女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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二の鐘

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 たっぷり歩いて健康である事を噛み締めながら回復し、門前に辿り着いた。まだ昼前なので列も無く、すんなり街に入れたよ。先ずはギルドで事務処理を済ませ、序にダンジョンの事でも聞いておこう。

「貴方達二人だけ?出来ればもう二~三人集めてからの方が良いと思うわよ?」

「そんなに深くは潜らないつもりだよ。一日一階、行けないだろうし」

「あら、見かけによらず慎重なのね」

「慣れるまではね」

「良かったら、良さそうな人探してあげるけど?」

「一先ずは良いや。準備もあるし、宿屋も探さなきゃな」

フランクな話し方だが今回の受付嬢も当たりだった。事務処理を終えた俺達はダンジョンの情報を聞いてギルドを後にした。準備も宿屋探しもするのだが、先ずは街をウロウロしたい。

 この街の名はサライプラマ。以前イゼッタに聞いた事があったような気がするダンジョン都市だ。エディアルタからはだいぶ離れてるので露店にも店舗にも俺の作った棒は転売されてないようだ。食料を買ったり買い食いしたりで街を見て周り、最後にダンジョンの入口を訪れた。
小山の壁面に入口があり、補強の漆喰と屋根が白く美しい。その横には壁面を利用した建屋が並び、受付等を行っているようだ。受付の男に、明日から入ると言って説明を聞く。入場料は一人五万ヤン。ダンジョン内で一泊すると+一人五万ヤン。料金の更新は二の鐘なので、その時間に入る方がお得なのだと。で、地下十階を超えた辺りから元が取れて来るのだそうで、そこ迄のルートには鎖が付けられているのだそうな。

「エージャ、二の鐘ってどんくらいだ?」

「普通ですと夜明けに一の鐘、二オコン後に二の鐘です」

「其方の女性の言った通りです」

受付が言うと、コーーーンカーーーンと鐘が鳴った。

コーーーンカーーーン

コーーーンカーーーン

コーーーンカーーーン

「今のが四の鐘ですね。お昼ですので受付を一旦締めさせて頂きます」

俺達はもっと前に買い食いしてしまったが、今日はここまでにして宿屋に向かおう。街をウロウロしながら良さげな宿を探しておいたのだ。
風呂無しだが部屋の広さに定評のある宿で、一部屋が十ハーン四方程もあるらしい。宿に着き、チェックイン。値段はそこそこした。フロントの奥は酒場になってるので、夜にでも寄らせてもらおう。鍵を受け取り三階へ向かうと情報通りの広い部屋で、隅にベッドが並んでる。此奴は使わんので《収納》へ仕舞い、代わりに雑木マットを積み重ねた。

「随分柔らかい木なのですね」

「スキルで柔らかくしてるんだよ」

「お店の商品にしてみたら如何でしょうか?」

「家具職人が食えなくなっちゃうからダメだぜ?」

「成程」

広々としたスペースには洗い場兼水漏れ防止の床と浴槽を煉瓦で作る。更に、湯気を集めて窓から外に出す屋根も拵えた。ヤリ部屋でも作ったので慣れたモンよ。

「コレを作る為にこんな広い部屋にしたのですね」

「ああ。俺のコレ、こんなだろ?男には見せたくないのさ」

「女湯に入れば良いのです。皆気に入りますよ」

「ちっちゃい子やお年寄りに気に入られても流石にな」

「節操ある方で益々惚れてしまいます」

「ちっちゃい子のママやお年寄りの娘とかなら大歓迎だがな」

「節操無くても大好きです!」

クルクル回る掌を取ってペニスケを握らせ、夕飯までイチャイチャした。

 酒場での夕飯はそれなりに美味かったが冒険者が多くて凄く騒がしい。広い部屋にパーティーで泊まる輩が多いと言う事なのだろう。二つあったベッドはジャンケンでもして決めるのだろうか?
向かいの席では酒を飲んで気が大きくなった男が女達に絡んでボコボコにされてるよ…。多分、素面で行っても負けるだろうな。

「何?」

ボコボコし終えて息巻く女が絡んで来た。ステゴロでやりきれるから前衛だろうか。腰まで伸びる赤いロングヘアがミーネを彷彿とさせる。比べるには値しない程度の力だが、顔は中々キレイだな。
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