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冒険編
面白い男
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~sideルイス~
アイドが自身の武器である戦斧を構えたのに対して、ルイスは手に何も持たずにアイドを見据える。
「おめぇ魔法使いか?いや、だが立ち方に隙がねぇな。武器は構えねぇのか?」
「気にしないでくれ。試したいことがあるだけだ」
「そうかい。なら、遠慮なく行かせてもらうぜ!『身体強化』!」
アイドは身体強化を使って地面を蹴ると、体格に似合わない速さでルイス目掛けて突撃してくる。
(図体に似合わず早いな)
巨大な戦斧を後ろに引いて突っ込んできたアイドは、攻撃範囲に入った瞬間その戦斧を上へと振り上げ、そのままルイス目掛けて振り下ろす。
「ふんぬ!!」
ルイスは迫りくる戦斧に対し、どこから取り出したのか分からない短剣に闘気を纏わせると、短剣の側面を滑らせるようにして戦斧を受け流す。
さらに、反対の手に持った短剣でアイドのガラ空きになった胴体を切り付けると、彼の鋼のような肉体に僅かな切り傷が付く。
振り下ろした戦斧を腕力で地面につく前に止めたアイドは、一歩下がってルイスの方を見た。
「いや、筋肉硬すぎだろ。鎧かよ」
「がはははは!それは俺の筋肉に対する褒め言葉だな!…だが、おめぇ何やったんだ?さっきまで短剣なんて持ってなかったのに、どっから出しやがった?」
「さぁね。それを言ったらつまらんだろう?」
「確かにそうだな!!手の内が分かってしまったらつまらん!戦いとは!常に死と隣り合わせで無ければな!」
「全くもって同感だ。死なない戦いなんてつまらなくて仕方がない。だから、俺もあんたを殺す気でいくよ」
敵は全て生け捕りにするつもりだが、ルイスはこの男に対してだけは本気で殺しに行くことに決めた。
そうしなければ負けるのは自分だろうし、何よりその方が楽しそうだと感じたからだ。
ルイスが殺気を出した事により、アイドもここからが本番だと感じ取ったのか、彼も殺気を放ちながらルイスと見合う。
そして、お互い本気である事を感じ取ると、その感情を向けてくれたことが嬉しくて2人ともニヤリと笑う。
「んじゃ、次は俺からな」
「おうよ!どんとこい!」
ルイスは軽く3回ほどその場でジャンプをすると、次の瞬間には音もなく消え去り、一瞬でアイドの目の前へと現れる。
そして、ルイスは一呼吸の間に20近くの斬撃を放つが、アイドはそれらを戦斧の持ち手で器用に防ぎ、防ぎきれなかったものは筋肉の鎧が防いでしまうため、致命傷には至らなかった。
「チッ。まじで硬すぎる。それに意外と器用なんだな」
「おう!こう見えても裁縫が趣味なんだぜ?」
「あはは!まじか!あんた面白いな!」
「おめぇは攻撃は早いが重さが足りんな!もっと鍛えた方がいいぞ?」
「あんがと。今後の参考にするよ。てか、一つ気になったんだが、あんた暗殺者じゃないだろ」
「よく分かったな!俺は傭兵だ!たまたまこの街に来たんだが、生憎と金がなくてな。そんな時にこの高額の依頼があったから受けたってわけだ!」
「なるほどな」
これまでアイドと話しをしたルイスは、彼が基本的に悪いやつでは無いように感じた。
しかし、金のためなら子供の暗殺依頼を躊躇わず受けるあたり、やはり傭兵らしいと言えるだろう。
「さぁ!話しはこれで終わりだぜ!もっと楽しもうや!」
「ふふ。いいぜ!俺を殺してみろよ!」
それからはお互い容赦なく相手の命を奪い取るため、アイドは大きな戦斧を振るい、ルイスは二刀の短剣で切り裂く。
しかし、アイドの攻撃はルイスの巧みな技と速さによって見事に受け流され、ルイスの攻撃はアイドの厚い筋肉によって阻まれる。
ルイスはストレージを使って短剣以外にも剣やレイピア、短槍にメイスなど様々な武器を使用するが、やはりアイドには効いている気がしなかった。
結果、2人の戦いは激しさはあれど膠着状態となり、どちらも決め手にかかる状態が続いた。
「こりゃあ埒が空かんな」
「同感だな。あんたの筋肉は異常すぎる」
