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復讐開幕篇
第5話 スラミン登場
しおりを挟む暗黒大陸へ足を踏み入れたベルクス一行
人間が決して暮らしていけない過酷な環境と言い伝えられていたが 彼らは静かで広大な草原の中を気持ち良く歩いていた・・・
アロード「マジでここ 暗黒大陸の中か?
のどか過ぎるだろ! 昼寝できるぞ!これ!」
アマネ「確かに~ むにゃむにゃ 眠くなる光景じゃな~」
ベルクス「『魑魅魍魎(ちみもうりょう)』が現れるのは夕暮れ もしくは夜だ この草原も夜になれば変わるかもしれん」
アロード「は~ん 詳しいな」
ベルクス「そいつら専門に戦っていたからな」
アロード「なるほどねー」
会話は無くなり ひたすら歩き続ける3人・・・
すると 今度は森が見えてきた だが夕暮れ刻が近く森は魔物の縄張りが激しいことから手前の草原で野宿をすることに
草に引火しないように周囲の草を切って無くし 燃えそうな木の枝などを集め 焚き火をして夜を過ごすことになった
ベルクス「交代で番をしよう 何が起きるか分からんから」
アマネ「では 妾(わらわ)は先に寝るぞ 歩き疲れたわい」
ZZZZZ 即効で寝るアマネ
アロード「ははは・・・で?どっちが番をやる?」
ベルクス「夜になったばかりだから先に寝る 深夜は俺が番をする」
アロード「分かった! そうしよう」
アマネとベルクスが先に寝て アロードが番をすることに
焚き火の火を見つめ アロードは今日 出会ったサメの人魚シャークリアを思い出していた
アロード「マジでいい女だったなぁ・・・」
聖十字教では魔族は絶対悪だというが そんなもの自分には関係なく魔族の女も抱いたことがある 娼婦だったが
「はあー」ため息をつく もう一度あのシャークリアに会いてーなーと願う
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
深夜になり ベルクスが番をしている
「ZZZZ!グゴーー!」と いびきをかく元 九尾
コイツは絶対に夜の番ができないなぁと思うベルクス
その時・・・何かの気配を感じ取り 【斬鬼丸】を構える
いつもは殺意に満ちた気配を感じ取れるが 今回のは違った「なんだこの気配!」今まで感じことのない感覚だった
ゴソゴソと草むらから音がする
魔物か?小動物か?それは近づき ベルクスでも分からない未知の気配に汗をかき 待ち構える・・・
サッサッと草から出てきたのは
プルン!プルン!と柔らかく揺れて現れた1匹のスライムだった・・・
「な、なんだこいつは?」初めて見る粘性の魔物に困惑する 今まで色んな妖怪を退治してきたが 初めて見る種類だった・・・
しかも 敵意がまったく感じられない
スライムは じーとベルクスを見つめる
パチパチと焚き火の音がすると そっちに興味がわき
スイスイと火に近づく 触ろうと伸ばすと
「!!?」と熱いことに驚き ピョンピョンと跳ねる
「・・・・・・・・」かわいそうに思ったベルクスは水筒の水をスライムにかけて冷やしてあげる
「♪」と喜んでいるみたいにゴロゴロと転がり ベルクスの周りを一周する
再び じーとベルクスを見つめるスライム
ベルクスは子供のクラーケンを思い出す
「この生き物?も子供か?」そう思い 手を出してみる
スライムは首を傾げるが みょ~んと身体の一部を伸ばし
手に触れる ベルクスは自然と握手をスライムとしていた
「♪♪」嬉しいと言っている風に感じる
その後 スライムは興味が湧いたのか ベルクスの手を隅々まで触り始める
「・・・ふふふ くすぐったいぞ」自然と優しいトーンで言葉で出る
?「・・・く・・・くす・・・くすぐ?」
ベルクス「!!?」
?「・・・くすぐったい?」
「喋った!?」と驚きの声が心から出る
ベルクス「お前・・・喋れるのか?」
?「・・・うん・・・なんで・・・かな?」
ベルクス「自分でも分からないのか?」
?「・・・うん・・・わかん・・・ない」
ベルクス「親は? 家は?」
?「・・・いない・・・気づいたら・・・ここに」
ベルクス「・・・・・・・・」
彼はこの生き物がかつての自分と似ていると感じがする
師範もこんな気持ちだったんだと知り
ベルクス「行く宛がないなら一緒に来るか?」
と誘う かつて師範が助けてくれたように 自分も同じ行動をとっていた
?「いいの?・・・」
ベルクス「ああ! いいぞ」
?「♪~ やったー!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アロード「・・・」 アマネ「・・・」
朝になり 目を覚ますと なぜかスライムがベルクスの右肩に乗っかっていた
アロード「なんでスライムが懐いてんだ?」
ベルクス「スライムと言うのか 大和(ヤマト)ではいない種族だな」
アロード「おい スライムと言ったら最弱の魔物だぞ!
