番外編 ダークサイド

rosebeer

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ブラックアウト ( 最終章 )

【 5 】 閃光少女

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膝を抱えて 、うずくまり 、

耳の奥にこびりついた 、


ケン の 声に悩まされていた 。



        思い出しちゃう … 。ー ー





…… 彼と2人で、初めて過ごした夜を。






"「 酔い ? とっくに覚めたけど 。」"



アタシは笑いながら、

ケンを見つめていたっけ … 。


彼に 、馬乗りになりながら 。


「 あははっ」 


アタシは 、思い出し笑いをする 。

誰もいない部屋で 。



……  可愛くて、綺麗な顔だな… 。


アタシより大人なくせに 、


緊張で 、顔真っ赤にさせてさ 。



余裕な天使の笑顔なんかじゃなくて、


緊張してる 男の顔 に、なってたな 。




"「 嘘つくな!(笑) 10本だぞっ!」"



ケンは笑いながら、

アタシの長い前髪を、

アタシの耳にかけてくれたっけ… 。



あの瞬間 、

アタシは ドキッとしたんだ 。


顔には出さなかったけど 。


あんな事 … 、


一緒にいて楽しい人にされたのは 、


初めて だったから 。



       一緒にいて楽しい 、なんて…



そう思わせてくれたのも 、


初めて だったから 。




あの後 … 、


馬乗りになっていたアタシを 、


彼は 軽々と引っくり返したな … 。


オセロの黒を、白に返すみたいに 。


彼に、あんなに力があったなんて、

アタシは思わなかったんだ 。



ドキドキしたんだ 、初めて… 。


だから 、彼の方からキスをされた時、



ちょっとだけ 、

自分の暗い人生が 、


明るくなっていくような期待を…

してしまったんだ 。



ケンなら 、大丈夫かな… 。


ケンなら 、


シド を 越えてくれるかな、って 。





        だけど 、



        アタシが そんな事を望んだから、




        自分の立場を 忘れたから 、





       罰が 訪れたんだね 、きっと 。







     まさか 、美咲 とチバちゃんが、





     死ぬ なんて、思わなかったんだ 。






       アタシは、



     幸せになっちゃ いけないんだ 。
















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