「がはは!自慢の筋肉だからな!だが、このままでは決着が着かないのも事実だ!よって!奥の手を使わせてもらおう!」
「奥の手?」
ルイスが奥の手と聞いて不思議に思っていると、アイドは最初のように真っ直ぐ向かってきて、振り上げた戦斧を勢いよく振り下ろす。
それに対して、ルイスも最初の時と同じように受け流そうと短剣を構えるが、伝わってきたあまりの衝撃に、短剣と腕が耐えきれずそのまま戦斧が振り下ろされた。
「くっ?!」
ルイスは咄嗟の判断で短剣を手放して地面を転がると、急いで体を起こしてもう片方の短剣を構えた。
(何だ…今の衝撃。これまでと全然違ったぞ)
これまでなら受け流せていたアイドの攻撃が、今回はあり得ないほどに重くなっており、とてもじゃ無いが片手で受け流せるようなものではなかった。
「まだまだいくぜ!!」
ルイスは何が起きたのか冷静に考えるために距離を取ろうとするが、アイドは容赦なくその距離を詰めると、今度は胴体目掛けて横に戦斧を振り抜く。
ルイスは何とか戦斧と胴体の間に短剣を滑り込ませるが、先ほどと同じとてつもなく重い攻撃により、短剣はあっさりと砕かれる。
念の為張っておいた小型の結界により、何とか切断されることは防げたが、アイドによって振り抜かれた戦斧の衝撃により、ルイスは木にぶつかりながら吹き飛んでいく。
「ゴホッ!…ゴホゴホッ」
木を薙ぎ倒し、何度も地面を跳ねながらようやく止まったルイスは、血を吐き出しながら何とか体を動かそうとする。
「クソ。内臓がやられたか?ゴホッ」
止めどなく込み上げてくる血をもう一度吐き出すと、額からも流れる血を拭い、軽く回復魔法をかけて応急処置をしていく。
「これでしばらくは待つだろうが、それよりもあいつの攻撃だよな。可能性としては魔法か闘気、あとは魔斧のどれかだろうが…闘気を使った様子は無かったからおそらく魔斧だろうな。となるとあとは能力だが…衝撃…風か?いや、違うな。もっと根本的に攻撃自体が重くなったような。……そうか」
アイドの攻撃を受けた時の感覚を正確に辿っていったルイスは、魔斧の能力が何なのか答えへと辿り着く。
「うし!魔斧の能力も分かった事だし、さっさと戻りますか。その前に…」
アイドのもとへと戻るため立ち上がったルイスは、右手にストレージから短槍を取り出すと、それに雷を纏わせて投げる態勢に入る。
「貫け。雷付与、雷槍グングニル」
ルイスは短槍に雷魔法を付与すると、槍はバチバチと青白い雷を放ち、ルイスはその槍をアイド目掛けて思い切り投げるのであった。
「エイル!」
ソニアは吹き飛ばされたルイスを心配して叫ぶが、ルイスは彼女の声を置き去りにし、何本もの木に当たりながら森の奥へと消えていく。
「随分飛んで行っちまった。ありゃ死んだかもな。んじゃ、最後にこっちを片付けるかね」
アイドはそう言うと、思い出したかのようにこれまでの戦いを見ていたソニアの方を振り向き、一歩ずつ近づいていく。
「こ、こないで!」
ソニアは必死になって魔法をアイドに放つが、彼は全く気にした様子もなく、全てを戦斧で切り払い打ち消していく。
「がはは!無駄だ!おめぇの魔法じゃ俺には傷一つ付けられない!守られるだけの無力な自分を悔いて死ぬんだな!」
ついにソニアの目の前までやって来たアイドは、戦斧を高く持ち上げると、それをソニアに向かって振り下ろす。
しかし、あと少しで彼女に届こうとした時、横から何かが飛んでくると、振り下ろされた戦斧に当たり軌道を逸らした。
そして…
「おいおい。俺を忘れて他のに手を出すなよ。寂しくなるだろ?」
「おめぇ、生きてたのか」
「エイル!無事だったのね!」
アイドとソニアの2人は驚いた顔をしながらルイスの事を見ていたが、次の瞬間には嬉しそうにアイドが笑う。
「がはは!生きてたか!いいねぇ!そうこなくっちゃなぁ!さぁ!続きをやろうぜ!」
「あぁ!ここからは出し惜しみ無しだ!」
ルイスはそう言って魔力を解放すると、その圧倒的な魔力にソニアは体が震え、アイドは背筋に冷や汗が流れる。
「こりゃあ、とんでもねぇ化け物だぜ。だが、それがいい!」
アイドはルイスの魔力に対抗するためか、全力で闘気を纏うと、彼の体が金色のオーラに包まれる。
