頬をすべる光

辻本瞬

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新歓一日目

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四月七日。

物理室の午後の姿が写真部の部室だ。
暗幕のカーテンを目一杯押し広げて、なるべく明るい空間をつくり、新入生を迎えた。

冷やかしにしても、今年は見学者が多い。

清治が
「インスタ映えの一言が効いたよな」
と言った。
「そうだな」と俺。「しかしインスタなんて以前に今時の新入生はスマホを持って通うのかい」
「スマホユーザーのネイティヴだぜ、馬鹿にすんなよ」
「してないさ。それより今日中に一枚インスタに挙げた方がいいんじゃないのか?」
「それもそうだな」

くだらない会話を部室でして、清治が空の写真をインスタに挙げた。

「こんにちは」
「先輩のインスタグラム見せて下さい」

可愛い新入生がこんな事を言ってくれる。嬉しい限りだ。
勿論、広報は得意な清治に任せておく。
副部長の俺は、いざと言いう時に出て行って問題を解決すればそれで良いのだ。
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