時空をも超える想い~翼~

sia

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霧雨

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   気づくと、正治は、悪夢から目が覚めた。
   
   孤独と、混沌、そしていつも魘される日々。

   小森 正治、正君の輪廻転生した人生は、コンビニでバイトをする、父も母も身寄りもない
   青年だった。小さいときに、父と母の仲の悪さに嫌気をさし、妹にはいびられること請けあ
   い、所詮この世はー。
   だから、かれは、中学を出て、地元とは離れた東京へと上京。高校へも行かずに、自立を
   してコンビニで生計を立てた。
   それだけではお金は貯まらず、彼はある日、歩いていると、ホストのスカウトを受けるほど、
   容姿が醜いアヒルの子の様に変貌していた。

   そして、ある意味栄華の道を歩む。

   そして、やっと、食べるものにも困らなくなり、安定した収入を得る。
   理想くらいあった。
   だが、ホストをするようになってから、女というものが、なんだか、損所そこらの定義で、
   ありふれた言葉になる寸前、彼は、やっと運命の人、愛君の生まれ変わりと出会いを
   果たすこととなる。

   清水 如愛、彼女は、良く幼いころから苛めにあう。何故か?彼女が、絶世の美少女で、
   周りの女の子達は敵対視で彼女をいびり抜く。
   男たちは、彼女が男嫌いとわかっていたので、見てみぬふり。
   そんな如愛は、人生に打ちひしがれながらも、将来の大志を抱いて、両親を説得し、み
   ごと、シスターの見習いから、新しい人生をスタートすべく、東京に上京していたのである。

   如愛は、やっと心が休まる日々を過ごせるようになった。

   正治は、ただ、その日その日をクリアし、自分の将来に疑問を感じ始めていた。

   親父が死んだー。
   その便りが正治の所に届いたとき、正治は愕然とすることになる。

   中には、正治達家族への謝罪がしたためられていた。
   暴力を振ってすまなかった、お前はくいの無い人生を送れ、と。
   正治は、こみ上げてくる複雑な気持ちを自分ではあまり理解できないまま、その遺産相続
   の事項を見て、もっと黙り込んだ。お金は、正治の思っていたお金よりも、少なく、母は、仕
   送りを期待しているようだった。
   あまり母のぬくもりすららしき記憶という記憶がない。母は、冷たい母だった。子供があまり
   好きではないのか、子守もいい加減だったし、手料理に至るまで、何から何まで反発では
   なく、正治は求めるのを何時しか諦めていた。
   「仕方ないな・・・」
    
   正治は、将来のためと、貯めていたお金を、母に送ったのだった。
   その為、辞めるはずのホストを、辞めることは出来なくなった。
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