そして、ルイスとアイド、2人の最後の戦いが始まった。
アイドが自身の武器である戦斧を構えたのに対して、ルイスは手に何も持たずにアイドを見据える。
「おめぇ魔法使いか?いや、だが立ち方に隙がねぇな。武器は構えねぇのか?」
「気にしないでくれ。試したいことがあるだけだ」
「そうかい。なら、遠慮なく行かせてもらうぜ!『身体強化』!」
アイドは身体強化を使って地面を蹴ると、体格に似合わない速さでルイス目掛けて突撃してくる。
(図体に似合わず早いな)
巨大な戦斧を後ろに引いて突っ込んできたアイドは、攻撃範囲に入った瞬間その戦斧を上へと振り上げ、そのままルイス目掛けて振り下ろす。
「ふんぬ!!」
ルイスは迫りくる戦斧に対し、どこから取り出したのか分からない短剣に闘気を纏わせると、短剣の側面を滑らせるようにして戦斧を受け流す。
さらに、反対の手に持った短剣でアイドのガラ空きになった胴体を切り付けると、彼の鋼のような肉体に僅かな切り傷が付く。
振り下ろした戦斧を腕力で地面につく前に止めたアイドは、一歩下がってルイスの方を見た。
「いや、筋肉硬すぎだろ。鎧かよ」
「がはははは!それは俺の筋肉に対する褒め言葉だな!…だが、おめぇ何やったんだ?さっきまで短剣なんて持ってなかったのに、どっから出しやがった?」
「さぁね。それを言ったらつまらんだろう?」
「確かにそうだな!!手の内が分かってしまったらつまらん!戦いとは!常に死と隣り合わせで無ければな!」
「全くもって同感だ。死なない戦いなんてつまらなくて仕方がない。だから、俺もあんたを殺す気でいくよ」
敵は全て生け捕りにするつもりだが、ルイスはこの男に対してだけは本気で殺しに行くことに決めた。
そうしなければ負けるのは自分だろうし、何よりその方が楽しそうだと感じたからだ。
ルイスが殺気を出した事により、アイドもここからが本番だと感じ取ったのか、彼も殺気を放ちながらルイスと見合う。
そして、お互い本気である事を感じ取ると、その感情を向けてくれたことが嬉しくて2人ともニヤリと笑う。
「んじゃ、次は俺からな」
「おうよ!どんとこい!」
ルイスは軽く3回ほどその場でジャンプをすると、次の瞬間には音もなく消え去り、一瞬でアイドの目の前へと現れる。
そして、ルイスは一呼吸の間に20近くの斬撃を放つが、アイドはそれらを戦斧の持ち手で器用に防ぎ、防ぎきれなかったものは筋肉の鎧が防いでしまうため、致命傷には至らなかった。
「チッ。まじで硬すぎる。それに意外と器用なんだな」
「おう!こう見えても裁縫が趣味なんだぜ?」
「あはは!まじか!あんた面白いな!」
「おめぇは攻撃は早いが重さが足りんな!もっと鍛えた方がいいぞ?」
「あんがと。今後の参考にするよ。てか、一つ気になったんだが、あんた暗殺者じゃないだろ」
「よく分かったな!俺は傭兵だ!たまたまこの街に来たんだが、生憎と金がなくてな。そんな時にこの高額の依頼があったから受けたってわけだ!」
「なるほどな」
これまでアイドと話しをしたルイスは、彼が基本的に悪いやつでは無いように感じた。
しかし、金のためなら子供の暗殺依頼を躊躇わず受けるあたり、やはり傭兵らしいと言えるだろう。
「さぁ!話しはこれで終わりだぜ!もっと楽しもうや!」
「ふふ。いいぜ!俺を殺してみろよ!」
それからはお互い容赦なく相手の命を奪い取るため、アイドは大きな戦斧を振るい、ルイスは二刀の短剣で切り裂く。
しかし、アイドの攻撃はルイスの巧みな技と速さによって見事に受け流され、ルイスの攻撃はアイドの厚い筋肉によって阻まれる。
ルイスはストレージを使って短剣以外にも剣やレイピア、短槍にメイスなど様々な武器を使用するが、やはりアイドには効いている気がしなかった。
結果、2人の戦いは激しさはあれど膠着状態となり、どちらも決め手にかかる状態が続いた。
「こりゃあ埒が空かんな」
「同感だな。あんたの筋肉は異常すぎる」
「がはは!自慢の筋肉だからな!だが、このままでは決着が着かないのも事実だ!よって!奥の手を使わせてもらおう!」
「奥の手?」
