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開戦じゃ
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数十分後。
俺達はグランオーリスとマッサ・ニャラブ共和国との国境上空にいた。
「これは……」
地上を見下ろす。
戦場は激戦の様相を呈していた。
広い平野に様々な魔法が飛び交い、色とりどりの魔力がそこかしこで閃いている。
断続的に轟く爆音の合間には、甲高く響く剣戟の音。そして雄々しい喊声が聞こえてくる。
「よかった。まだ持ちこたえてはいるようです」
コーネリアが緊張感のある声で言うが、上から見れば押されているのがよく分かる。
グランオーリス側には防衛陣地があるとはいえ、数はマッサ・ニャラブの方が三倍以上多い。
防衛陣地の一か所でも破られれば、均衡はいとも簡単に崩れるだろう。
瘴気の発生がグランオーリスの陰謀。そんな子供だましの戯れ言で侵攻してくるなんてな。許すわけにはいかない。
「まずは戦闘を止める」
「あっ」
驚くコーネリアとセレンをよそに、俺は空へとダイブした。
重力に引かれ、落下していく。目指すはマッサ・ニャラブ軍のど真ん中だ。
俺の全身が黒いオーラに包まれる。そして、急加速。
音さえも置き去りする凄まじい速度で、俺は大地と衝突した。
ドーム状に広がった墜落の衝撃波が、マッサ・ニャラブの軍列を派手に吹き飛ばす。
「な、なんだッ! 何が起こったッ!」
「何か降ってきたぞ!」
「やべぇおッ! これは本当にッ!」
巻き上がる砂塵の中、怒号のような声が飛び交う。
視界を遮る砂塵に紛れて、俺はマッサ・ニャラブの指揮官を探した。
兵士達はみな男だ。つまり、ジェルド族じゃない。アルドリーゼはここにはいないのかもしれない。
混乱する軍列をかき分けていると、最も豪華な鎧を纏うおっさんを発見する。象のようでもあり牛のようでもある巨大な獣にただ一人騎乗しているところを見るに、どうやらあいつが指揮官のようだ。
「あの者はなんだっ!」
「わが軍の兵じゃないぞ!」
「空から降ってきた奴だお! 敵の刺客だお!」
砂塵の煙幕が薄まってくるにつれ、兵士達が俺の存在を認識し始める。
だが、その時には俺は指揮官の目前にまで迫っていた。
「王をお守りしろッ!」
周囲の兵士達が俺を止めようとするが、そんなもの無意味だ。兵士達の間をすり抜け、押し飛ばし、ちぎっては投げちぎっては投げ、という感じだった。
指揮官の側にいる兵士達は全員がもれなく神スキルを持った実力者だったが、俺にはまったく通用しなかった。
そして俺は跳躍。騎乗する指揮官に肉薄した。その首ねっこを掴んで引きずり下ろしてやるぜ。
ところが。
「ヌンッ!」
指揮官が放った投石が、俺の顔面に直撃。
その威力たるや凄まじく、俺は明後日の方向に吹っ飛ばされてしまった。
俺達はグランオーリスとマッサ・ニャラブ共和国との国境上空にいた。
「これは……」
地上を見下ろす。
戦場は激戦の様相を呈していた。
広い平野に様々な魔法が飛び交い、色とりどりの魔力がそこかしこで閃いている。
断続的に轟く爆音の合間には、甲高く響く剣戟の音。そして雄々しい喊声が聞こえてくる。
「よかった。まだ持ちこたえてはいるようです」
コーネリアが緊張感のある声で言うが、上から見れば押されているのがよく分かる。
グランオーリス側には防衛陣地があるとはいえ、数はマッサ・ニャラブの方が三倍以上多い。
防衛陣地の一か所でも破られれば、均衡はいとも簡単に崩れるだろう。
瘴気の発生がグランオーリスの陰謀。そんな子供だましの戯れ言で侵攻してくるなんてな。許すわけにはいかない。
「まずは戦闘を止める」
「あっ」
驚くコーネリアとセレンをよそに、俺は空へとダイブした。
重力に引かれ、落下していく。目指すはマッサ・ニャラブ軍のど真ん中だ。
俺の全身が黒いオーラに包まれる。そして、急加速。
音さえも置き去りする凄まじい速度で、俺は大地と衝突した。
ドーム状に広がった墜落の衝撃波が、マッサ・ニャラブの軍列を派手に吹き飛ばす。
「な、なんだッ! 何が起こったッ!」
「何か降ってきたぞ!」
「やべぇおッ! これは本当にッ!」
巻き上がる砂塵の中、怒号のような声が飛び交う。
視界を遮る砂塵に紛れて、俺はマッサ・ニャラブの指揮官を探した。
兵士達はみな男だ。つまり、ジェルド族じゃない。アルドリーゼはここにはいないのかもしれない。
混乱する軍列をかき分けていると、最も豪華な鎧を纏うおっさんを発見する。象のようでもあり牛のようでもある巨大な獣にただ一人騎乗しているところを見るに、どうやらあいつが指揮官のようだ。
「あの者はなんだっ!」
「わが軍の兵じゃないぞ!」
「空から降ってきた奴だお! 敵の刺客だお!」
砂塵の煙幕が薄まってくるにつれ、兵士達が俺の存在を認識し始める。
だが、その時には俺は指揮官の目前にまで迫っていた。
「王をお守りしろッ!」
周囲の兵士達が俺を止めようとするが、そんなもの無意味だ。兵士達の間をすり抜け、押し飛ばし、ちぎっては投げちぎっては投げ、という感じだった。
指揮官の側にいる兵士達は全員がもれなく神スキルを持った実力者だったが、俺にはまったく通用しなかった。
そして俺は跳躍。騎乗する指揮官に肉薄した。その首ねっこを掴んで引きずり下ろしてやるぜ。
ところが。
「ヌンッ!」
指揮官が放った投石が、俺の顔面に直撃。
その威力たるや凄まじく、俺は明後日の方向に吹っ飛ばされてしまった。
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