連れて行ってもすぐに死ぬぞ!そいつ」
ベルクス「そんなに弱いのか?」
?「・・・よわいの?」
アロード「・・・おい!今 そいつ喋ったか?」
?「・・・しゃべれるよ」
アロード「マジかよ? スライムは普通 喋られねーよ!」
?「え?・・・そうなの?」
アロード「こいつは驚いた・・・きっとユニークモンスターだ!」
?「・・・ユニクロ?」
アロード「ユニークだ! つまり突然変異または特殊個体のことだ!」
?「ぼく・・・ユニクロ!」
ベルクス「ユニークだ」
アロード「しっかしスゲーなスライムにユニークがいるなんて初めてかもしれねーぞ これは!」
アマネ「・・・くっくっくっ お前たちはスライムやらユニークと呼んでおるが それはかわいそうじゃろ?
ここは妾(わらわ)が名をつけてやろう!」
?「ユニクロ! ユニクロ!」
アマネ「それはさすがにダメじゃ 諸事情というのがある」
真顔で答える
?「ガーン!!」
アマネ「うーん・・・スラ丸、スラ太、スラ男、スラ子、スラ美!? ・・・スラミン!これじゃあ!
今日からおぬしはスラミンじゃ!!」ドーン!
スラミン「スラミン!! ぼくの名前はスラミン!」
スラミン♪ スーラミン♪ スラーミーン♪
嬉しくて名前で歌を歌ってるように聞こえる
ピョンピョンと周りを跳ねるスラミン
アロード「とにかく よろしくな!」
アマネ「伏して仕えよ!スラミン」
みょ~んと身体を伸ばし 2人と握手を交わすスラミン
こうして 新たに喋るユニークモンスターのスライムの
スラミンが旅についてくることになった・・・
早速 森を抜けるために 歩き出す 一行
アロード「スラミン?この森は入ったことあるのか?」
スラミン「なーい」
アマネ「まあ 心配するでない!このアマネ様がおるから大丈夫じゃわい!」
スラミン「アマネ 頼もしい~」
アマネ「ほっほっほ じゃろ~」
まだ何もしていないのに無駄に威張る
ベルクス&アロード「・・・・・・」
2人は冷たい視線でアマネを見る
「・・・!」 何か気配を感じたベルクス
ベルクス「ほら 出番だぞ アマネ」
前方から人と同じ身長くらいのデカいキノコの魔物が現れる
「マッシュ!マシュマッシュ!」と鳴いている
アマネ「なんじゃ しいたけの魔物かい
大陸には食べ物が魔物になるのかのお
まあ よい・・・ぶっ潰しでやるわ!・・・とおー!」
アロード「あっ! そいつは・・・」
止めようとしたが 遅く
アマネは飛び出して キノコに飛び蹴りをドーン!と放つ
アマネ「どうじゃ? 九尾のキックは・・・」
「マッシュ!マシュマッシュ! マッシュ!!」とキノコの魔物が鳴くとボシューー!と紫色の胞子を周りに噴射する
至近距離で胞子を吸ったアマネは・・・
「うぎゃあああああ!!」と叫び出し その場に倒れる
アマネ「ど、毒じゃ・・・このキノコは毒キノコじゃった!」
目の下にくまが出来る程 弱るアマネ
アロード「あれはドクドクマッシュルームだ・・・
人畜無害な魔物だが 攻撃されると怒って毒を出すんだよ」
「マッシュ!マシュマッシュ!」と怒りマークがつき その場から立ち去るキノコ
アマネ「は・・・早く言わぬか・・・」