ルイスが奥の手と聞いて不思議に思っていると、アイドは最初のように真っ直ぐ向かってきて、振り上げた戦斧を勢いよく振り下ろす。
それに対して、ルイスも最初の時と同じように受け流そうと短剣を構えるが、伝わってきたあまりの衝撃に、短剣と腕が耐えきれずそのまま戦斧が振り下ろされた。
「くっ?!」
ルイスは咄嗟の判断で短剣を手放して地面を転がると、急いで体を起こしてもう片方の短剣を構えた。
(何だ…今の衝撃。これまでと全然違ったぞ)
これまでなら受け流せていたアイドの攻撃が、今回はあり得ないほどに重くなっており、とてもじゃ無いが片手で受け流せるようなものではなかった。
「まだまだいくぜ!!」
ルイスは何が起きたのか冷静に考えるために距離を取ろうとするが、アイドは容赦なくその距離を詰めると、今度は胴体目掛けて横に戦斧を振り抜く。
ルイスは何とか戦斧と胴体の間に短剣を滑り込ませるが、先ほどと同じとてつもなく重い攻撃により、短剣はあっさりと砕かれる。
念の為張っておいた小型の結界により、何とか切断されることは防げたが、アイドによって振り抜かれた戦斧の衝撃により、ルイスは木にぶつかりながら吹き飛んでいく。
「ゴホッ!…ゴホゴホッ」
木を薙ぎ倒し、何度も地面を跳ねながらようやく止まったルイスは、血を吐き出しながら何とか体を動かそうとする。
「クソ。内臓がやられたか?ゴホッ」
止めどなく込み上げてくる血をもう一度吐き出すと、額からも流れる血を拭い、軽く回復魔法をかけて応急処置をしていく。
「これでしばらくは待つだろうが、それよりもあいつの攻撃だよな。可能性としては魔法か闘気、あとは魔斧のどれかだろうが…闘気を使った様子は無かったからおそらく魔斧だろうな。となるとあとは能力だが…衝撃…風か?いや、違うな。もっと根本的に攻撃自体が重くなったような。……そうか」
アイドの攻撃を受けた時の感覚を正確に辿っていったルイスは、魔斧の能力が何なのか答えへと辿り着く。
「うし!魔斧の能力も分かった事だし、さっさと戻りますか。その前に…」
アイドのもとへと戻るため立ち上がったルイスは、右手にストレージから短槍を取り出すと、それに雷を纏わせて投げる態勢に入る。
「貫け。雷付与、雷槍グングニル」
ルイスは短槍に雷魔法を付与すると、槍はバチバチと青白い雷を放ち、ルイスはその槍をアイド目掛けて思い切り投げるのであった。
「エイル!」
ソニアは吹き飛ばされたルイスを心配して叫ぶが、ルイスは彼女の声を置き去りにし、何本もの木に当たりながら森の奥へと消えていく。
「随分飛んで行っちまった。ありゃ死んだかもな。んじゃ、最後にこっちを片付けるかね」
アイドはそう言うと、思い出したかのようにこれまでの戦いを見ていたソニアの方を振り向き、一歩ずつ近づいていく。
「こ、こないで!」
ソニアは必死になって魔法をアイドに放つが、彼は全く気にした様子もなく、全てを戦斧で切り払い打ち消していく。
「がはは!無駄だ!おめぇの魔法じゃ俺には傷一つ付けられない!守られるだけの無力な自分を悔いて死ぬんだな!」
ついにソニアの目の前までやって来たアイドは、戦斧を高く持ち上げると、それをソニアに向かって振り下ろす。
しかし、あと少しで彼女に届こうとした時、横から何かが飛んでくると、振り下ろされた戦斧に当たり軌道を逸らした。
そして…
「おいおい。俺を忘れて他のに手を出すなよ。寂しくなるだろ?」
「おめぇ、生きてたのか」
「エイル!無事だったのね!」
アイドとソニアの2人は驚いた顔をしながらルイスの事を見ていたが、次の瞬間には嬉しそうにアイドが笑う。
「がはは!生きてたか!いいねぇ!そうこなくっちゃなぁ!さぁ!続きをやろうぜ!」
「あぁ!ここからは出し惜しみ無しだ!」
ルイスはそう言って魔力を解放すると、その圧倒的な魔力にソニアは体が震え、アイドは背筋に冷や汗が流れる。
「こりゃあ、とんでもねぇ化け物だぜ。だが、それがいい!」
アイドはルイスの魔力に対抗するためか、全力で闘気を纏うと、彼の体が金色のオーラに包まれる。
そして、ルイスとアイド、2人の最後の戦いが始まった。
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