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娼館に行く
しおりを挟む翌日は、仕事に向かうカロと護衛を見送って、俺を含む他の者は寝具店に向かう。リアは以前買ったと言うライトグレーのローブを纏い変装はバッチリと言い張るが、メイドは何も指摘しなかったのだろうか?ミステリアス美女を見て逆に中身が気になると。軽く《阻害》しておいた。
「旦那さまーおかえりなさーい。皆さんもおかえりなさい。もしかして今日出発ですか?」
「ギルドからの連絡があるかも知れんので近い所に待機しておこうかなーって感じだ」
「お店のお手伝いをして下さるんですね!さすが旦那さまです!」
「俺とイゼッタとリアは作業があるからパスで」
「ひどい旦那さまです!」
何とでも言うが良い。俺は属性魔石を作るのだ。荷車に乗ったらミズゲルの核を全部出し、数を数える。水の属性魔石にした物が二十六個、洗っただけの核が千十八個。水と光の属性魔石を各五百個作ろうと思う。
「イゼッタは光、リアには水の付与をお願いする」
「私初めてですのでどうしたら良いものか…」
「先ずは一粒やってみよう。水を一滴垂らす感じで魔法を捻り出してみて」
小さく固めて魔力を込めて、ほんのり光る砂粒大の魔石を指にくっ付けリアの前へ。リアは目の前の砂粒に指先を向け、ごにょごにょと集中してる。やがて人差し指の先から魔力の篭っているであろう水滴がぽたたたたーっと落ち出した。魔石から光が消えて、付与は成功したようだが水滴が多くて荷車が濡れてしまう。お皿あったかな…。
「カケル、お皿」
気の利く子だ。だがそれは皿とは言わん。お椀だ。
リアはノーノ程の制御は不得手と見える。指先だけで無く首筋にも滴っているからな。お椀の中に魔力を込めた砂粒を一摘みして、その中にぽたたたたーっとしてもらうと、光が消えて水も零れず上手く行ったように見える。リアの作った属性魔石とノーノの物を《鑑定》してみたが、誤差程度だったので問題無しとした。詳しくは省くがノーノ凄い。
「リア、やったな。お椀の中で作れば一気に何個も作れる上に性能のズレは誤差程度だぞ」
「魔力は殆ど使いませんが疲れますね…。魔法ギルドには明るくありませんが、彼処ではこの様な作り方は絶対にしておられませんでしょうね。画期的過ぎです」
「ギルドの魔石は大体大きい」
「石が大きい程付与に込める魔力も増えるのかな?」
「カケル様が封じた魔力が多いので、付与に掛かる魔力が少なくて済むとも考えられますね」
「ギルドの職人、ちゃんと魔力を封じれて無いとか?」
「んー、魔力の譲渡っておいそれと出来る事なのか?」
「普通は魔法が使えないとなりませんね。魔力に属性を与えて放出するのですから」
「カケルは子種の放出と同時に魔力の放出を覚えた。だから出来る」
「これから魔法を齧る男は娼館に行くか彼女作らなきゃな」
「その場合、女性はどうしたら良いのでしょう?」
「男と同じく快感を耐えながら魔力を練るのかなー?」
「誰かで試す?」
「同意があればな。一先ずコレを作ってしまおう」
今迄一粒ずつやってて面倒だった核の《集結》もお椀の中で一気に出来た!魔力の補充も同様に、軽く揺さぶり掻き混ぜながら均一な状態の魔石に加工出来た。
その中から五百粒をイゼッタに、残りをリアのお椀に流して付与を待つ。食器箱からスプーンを取り出して来たイゼッタは魔法で光るスプーンを作り出し、お椀の中身を掻き混ぜた。そんなんでも作成できちゃう魔法ギルドの秘匿情報って一体何なのだろうか?一方のリアはお椀にチョロチョロ水を注ぎ完了。水に沈んだ砂粒が完成した。
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