女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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丸く収まる

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 鮮やかでいて深みのある緑色は細かくキラキラ輝いて、シンプルに加工された丸みのあるシルエットはまるで巨大なカナブンだ。特にメットは単品でもそう見えた。そんな派手派手普段着に袖を通す。施設の業務を行うラビアン達もチラチラと此方に興味を示している。

「うん。着てしまえば派手も糞も無いな」

「そ?なら塗る?茶色く」

「…いえ、結構です」

モノは良いのだ。それにカナブンやハナムグリなんてシルケで見た事が無い。俺が黙っとけば全て丸く収まるのだ。今度の鎧は丸みを帯びたフォルムで、関節の可動性を得るために外側にゆとりを持たせたデザインになっている。メットが無ければ皮の服にも見えなく無いが、エメラルダスは体を覆う面積が多いコレは皮鎧であると言う。ならビキニアーマーは何なのかと問うと、アレは硬いから革鎧なのだと。納得。

「ビキニアーマーはあるのにビキニは無いのか?」

「無いわよ?人の名前だもの」

島の名前では無かったようだ。

「ならこの鎧はエメラルダスアーマーだな」

「あは、嬉しいけど普及はしないわね、派手だもの」

やっぱり派手だと思ってたんかい。エメラルダスは海竜の皮鎧をメンテすると言ってコンパクトに纏めると、風呂にも入らず施設を出てってしまった。

「……皆、率直に、どう思う?」

「派手ですね」

ド直球だな。俺も同感だ。

「ギルドに行ったらギョッとされそうです」

有象無象はともかく、愛娘に引かれたら泣いてしまうかも知れん。

「おちんぽ様の所が柔らかくなりましたね」

ミスリル装飾が無くなった以上に素材が柔らかくなったからチンピクの振れ幅が大きく、形その物は逆に唯の円柱で、反り上がったアイツが納まると中身が詰まってそうな感じがリアルになった気がする。

「肌触りは前の物よりツルッとしてますね」「温かさが伝わって来ます」「ふむ…、皮が薄いのでしょうか」

皮自体はそれ程薄くは無いのだが、柔らかいのでペニスケを擦る感触が伝わって来る。素材の厚みを確認すると言ってペニスケを外した女達は、ペニスケを見るのもそこそこに、アイツをペロペロ舐り始めた。其方が目的か。


 ラビアン達を楽しませて島に戻ると島の者にも注目される。

「カケル、ビカビカー」「キラキラしてるの」

殆どの者はこんな感想。キラキラ、ツルツル。オノマトペたっぷりだ。

「貴族は好きそう」

「皮にこのような価値があると知れば、養殖化を諦めなかったかも知れませんね」

「平民相手でも、全部に使うんじゃ無くて、装飾に使うとかすれば量を抑えて儲けが出ますね!」

商材的な面で見る物も居る。我が妻達は賢母であらせられる。

「皮も食えそうではあったがな。主様の家計の為なら残すとしようか」

「トカゲ共にも皮を残させるか?」

飼育する立場からの意見も出る。餌の分は自由に食べさせる事にしておいた。

「私の鱗の方がキレイでぇす」

これは意見でも感想でも無いな。撫でとくしか無い。

 島でのお披露目が終わり、昼食を食べて昼の部へと出る。列成す主婦達は少し引いていたが非番の冒険者からは受けが良かった。勿論全身揃えは拒否されたが。
昼の部を終えてカロ邸へ。迎えに出て来たアルネスはすっかりお腹が大きくなって、ラビアンに手を取られてやって来た。

「いらっしゃいませカケル様。随分様変わりなされましたね。ご立派でございますよ」

「アルネスも立派になって。動くのが辛いようならラビアン達に任せて良いからな?」

「お心遣いありがとうございます。少しでも動いていた方が良いと言われておりますので、無理の無い程度には動こうと思っております。ささ、中へどうぞ」

アルネスの手を取って玄関へ。そこには同じく立派になったシャリーとフラノノが待っていた。

「いらっしゃいませカケル様。忘れられたと思っていましたよ」

  「もう暫くしたら、出てしまう所でした」
「産まれるとなれば連絡が行くだろうがな」

皆も大変だろうが心穏やかに居てくれ。早速検診しようか。




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