アロード「止めようとしたら お前もう蹴り入れてたし」
ベルクス「毒か・・・解毒薬は今 無いが ほっとけば治るだろ」
アマネ「お、おぬしは薄情ものじゃ!・・・許さぬ!」
スラミン「アマネ~ だいじょうぶ?」
アマネ「おおー!スラミンよ・・・お前は妾(わらわ)を心配してくれるのか?」
ベルクス「スラミン 安心しろ こいつは九尾だ そう簡単に死にはせん」
アマネ「死んだら真っ先におぬしを呪うぞ!」
スラミン「・・・・・・・・
ぼくに まかせてー!」
スラミンはビヨーン ビヨーン!と体を伸ばし アマネを包むくらい大きくなり アマネをスライムの液状の中に入れる
アロード「おい! スラミン? アマネを食う気じゃないよな?」
スラミン「しないよ・・・どくをぬくだけ」
アロード「は!? マジでか? 出来んのか?」
スラミン「やってみる~♪」
アロード「出来たらスゲーぞ・・・」
ベルクスに耳打ちする
「・・・そうなのか」
2人は毒に蝕まれたアマネとそれを治そうとするスラミンを見つめる
すると アマネの衰弱した顔が元に戻る
「「おお!」」と2人は驚く
ペッ!とアマネを吐き出すスラミン
地面に顔をぶつけ 起き上がる
アマネ「おおー! 毒が身体から無くなったのじゃ!
礼を言うぞ スラ・・・・ミ・・・ン?」
助けてくれたスラミンを見ると
青い普通のスライムだったのが 毒と同じ 紫色に染まっていた・・・
ベルクス「ス、スラミン?」
アロード「おい! 毒を吸収してポイズンスライムになったんじゃねーのか?」
皆が心配していると ブクブクと内側で泡立ていた
さらにブクブクとなっていると紫色の体が元に戻る
「・・・できた~!」
と喜ぶ スラミン だが 皆はなんこっちゃ?となる
ベルクス「どうした?」
聞いてみると・・・
スラミン「どくをぶんかいしたの!」
「「「は?」」」全員が首を傾げる
スラミン「どくをなくしたの! げどく?っていうんでしょ?」
アロード「おいおい! マジでスゲーよ このスライム!
解毒しやがったぞ!」
アマネ「凄い子じゃのお スラミン!」
スラミンを撫でてあげる
スラミン「ぼく・・・すごい?」
ベルクスにも聞いてみる
ベルクス「ああ! お前はすごいよ」
同じく優しく撫でてあげる
スラミン「えへへ・・・じゃあ もっとがんばる!」
そう言うと周りを見渡し 回復薬(ポーション)の原材料の薬草をパクッ!と食べる むしゃむしゃと食べて
再び 内側でブクブクと泡立つ
チャキーン!と何かひらめいた様子のスラミン
体の一部をボール状に取り出し ポン!とアマネに投げる
バシャッ!とアマネに当たり液体になると毒で受けたダメージが回復する
スラミン「できた!できた!」
アロード「ス・・・スゲーわ」
ベルクス「・・・ああ」
アマネ「・・・なのじゃ」
3人は驚く 目の前のスライムはただ喋るだけでなく
回復薬(ポーション)を作り 解毒が出来るスライムだと
旅についてくるのは スライムのユニークモンスター
スラミン 果たしてどんなすごい子になるのか・・・
スラミン「ぼく・・・すごい?」
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