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もしかしてだけど
しおりを挟むクリューエルシュタルトのギルマスが終わりと言うなら終わりだろう。報酬はギルド証に自動振込されると言うので何処に居ても良いらしい。
「街に戻ってご細君に無事を伝えるのが良いだろう。俺達は動いて無いし、少し体を動かしたいな」
「そうだな」「同意だ」
マッチョボーイズもそう言うし、カロの事も心配だな。
「私達はどーするー?」
「依頼、無さそう…」
「クリューエルシュタルトには黒糖なる甘味を買いに来たのでした」
「あ、私もー」
女達もクリューエルシュタルトに用があるのだと。
「なあ、もしかしてだけど、俺の荷車に相乗りしたいのか?」
「おお、乗せてくれるのか!気が利くじゃないか、流石カケル殿」「「流石流石」」
示し合わせていたな、このマッチョは。仕方無い、乗せてやるか。荷車を出して乗り込ませ、空高く舞い上がった。
「ああ…、やはり目を開けられん…」
ルウェインは終始固まっていた。
昼前にクリューエルシュタルトに着いて、ギルド前で皆の荷物を出す。
「「カーケルー」」
二体の可愛いが飛んで来た。イゼッタはともかくネーヴェはヤバいので《強化》して受け止める。
「女の匂い」「またなの?」
速攻でバレる。小走りでやって来るテッチー姉妹にはカラクレナイが一緒だ。何時もなら我先に突撃して来るのに、成長したなぁ。
「奥さん、ごめん…」
「仕方無し」「カケルだし」
「ご細君にネーヴェ様。カケルを借りて申し訳無かったです」
「ジョン、その子はやんごとなき人なのか?」
「ネーヴェ様だ。カケルの百倍は強ぇから、絶対様だぞ?」
迂闊な事言いそうなマッチョボーイズにジョンが念を押す。百倍とか、そんなレベルじゃ無いけどな。
「そっちの子供等はカケル殿の子か?」
「こっちの可愛いテッチーと、可愛いラッテは街の子だよ。可愛いカラクレナイは俺のマイエンジェルだ」
一応紹介してやろう。
「その二人はペリリーヌ商会の娘達だ。以前はすまんかったな」
商会の名前初めて聞いたぜ。
「カララなの」「テッチーです」「ラッテです」
「カケル、この子も様、なのか?」
「様だな。怒らせると大人が出て来るぞ」
「そうか…」
二言三言話をし、俺の無事を確認すると、イゼッタ達は踵を返して戻ってく。商会にシャリーとティータを置きっ放しにしてるのだそうだ。
「荷物の仕分けも終わったようだし、俺はそろそろ帰るとするよ」
「昼飯食ってけよ。持ち込み分使って無ぇし、ギルドが出すぞ?」
今回持ってった食料は俺達だけの分で無く、途中で回収するだろう避難民や他の街への物資だったりした。だが俺が持ち込んだ獲物の肉で食料は賄えた為、使わずに済んだのだ。その分の金が浮いたので飯くらい奢ってくれるんだとさ。
カロは元気に仕事に向かったと聞いたし、奢ってくれるならご相伴に預かろう。マッチョと美女が宿に荷物を置きに行くと言うので俺とジョンはギルド近くの飯屋に向かう。
「あ、先行っててくれ。お花摘みしてくら」
「お花摘みってなぁ…」
ジョンがお花を摘みに行くと言って走ってっちまったので、一人飯屋に入って机を用意してもらった。これ一番居た堪れないヤツ。
ジョンが戻り、マッチョと美女が合流し、奢りにしては軽めの昼食を味わう。
「ジョンくんや、そんなんで足りんのか?」
「腹一杯だと眠くなっちまうからな」
「酒も飲まんのか?」
「昨日懲りた」「「「うむ」」」
「けどねー、食べたら動かなきゃねー」
「ぶよぶよに、なっちゃう…」
「この辺りで狩れる獲物なんてゾーイくらいですかね」
「ああ、街の外に居る奴は飼ってんだ。狩っちゃダメだぜ?」
「我等も体を動かしたいな」「「うむうむ」」
「だったらさ、ダンジョンにでも行かねぇか?」
「「「ダンジョン?」」」
「けど、お高いんでしょう?」
あれ?この流れ…。
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