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まずは、始まる前に説明を

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私は、離婚して10年になる。いろいろと思い返してみると、付き合ってから結婚していた期間はもっと短い…。その期間は約4年。しかも、最後は別居を一年近くしていたのだから、やっぱり短い。
元夫は、私より5歳下で子犬系男子だった。まぁ、原因は私にもあると言われたが、2人目妊娠中に女を作りはまってしまったのは向こうだ。
 子どももいるし、喧嘩したわけでもないので、もう一度やり直す選択肢もあった。しかし、元夫は不倫相手の女性が大事だと譲らない。そんなにも頑なに言うし、相手の女性を選ぶのならもう無理だと私の中で結論に至った。
 不倫発覚、相手宅ににげる(別居)、2人目出産。そして、なかなか話し合いにも応じない元夫と一年半かけて離婚成立した。
あっ!もちろん!子どもの養育権と親権は完全に私が持つことに。
だって、出産前に念のため子どもをどう考えているか聞いたらまさかの答えだったの。
「お前が、いらないって言うのなら、彼女が育てるって。」
それを聞いた私はまさに、「はぁ!? 」状態。いらない?彼女が?私が聞いたのは、あなたの考えなのよ!と心の中で、盛大にツッコんだ記憶がある。
 しかも、いらないって?私のお腹の中で、新しい命、我が子を育ててるのに、物じゃないんだよ!とても大事で愛おしい者だよ!
「へー、その女性は他人の子ども育ててるつもりなんだ。」
私は、怒りの気持ちを押さえながら確認した。
「子どもは好きだから良いって。」
あっ!こりゃぁ、ダメだ。こいつ、子どもに愛情持ってないな。絶対に子どもは渡さん。その瞬間、私は気持ちは決まった。
もともと、元夫は若いためか、親の自覚が薄い気がしていた。1人目の時は、自分から子どもが欲しいと迫って来ていたのに、いざ妊娠して、無事産まれても何か他人事のようだった。
躾をするときも、加減を知らず、おもいっきり二歳になる前の子どもの頭を叩いた。その為、子どもは畳に叩きつけられたように倒れたのだった。私は慌てて子どもに駆け寄り、理由を聞くと、「躾をしろって言ったのはお前だろ。」と。
悪びれた様子はなかった…。
「まず、子どもは必ず私が育てます。女性には渡しません。」
はっきりと、強めの口調で伝えると軽く「あっそ。」と返事が返ってきた。

まぁ、そんなこんなで月日が立っていったのですが、養育費も支払いがすぐに止まったし、元夫とその女性どうなったかも知らない。というか、知りたくもないかな。
 あの時のせいで、早産しかけた2人目の我が子もすくすくと育ち、今楽しければ良いかな。
私が子どもの時からの趣味もまた再開できたしね。

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