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教皇の真意
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アカネとアデライト先生だ。
「ホーリー・バインド!」
先生の指先に浮かんだ魔法陣からいくつもの光の帯が射出される。それらはティエスとイキール、そしてリッターを縛り上げ、確実に拘束した。
「な、なんだこれは!」
「うひょ」
ティエスとイキールは同じ帯によって拘束され、体を密着させた状態で縛り上げられている。全裸の美少女と密着したティエスは、こんな状況にも拘らず至福の表情を浮かべていた。
その気持ちを理解できないわけじゃないが、ティエスが大馬鹿野郎だということは否定できない。
それはそうと、アカネは教皇を狙っていた。
瞬時に距離を詰め、教皇の襟と袖を取って地面に叩きつける。
教皇は為す術もなくアカネに組み伏せられる――かと思いきや、柔軟な動きでアカネの掴みから逃れ、ふわりと浮遊して宙に浮いた。
「なんじゃと?」
まさか外されるとは思っていなかったのか、アカネはほんのすこし驚いたような声を出す。
「妙なスキルじゃな……『ドリーム・リキッド』ほどではないが」
教皇はニコニコとした笑みを顔に貼り付け、小柄ながら背筋をピンと伸ばしていた。
「ワシの話を聞いてほしいんだ」
教皇は手を後ろで組み、堂々とこちらを見据える。
「話ってなんだ」
俺は一応、尋ねてみる。
「ロートスくん。あの人の言葉に耳を貸すの? 聖ファナティク教会の教皇だよ?」
ルーチェが柳眉を捻じ曲げて言う。
「意外だな。ルーチェがそんなことを言うなんて」
「私はもともと帝国の人間だから……教会の腐敗した部分はよく知ってる。その最たる例が、教皇なんだよ?」
「なるほどな。けど、話を聞いてくれって言われたら、聞きたくなるのが人の性ってもんだ」
「そっか……そうだよね。私は、ロートスくんに従うよ」
「すまんな」
にわかに静寂が訪れた。
ゆるやかな風が、俺達の体を撫でた。
「話ってのは?」
「ワシらの目的のことなんだ」
「世界をリセットするとかっていうふざけたやつか?」
「実を言うと、それは誤解なんだ」
「誤解?」
「このティエス・フェッティを見てくれたらわかるんだ。ワシらは女神の降臨を望んではいないんだ」
「けど、イキールは望んでるだろ」
「その小僧はワシらとは袂を分かったんだ。小僧は女神の世界を取り戻すために女神に与したけど、ワシらがここにいるのは降臨を待って女神を打倒するためなんだ」
「なんだと? ネオ・コルトは仲間割れしたってことか?」
「そうじゃないんだ。もともと女神を消滅させるために、一時的に女神の復活ないし降臨を画策してたんだ」
教皇は一定の抑揚で喋り続ける。
そのせいであんまり話が頭に入ってこない。
「質問よろしいですか?」
アデライト先生が手を挙げた。
「質問してもいいんだ」
「では。猊下は女神を倒すと仰いましたが、その先にいかような未来を見据えておられるのでしょうか?」
「いい質問なんだ。旧教の文献を紐解いてたくさん調べたところ、この世界から女神がいなくなれば、世界そのものが消滅することがわかったんだ」
「消滅?」
「そうなんだ。女神は世界の柱であり、根源粒子そのものなんだ。女神が消えるということは、世界が消えるということと同義なんだ」
なんだと。
それは、やばいやつやないか。
「ホーリー・バインド!」
先生の指先に浮かんだ魔法陣からいくつもの光の帯が射出される。それらはティエスとイキール、そしてリッターを縛り上げ、確実に拘束した。
「な、なんだこれは!」
「うひょ」
ティエスとイキールは同じ帯によって拘束され、体を密着させた状態で縛り上げられている。全裸の美少女と密着したティエスは、こんな状況にも拘らず至福の表情を浮かべていた。
その気持ちを理解できないわけじゃないが、ティエスが大馬鹿野郎だということは否定できない。
それはそうと、アカネは教皇を狙っていた。
瞬時に距離を詰め、教皇の襟と袖を取って地面に叩きつける。
教皇は為す術もなくアカネに組み伏せられる――かと思いきや、柔軟な動きでアカネの掴みから逃れ、ふわりと浮遊して宙に浮いた。
「なんじゃと?」
まさか外されるとは思っていなかったのか、アカネはほんのすこし驚いたような声を出す。
「妙なスキルじゃな……『ドリーム・リキッド』ほどではないが」
教皇はニコニコとした笑みを顔に貼り付け、小柄ながら背筋をピンと伸ばしていた。
「ワシの話を聞いてほしいんだ」
教皇は手を後ろで組み、堂々とこちらを見据える。
「話ってなんだ」
俺は一応、尋ねてみる。
「ロートスくん。あの人の言葉に耳を貸すの? 聖ファナティク教会の教皇だよ?」
ルーチェが柳眉を捻じ曲げて言う。
「意外だな。ルーチェがそんなことを言うなんて」
「私はもともと帝国の人間だから……教会の腐敗した部分はよく知ってる。その最たる例が、教皇なんだよ?」
「なるほどな。けど、話を聞いてくれって言われたら、聞きたくなるのが人の性ってもんだ」
「そっか……そうだよね。私は、ロートスくんに従うよ」
「すまんな」
にわかに静寂が訪れた。
ゆるやかな風が、俺達の体を撫でた。
「話ってのは?」
「ワシらの目的のことなんだ」
「世界をリセットするとかっていうふざけたやつか?」
「実を言うと、それは誤解なんだ」
「誤解?」
「このティエス・フェッティを見てくれたらわかるんだ。ワシらは女神の降臨を望んではいないんだ」
「けど、イキールは望んでるだろ」
「その小僧はワシらとは袂を分かったんだ。小僧は女神の世界を取り戻すために女神に与したけど、ワシらがここにいるのは降臨を待って女神を打倒するためなんだ」
「なんだと? ネオ・コルトは仲間割れしたってことか?」
「そうじゃないんだ。もともと女神を消滅させるために、一時的に女神の復活ないし降臨を画策してたんだ」
教皇は一定の抑揚で喋り続ける。
そのせいであんまり話が頭に入ってこない。
「質問よろしいですか?」
アデライト先生が手を挙げた。
「質問してもいいんだ」
「では。猊下は女神を倒すと仰いましたが、その先にいかような未来を見据えておられるのでしょうか?」
「いい質問なんだ。旧教の文献を紐解いてたくさん調べたところ、この世界から女神がいなくなれば、世界そのものが消滅することがわかったんだ」
「消滅?」
「そうなんだ。女神は世界の柱であり、根源粒子そのものなんだ。女神が消えるということは、世界が消えるということと同義なんだ」
なんだと。
それは、やばいやつやないか。
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