女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

もる

文字の大きさ
638 / 1,519

添加物

しおりを挟む


 サミイ以外がセカンドハウスに戻り、翌日。

「弟分か!」「弟分だな!」「おとーとだぜ!」

男になった少年隊は弟分が出来て嬉しそうだ。あくまで弟分であって弟ではないぞ?友恋とワーリンも顔見せしたいと言う。そんな訳で彼等は本日休業で赤ちゃんを見に行く事となった。

「あまり頻繁に行くのもどうかと思うが、取り敢えず家政婦の人に聞いてみようか」

「カケル様、私は行商がありますからこれで帰ります」

「我も作物の収穫があるので名残惜しいが戻る事にする」

シャリーとリームは仕事に行くそうだ。そしてリュネとミーネはカラクレナイのご飯があるので既に島に帰ってる。フラノノは休息。テイカはセカンドハウスの仕事を手伝うと言う。ブチ姉妹も赤ちゃんを見たいって言うので交代した形だ。世話係の三人は、見たら作りたくなると言って辞退した。少年隊顔真っ赤。ヤる事ヤってんなー。
そんな訳で、嫁二人、少年隊と友恋ワーリン、ブチ姉妹、そしてネーヴェが寝具屋に行く事となった。俺は仕事しようかなーって、装備を確認し空に上がった。

 ノーズコーンに乗り込んで、トカゲモドキの雄を探す。禁断のED治療薬を作るのだ。勿論俺が使うんじゃないぞ?テッチー姉妹の父親用だ。
《逃げる》に指示をし一直線に飛んで行くと、ダンジョン産より小型だが、何時も食べてる赤い奴が眼下を飛んでいるのが見えた。
ノーズコーンを仕舞い、初めての長剣を両手持ちにして落ちて行く。狙うは首だ。《強化》を重ね掛けして首ギリギリを通り抜けた。剣道だと胴、ソフトボールだとバスターだな。
ミーネの鍛えたシャムシールが、トカゲの鱗にめり込んで、皮と肉を斬る。衝撃が凄い。バントみたいに刃を押さえてたら左手逝ってたかも知れん。重ね掛けした《強化》のおかげで耐えられた。
頸動脈の一本を切り離す事に成功し、夥しい血を流しながら地面へと落ちて行くトカゲを、今度は飛び上がって更に首を斬り付ける。流石に骨までは斬れないが、左右の頸動脈を斬る事に成功。落ちて行くトカゲを追い掛けて、着地前に《収納》する事が出来た。

「スキル無しではやれないなー」

素直にそう思うが、トカゲ相手では仕方無い。少しずつ鍛えて行こう。ノーズコーンに収まって島へと飛んだ。

「主様、飛んで来たのか?」

仕事終わりと思われるリームがお迎え一番乗り、と言うかたまたま玄関前に居た。

「トカゲを狩って来たんだ。勃起薬を作りたいんだが作り方知ってるか?」

「主様、それ以上硬くして破裂しても知らんぞ?」

「俺が使うんじゃ無いよ。知り合いがインポでな。治してやろうかと」

「インポ?よく分からんが勃起しなくなる病なのか」

「そゆことだ」

「普通の人の子ならば煮出して薄めれば勃起するだろうさ」

「姉さぁん、適当な事言っちゃいけませんよ~」

玄関を開けてリュネが姿を現した。

「添加物を入れて煮出す事で、効果が強過ぎた時に破裂を免れるのです」

「俺の時は野菜とかナマコとか入れてたな」

「運が良かったのですね。具材の中に添加物があったのでしょう」

「もりもり食べて三日三晩ヤり続けたがな」

「羨ましいです~」「ウム」

「所で、添加物ってなんだ?」

「人の子の使う名前は分かりませんが、丸くてぷよぷよする生き物ですね」

「そうなると、ナマコしか考えられんな」

「カケルーごはーん」

倉庫からカラクレナイが出て来た。もうそんな時間か。

「昼飯食べたらナマコ採りして来るよ。カラクレナ~イ、ご飯食べよ~」

飛び込んで行く俺の目の前が真っ暗になる?ぬめっと湿って柔らかい。カラクレナイの舌だ。

「アエウ、おいひーあぃがふる」

トカゲの血が付いてたんだった。レロレロくちゃくちゃ。胃の中に入ったら戻って来れなそうなので、必死に舌にしがみ付き、食堂に着いてペッてされた。

「ふう…。咀嚼され掛けた…」

「飲み込まれないでくださいねぇ」

「トカゲの血と臟があるんだが、食うかな」

食べるそうだ。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・

Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・ 転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。 そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。 <script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

処理中です...