今日も女神さまは下僕に厳しい~俺は、異世界誘拐調査班地球支部 日本国担当現地随行調査員 須田ライト

HIROTOYUKI

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 確かにこのような小さな世界にわざわざ異世界人を召喚してくる意味があるのだろうか、とライト思った。

「君の思う様にこの世界はとても小さい世界であるが、私からすればこの世界も君の世界も、その根本はまるで同じ。この閉じられた箱庭の世界の中からその外側の世界を知ることができないように、君の世界の存在しているとされる宇宙、その外側を知らないことと、何も違わないだろう」

 姿はあくまでも幼女であるが、その存在もその思考も思い至ることができないような存在であろう神からすれば、確かにどのようなモノも差異は無いのだろうな、とも思った。

「小さき世界の小さきさざ波かもしれないが、私が管理する世界からこのような所にかすめ取られたこと、そのことは小さいことでは済まされないのだよ……。なぜこのようなことが起こったのかという原因を探らければ、この大いなる世界の秩序が保たれなくなるかもしれないのだから」

 相変わらず、│神《ロリババア》の後ろでは様々な映像が映し出されているが、ランダムに映し出されていたそれぞれが、ある一つの町?いや国?の様子に集約されていく。

「このような小さな世界、特に魔力の流れに注意すれば歪みがどこにあるかは一目瞭然。今回の召喚はあの国で行われたことは確か」

 ライトにはドイツの何とか街道にある古い町並み、といわれた方がしっくりくるような高い石塀に囲まれた中心部に、禍々しいまでの魔力の渦が作られている姿が見える。

 確かにこんな小さな箱庭世界において考えられないくらい強い魔力が集まっている。

「この箱庭世界は、「神」と呼ばれる者になるための、所謂学習過程の一つ。「神」は生まれた時から「神」ではなく、君が生れ落ちてから「人」という知能を持ち得る生き物に成長することと同じく、私のように力を持つ者になるためには、それなりの学びのようなものが必要だということ」

 それ以上詳しく教えくれることは無く、またライトも詳しく知る必要もないことであると思うが、神様たちの世界も、ライトが想像しているよりも、よりライトたちの社会と同じような構造を持っていて、それなりに世知辛いものであるということだけは理解した。

「私が管理している成熟した世界とは違う、未成熟でより一層神の力の影響が受けやすい世界。君にわかりやすく伝えるならば、「神」の卵たちの力を図る上で非常に大切な一番初めの学校の卒業テストのような物」

 この小さな世界をきちんと運営、つまり学んだカリキュラムに外れることなく発展させることができるかで、神様ランクを決める目安にする一つになっているらしい。

 そんな神聖なテストで、不正が行われようとしている、ということまでは感知したが、なぜそのような事が許されたのか、その原因を突き止めることがライトに下されたミッションであった。



 

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