は無いが、やらなきゃ終わらないならやるっきゃ無い。

 木釘とハンマー代わりの石をポケットに詰め込んで、板を抱えて飛び上がる。屋根の端から順番に、上から下へと板に木釘を打ち込んで行く。ハの字になるよう斜めに打つと真上にすっぽ抜けない。釘打ちが下手な訳じゃないんだからね!
板一枚に十八箇所だからまだまだ木釘は必要だな。
板を一枚貼り付けて石の限界を知る。石で木釘を打つと持ち直したりで時間が掛かるので片手斧の背で叩く事にした。やはり柄があるとやりやすいな。スピードアップはしたものの、片側の半分程でご飯が出来た。下でイゼッタが呼んでいるので飯にしよう。

夕飯は生干し肉と野菜のスープにソーサー。
店で買った豆が入ってる。シルケでは豆も種と呼び、このスープに入ってるのはマタの種。食ってよし、植えて良しの種だそうだ。丈夫で手間無しらしいので、畑を作る機会があれば撒いてみても良いかな?

食後は三人で水浴びし、テイカとの約束を果すべく前後運動した結果、湖の水を汚してしまった。イゼッタとも擦りあって愛し合った。


 イゼッタの口で気持ちの良い朝を迎えた俺は飯を食って早速屋根作りだ。
テイカは木釘の更なる量産、イゼッタは石を切る練習をしてもらう。

板を貼るのは単純作業なので昼前には終わってしまった。出来立てホヤホヤの木釘を受け取り横に貼る角材を下から付けていく。二本打ち付けて一段瓦貼り。その後上まで一本打ち付け一段瓦を繰り返す。全体の四分の一程で木釘が尽きた。カバンを引っ提げ木の実でも取ってこよう。

イゼッタは水で切るのを諦めて風で切る事に決めた様だ。風の円盤をできるだけ大きくして岩に対峙してた。頑張れー。

テントに戻ってテイカと一緒に干し肉を炙っていると匂いに釣られたイゼッタが帰って来た。

「肉と木の実しか無くてすまんな」

「肉とカケルがあれば良い」

「あたしにもお情け下さい」

仲良く肉を頬張った。
午後はイゼッタに屋根の天辺の丸太を加工して貰うので石切はお休み頂いた。
テイカには木釘を頼んでいたが充分な数が出来てる感じなので掃除と洗濯を頼んだ。

丸太に屋根の角度分の削りを入れる。
旋盤で慎重に切って行くが何度も失敗していた。それでも瓦を貼り終える頃には何とか形になっていた。労いに抱き締めてキスしてやる。
天辺を乗せて木釘で固定し、屋根のはみ出しをイゼッタに切って貰って屋根が完成した。
もう殆ど家だ。ただ、窓とドアがない。
外壁の一箇所と内壁には強度低下を抑える為に、屈まないと入れない程の小さな入口しか開けてないのだ。

今日からこの《ほぼ家》で寝るのでテントはバラして再利用する…前にやらねばならない事があった。

「テイカー、掃除やら洗濯は終わったか?」

「掃除は既に終わりました。後は洗濯物を干すだけです」

洗濯物をテントの中に避難させ、テイカを中に、俺とイゼッタは屋根の上に飛ぶ。雨漏りチェックだ。

「イゼッタ、よろしく」

呪文と共に水の球がバチャバチャと屋根に落ちて行く。暫くして雨に打たれた《ほぼ家》に入ってみた。

「テイカ、雨漏りはあったか?」

「ありませんでした」

屋根に近付いて見てみるが、湿り気も無くしっかり屋根になっていた。良かったー。

「カケル様、屋根の完成おめでとうございます」

「ああ。後は窓とドアだな」

「あ、一つ良いですか?」

「何だ?」

「家に上がる階段を作って欲しいのです」

俺は飛べるし二人は運動神経も良いので忘れてたが、高床なので地面から一ハーン程浮いてるんだよな。快諾した。

明日は一日休みにして街に行こう。風呂に入って買い物だ。
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