向日葵のような輝く君に

和賀ミヲナ

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1話

1-1夏休みの始まり

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夏が来る度、俺は彼女を思い出す。

向日葵のように太陽の光りを浴びて輝いていた彼女を…。



「篠原!篠原~!篠原義人しのはらよしと


大声で呼ばれてやっと俺の意識は暗闇から覚醒した。

「あっ?えっ?何だっけ…」

机に突っ伏して爆睡してたからか、
顔をあげたとたんヨダレが垂れかけてあわてて手で拭う。


気付くとクラス中の生徒の視線が俺に注がれていた。
恥ずかしい…

俺の名前を連呼していたのは、
担任の坂下美沙子さかしたみさこ
まあまあ美人でスタイルがいいけれど彼氏は長年おらず…
今年、三十路に突入するのを異常に気にしてる女教師だ。


「篠原~あんた…
えらく余裕あるね?
来年は受験生だっちゅうのに居眠りしてさ~」


ニヤニヤと笑いながら皮肉を言う坂下に、俺も負けじと皮肉を返す。


「俺は睡眠学習してるからいいんですよ。
先生こそちゃんと寝てますか?
目の下にクマ出来てますよ。
そろそろシワとか気にてアンチエイジング~なんかしないとヤバイ歳なんでしょ~?」

と俺が言った途端、クラスメイトが、どっと笑い坂下の顔がカッと赤く染まった。

「う…うるさい!お前なんぞにとやかく言われる筋合いはない!」

拳をガツンと俺の頭にお見舞いされてしまった。


「痛ぇ~超痛ぇっ!」


机の上で頭を抱えてのたうちまわる俺を、冷ややかに見下ろした坂下が、またニヤリと笑った。


「よし!先生を馬鹿にした罰として。
篠原には夏休みの間、毎日!
花壇の水やり当番をやってもらおう♪」


「げぇっ!!ま、毎日!?それだけはカンベンしてくださいよ~」

高校生の夏休みといえば、一番のメインイベントなのだ。

友達や恋人(まだいないけどこれから作るつもり!)と遊びまくる予定なのに…
毎日花なんかの水やりなんて
高校生にもなってダサイことこの上ない!
…冗談じゃねえ。


「安心しな。篠原。
あんただけじゃさすがに可哀相だからね。
かわいい女の子と一緒だよ。
それなら文句ないだろ~?」


「えっ…マ、マジすか?」

ちょっとだけ気分が浮上する単純な俺。

「そうだよ!
あんたにはもったいない可愛い子だよ!
夏休み初日を楽しみに待ってな~」

その時の坂下の意味深な笑みの意味を、
俺は後で嫌というほど知ることになるのだが…

その時は浮かれてて何も気付かなかった。



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